七話 【お勉強】
あれからだいぶ歩いた。
2時間くらい歩きっぱなしだ・・・
正直言うと、俺は疲れた・・・
この2人は知らん!
「あのー・・・」
「ん?」
「休憩しませんか?」
「ちょっと待ってね。ロジャー、ショウ疲れたみたいだけど休憩する?」
「そうか?なら休憩しよう」
あざす!
「ありがとうございます」
そこらへんに座り、水分補給をする。
クリーク村を出る時、ヘレンさんによく分からない入れ物(たぶん水筒)を渡されたが、衛生面が気になったので、持ってたお茶のペットボトルに水を入れて来た。
「不思議な入れ物ね」
「これですか?ペットボトルと言って、中に飲み物を入れるんです」
本当は飲んだら捨てるが、ここでそんな勿体無い事はしない。
「へぇ〜、ガラスみたいに透明だけど、柔らかいんだね」
プラスチックだからな・・・
「これはプラスチックでできてるんです」
「「プラスチック?」」
おっと、ロジャーさんも興味ありか・・・
「なんて説明したらいいんでしょうね・・・」
そうだ。説明はできる。分からない所はスマホに入ってる問題集の解説から引っ張ればいい。
前の世界では、高校最後の一年が始まるところだった。始まった所でここへ来てしまったわけだが・・・
まあ、通学中でも問題集が見れるようにスマホにデータを入れてたのが不幸中の幸いってとこかな?
「ショウ?」
考え込んでしまった。
「すみません。どう説明したらいいか考えてました」
「ショウ、別に説明しなくてもいいぞ?聞いてもたぶん分からないからな」
「ロジャー!」
ヘレンさん、そんなに聞きたいのか?
「なるべく簡単に説明します」
「そうか?助かる」
「やったあ!」
ヘレンさんがガッツポーズを取った。
様になってる・・・
ーーーーーー
「全然分からん」
「タンソゲンシ?ブンシ?何それ?」
「物質は全て小さな物でできている?信じられん」
ダメだった・・・
プラスチックの外見、性質、種類を教えたまではいい。
どうやって作るのか聞かれたのだ。
解説には載っていなかったので、石油をどうにかして作ると言った。
次に石油が何なのか、主な成分は何か?どこから採取するのか聞かれた。
流石に分からないこともあるので、そこらへんは適当に流した。
説明がめんどくさくなって来たので、解説にあったプラスチックの分子の図を見せる。
これがいけなかった・・・
そもそも目に見えないくらい小さくなると、存在しない扱いになるので、ミクロの概念が必要になるのだ・・・
説明中にスマホに入ってた解説の図を見せた時、「丸が棒で繋がった物でできてるのか!?その様には見えんが?」と言われてしまった・・・
試しに、生物の分野で「細胞」を教えたら、自分の手をジーっと見始めた。
流石にどうしたらいいか分からなくなる・・・
「やめましょう」
「「・・・」」
「必要なものを教えてからにしましょう」
「そうだな・・・」
「はい」
「・・・結構時間使ったな、また後で教えてくれ。今は先に進もう」
「はい」
「あーい」
時刻を見る。
13時10分
そういえばこの世界が24時間なのか聞くの忘れてた。
「ロジャーさん」
「ん?」
「あの、気になったんですけど、一日ってどれぐらいの長さですか?」
「難しい質問をするね・・・ヘレン、分かるか?」
「んー、叔母様の家で時計を見た方が早いわね」
「だそうだ」
「そうですか、分かりました」
なるほど、時計が存在するのか。
着いたら見せてもらおう。
「じゃあ行くぞ〜」
「はい」
「あい」




