表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
[完結保証]規格外の最強皇子、自由に生きて無双する〜どこへ行っても、後世まで語られる偉業を残していく、常識外れの皇子〜  作者: 西園寺
帝国の招待

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
137/139

第137話 帰国

婚約発表から数日後。


帝都はようやく落ち着きを取り戻し始めていた。


皇太子アルト。


その婚約者エルシア。


帝国中が二人の話題で持ちきりだった。


だが。


選抜は終わっても、全てが終わったわけではない。


むしろ。


ここからが始まりだった。



皇城。


迎賓館前。


候補者たちが集まっていた。


大きな馬車。


護衛。


各国の使節。


帰国の準備が整っている。


最初に口を開いたのはテジナだった。


「なんだか変な感じね」


腕を組みながら笑う。


「毎日顔を合わせてたのに」


「急に解散だもの」


ミレーユが頷く。


「少し寂しいです」


エリも小さく微笑んだ。


「そうですね」



レティアが肩をすくめる。


「でも、また会うでしょう」


全員が顔を向ける。


レティアは笑った。


「帝国は私たちを放す気がないみたいですし」


何人かが苦笑した。


確かにその通りだった。


帝国大使。


連合中枢。


それぞれに提案が届いている。


誰かは再び帝都へ来ることになる。



その時。


迎賓館の扉が開いた。


アルトとエルシア。


二人が姿を現す。


候補者たちは自然と姿勢を正した。


アルトは静かに皆を見る。


「本日は見送りに来ました」


ミレーユが少し笑う。


「殿下も忙しいでしょうに」


「時間は作るものです」


即答だった。


テジナが吹き出す。


「相変わらずね」



アルトは全員を見渡した。


「改めて」


「選抜への参加、感謝します」


静かな声。


だが本心だった。


「皆様のおかげで、私も多くを学びました」


誰も言葉を挟まない。


アルトは続ける。


「そして」


「帝国からの提案については、急ぐ必要はありません」


帝国大使。


連合中枢。


その選択のことだ。


「自国と相談してください」


「家族とも相談してください」


「その上で答えを出していただければ構いません」



リベナが前へ出る。


タン王国第一王女。


彼女はアルトを見た。


「一つ約束していただけますか」


「何でしょう」


リベナは少し笑った。


「次に会う時は、選抜の参加者としてではなく」


一拍。


「友人として会いましょう」


その言葉に。


会場が少し静かになる。


アルトは数秒考えた。


そして頷く。


「ええ」


「そうしましょう」


リベナが微笑む。


それだけで十分だった。



テジナが歩み出る。


「私はまだ負けたと思ってないから」


突然の宣言だった。


全員が彼女を見る。


「皇妃は無理だったけど」


「強さなら負けないわ」


アルトも少し笑う。


「そうですね」


「それは認めます」


テジナは満足そうだった。



エリは静かに一礼する。


「またお会いしましょう」


「はい」


アルトも頷く。


ミレーユは少し目を潤ませていた。


「本当に楽しかったです」


「私もです」


エルシアが優しく答えた。



やがて出発の時間になる。


各国の馬車が動き始めた。


タン王国。


アジス獣王国。


エストル樹国。


シドル大公国。


それぞれの方向へ向かっていく。


候補者たちは窓から手を振った。


アルトとエルシアも見送る。



最後の馬車が見えなくなった頃。


静かになった迎賓館前で。


エルシアが呟いた。


「終わりましたね」


アルトは首を横に振る。


「いいえ」


エルシアが顔を上げる。


アルトは帝都の空を見た。


「これからです」


帝国大使。


連合中枢。


候補者たちの決断。


そして。


帝国の未来。


まだ何も終わっていない。



その頃。


タン王国へ向かう馬車の中。


リベナは窓の外を眺めていた。


帝都が遠ざかっていく。


だが。


その表情は不思議と明るかった。


帝国大使か。


それとも別の道か。


父王と話さなければならない。


そして。


タン王国でもまた、新たな決断が待っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ