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転移先で困って現代技術を再現した件  作者: 空白
第一章 ロア帝国編
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十話 【ヘレンさんスられる】2



ーー帝都のとある路地裏ーー



「よおジャック」


またこいつか・・・


「今度は何だ?」

「実は面白い噂を聞いてな?」

「面白い噂ねえ」


こいつの言う面白い噂は確かに儲かるが、リスクが高すぎる。


「で、聞くか?」

「話だけだぞ?」

「よし!じゃあそこの酒場でしようか」

「奢らせる気だな?」

「いやいや、今回は俺持ちだぜ」

「なに?本当か?」

「ああ」


こいつが奢る時は必ずでかい話を振ってくる。

これはリスクが高いやつだな。


店に入り、酒を頼んでテーブルに着く。


「んで、話ってなんだ?」

「ああ。こないだ、クリーク村から戻った商人に聞いたんだが、王族並みの一般人が通ったらしい」


王族並みの一般人?


「意味わかんねえよ」

「まあまあ。そこらの貴族と違って、何もかも質が違うって聞いたな」

「何の質だよ」

「そこが曖昧なんだよな」

「はあ!?」

「おい静かに!」


ふざけんなてめえ!

話を振っときながらそれかよ!


「それを詳しく調べるのがあんたの仕事よ」

「ギルドカードでもスれって言うのか?」

「ああ、何か情報を得られないか?一緒に金をスレばあんたのもんだぜ?報酬も出す」

「そんで、幾らなんだ?」


少しの間を開ける。


「銀貨2枚でどうだ?」


銀貨2枚・・・

普通の宿なら10日泊まれる。

悪くは無いな。


「その話乗った」

「よし、決まりだな。じゃあ、そいつらの特徴を説明しよう」

「ああ」

「まず、一般人についてだが、クリーク村に来た時は随分と目立ったらしいぜ。すぐに服装を変えて他の奴らと見分けがつかなくなっちまったがな」

「ほう?」

「次に、そいつと居た男女の2人組だが、戦闘慣れしてる。多分護衛か何かだ」

「それって本当に一般人なのか?」

「話を聞く限り、一部の人しか分からないらしい」

「へえ」


一部の人間しか分からない?

どっかの貴族が逃げて来たような感じか?

それなら一部の人なら気付く。


「話を戻すぞ?」

「おう」


「その2人組なんだが、冒険者の格好をしていた」

「冒険者?護衛がそんな軽装備でいいのか?」

「俺に聞かれても答えられないぜ?」

「そりゃすまん」

「重みを減らすため、動きやすくするため、単に面倒。色々あるだろ?」

「まあそうだな」

「でだ、そいつらの特徴を言う」


そう言えば特徴特徴言っときながらまだ肝心な説明してなかったなコイツ・・・


「まず男の方だが、茶髪で麻の服に皮と鉄の鎧を着てる」


今日殴られた感じの奴に似てるな。

そいつを想像すれば良いか。


「で、女の方が、金髪で髪は長い。基本的な装備は男と一緒だが、所々露出してるって言うのか防具が少ないって言うのか・・・いや、ちゃんと隠されてるんだが、鎧がね?」

「詳しいな・・・そこだけ」

「まあ兎に角、金髪で鎧着て、変な首飾りをしたのが特徴だ!」


雑だな・・・

ん?

変な首飾り?


「なあ、その首飾りって"幸運のお守り"じゃないか?」

「お?なんか知ってるのか?」

「あ、いや、別に・・・」


ひょっとして、夕方、スリに失敗してぶっ飛ばされた相手じゃないだろうな?


「確認するが、その一般人ってのは、黒髪の少年じゃないか?」

「よく分かったな!お前なら、それくらいの情報は通ってるか」

「ああ・・・」

「でだ、お前のやる事は、その3人を調べる事だ」


失敗した相手がターゲットか・・・


「よし、やってやろう」

「おう!頼んだぜ!」


今度は仕返しも兼ねてやる。

面白くなってきた!

さて、今度はどのように行こうかな・・・


「ところで」


「今日お前失敗したんだってな!盗んだ相手誰だよ」



ーーブッーー


「!?」


ああ、勿体無い・・・


「一般人の女護衛さ」

「はあ!?」

「お前が声出してどうする!」

「おう、すまん。てか大丈夫かよ」

「どうにかするさ」


そう、考えはある。


「お前が言うならそうなんだろうけど・・・」

「まあな・・・」


ただ、たった今考えたのだ。

少し陳ねる必要がある。


「少し時間があれば大丈夫だ」

「そうか?」

「ああ」

「じゃあ、頼んだぜ?」

「おう!」


そう言って席を離れていく・・・


「ちょーっと待った!」

「ん?」

「お前の奢りだろう?」

「そうだったな!はははっ」


そうだったな!はははっじゃねえよ!


銅貨を数枚テーブルに置く。


「じゃあ、また後でな」

「おう」



さて、どうやって近づくかな・・・




場面の移り変わりが分かりづらいので少し編集しました。

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