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転移先で困って現代技術を再現した件  作者: 空白
第一章 ロア帝国編
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四話 【異世界】



頭が痛い。

吐き気がする。



「ショウ、大丈夫か?」

「大丈夫じゃないです・・・」



水を少し飲む。



「大丈夫?」

「はい、楽になりました」


あとは、心の準備っと。


「あの、一つだけ質問があります」

「なに?」

「なんだい?」


「地球って知ってますか?」

「「チキュウ?」」


確定したな。

ここは異世界だ。

元の世界に戻るのは・・・ここへ来た方法が分からないのに戻ろうなんて考えはやめた方がいいな。


はぁ・・・


ここで生きることになるのか・・・


「チキュウ?聞いた事ないわ」


うん、そうだよね。


「あ、もうそれは大丈夫です。特に意味はありません。ただ聞いてみただけです」


質問されそうだから聞かないでオーラを出す。


「そう?」

「ところで・・・」

「ところでショウ、聞きたい事があるのだがいいか?」


やっぱり質問くるよなぁ。


「なに横から口挟んでるのよ!」


ん?


「お前の質問多過ぎるからだよ!」


お?


「多くないわよ!」

「少しは自覚したらどうだ!」


どっちが質問するか争ってる。

これは好都合だ。

上手くいけば話を外らせる。


「あのー・・・」

「「あ"ん?」」


作戦失敗、撤退撤退!


「いえ、どうぞ続けて・・・」


この後、2人の口論は戦闘にまで発展した。

ヘレンさんが短剣を抜いたので、俺がスマホを使って脅した。

面白いことに、スマホをチラつかせながら適当に「戦闘を止めないと凍らせるぞ!」と言ったら、二人とも顔を青くして大人しくなった。


スマホ素晴らしい。


バレたら凄いことになりそうだな。

気をつけよう。



ーーーーーー



今、俺達三人はロア帝国の第三地区というところに向かっている。


森は既に抜け、草原と言ってもいい場所を歩いている。


車があれば便利だろうな・・・やめよう。


行く途中で色々話をしたが、主にロジャーさんとヘレンさんの関係だけだ。

俺については触れさせない様に話題を変更したら結果的にそうなった。


ロジャーさんのお父さんは大きな商会に勤めていて、そのお得意様がヘレンの家、グレイプス家がそうらしい。


家も近いことから、よく遊んだらしい。


そして、今はロジャーさんのお父さんの都合で、第三地区にある親戚の所へ向かっているようだ。


俺が着いてきていいのか聞いたら、親戚の家が他所者に厳しく、入れてもらえない様で、第三地区に入った辺りで別れる事になるみたいだ。


それは残念。

今頼れるのはこの二人だけだ。


別れるとなると、俺一人でどうにか生活をしなければならない。困った。


日が暮れてきた。

時刻を見る。


18時15分


そういえば、この時計合ってるのか?

異世界だと一日の長さも違うのではないか?

そこは測って見ないと分からないか・・・


「あ・・・残り40%だ」


異世界では充電できない。

スマホが使えないのはマズイ気がする。

ここに来てからかなり役に立っているからだ。

例えば、写真を編集して質問魔(2)(ロジャーさん)を増殖させたりして質問魔(2)を黙らせた。

おかげで俺についての質問はかなり減った。

俺にとってこの功績は計り知れない・・・

質問魔(1)は(2)が黙らせたから問題無い。

その功績を挙げたアイテムが電池切れで使えなくなるのはマズイ。


どうやって充電しようか・・・


「「え?」」

「あ、いえ、気にしないで下さい」

「気になるじゃない!」


しまった。

質問魔がいるんだ。また質問攻めにされるぞ!


「ヘレンやめとけ」

「どうしてよ!?また邪魔する気?」

「説明されても理解できないだろ?」

「む!・・・」


ナイスロジャーさん!

よかった、上手く黙らせたようだ。


ーー パーンッ ーー


そうでもなかった。

ロジャーがビンタくらった。

因みにロジャーさんはよくビンタをくらうらしい。


「いってぇぇぇ!何すんだ!」

「何でもないわよ!」


そうやってすぐに喧嘩を始める。

さっきから何回喧嘩してるんだよ・・・

俺の苦手なタイプの人達だな。


頼れると思った俺がいけないのか。


側から見たら、痴話喧嘩にも見えるだろう。まあ、互いに意識が無いのか、親友以上の関係に進まないから痴話喧嘩では無いのだが・・・

そう考えると、第三地区で別れるのは正解かもしれない。

側で喧嘩を聞く側の気持ちも察してくれ・・・

本当にそんな気がしてきた。


問題は別れた後どうするか考えなければいけないことかな・・・


俺の持ってる地球の知識で何とかするしかないか・・・


とりあえず、スマホの充電をどうにかするか。

充電コードはリュックにあったが、この世界にコンセントがない時点でアウトだな。


充電コードを手に取って見る。


おお!?


コードに通過電圧と電流が書かれていた。果物電池でなら何とか出せそうな値だな。


よし、第三地区へ着いたら材料を集めよう。


あ、宿が必要だな。


ロジャーさんに頼んでみよう。

断られたらスマホの出番だ。


宿代はなんとかして後で返そう・・・



「そういえば、ロジャーさんの職業って何でしたっけ?」

「冒険者だ」


仕事内容は想像ついたが、一応確認する。


「どうやって稼ぐんですか?」

「魔物を倒したり、迷宮の攻略をしたりだな」


ほう・・・


「ギルドに掲示された依頼を受けるのも一つの手だね」

「なるほど、ありがとうございます」

「ショウ、冒険者になるの?」


今の所、手っ取り早く稼ぐにはそれしか無いだろう。


「ええ、そうしようかと思ってます」

「なら第三地区へ行く前にギルドに寄って行くか。なあヘレン、構わないだろう?」

「別に構わないわよ?」

「よし決まりだ!」

「いいんですか!?ありがとうございます!」

「おう!」


まさか案内してくれるとは思わなかった。

これなら迷わずギルドに行けそうだな。

冒険者になったら、ロジャーさん達へのお礼と、宿代と材料費をどうにかしよう。


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