表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
[完結保証]規格外の最強皇子、自由に生きて無双する〜どこへ行っても、後世まで語られる偉業を残していく、常識外れの皇子〜  作者: 西園寺
婚約者選抜

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
134/138

第134話 選ばれた者

翌日。


皇城大会議室。


候補者たちは再び集められていた。


誰もが静かだった。


第四次選抜の結果。


そして。


その先にあるものを理解しているからだ。


会議室には緊張が漂っていた。


やがて。


扉が開く。


アルト。


ギルタル。


そして皇帝レオンハルトと王妃レイラまで姿を現した。


候補者たちが一斉に立ち上がる。


「着席してください」


レオンハルトの声が響く。


全員が席に着いた。


誰も話さない。



レオンハルトが口を開く。


「長期間に渡る皇太子妃選抜」


「まずは全員の努力を称える」


静かな声。


だが重みがある。


「諸君は十分に能力を示した」


「帝国は諸君を高く評価している」


候補者たちの表情が少し和らぐ。


レオンハルトは続けた。


「そして」


会議室の空気が変わる。


「最終結果を発表する」


誰も息をしない。



ギルタルが一歩前へ出る。


「まず申し上げます」


「今回の候補者全員へ、帝国から正式な提案があります」


候補者たちが顔を上げる。


「以前説明した通り」


「皇妃に選ばれなかった場合でも」


「帝国大使として帝国へ迎える用意があります」


「加えて侯爵級魔力の授与も行われます」


静かなざわめき。


だが。


今気になるのはそこではない。



レオンハルトが言う。


「では発表する」


会議室が静まり返る。


王妃レイラも静かに見守っていた。


アルトは無言。


ただ候補者たちを見ている。


そして。


レオンハルトが告げた。


「皇太子妃選抜」


「最終選定者は――」


長い沈黙。


誰も動かない。


そして。


「エルシア・ラインハルト」


時間が止まった。



エルシアの瞳が僅かに見開かれる。


周囲も静まり返る。


信じられないわけではない。


だが。


実際に名前を呼ばれると話は別だった。


ラインハルト公爵ですら無言だった。



レオンハルトは続ける。


「エルシア・ラインハルトを」


「アルト・フォン・シクタルンの婚約者候補ではなく」


一拍。


「正式な婚約者とする」


会議室が静まり返る。


婚約者候補ではない。


正式な婚約者。


つまり。


選抜は終わったのだ。



レイラが優しく微笑む。


「おめでとうございます」


エルシアは立ち上がった。


だが。


すぐには言葉が出ない。


ようやく。


静かに頭を下げる。


「謹んでお受けいたします」


その声は少し震えていた。



最初に拍手したのはミレーユだった。


「おめでとうございます!」


その声で空気が戻る。


レティアも笑う。


「負けましたね」


セレナも頷いた。


「納得です」


テジナは腕を組む。


「悔しいけどね」


だが笑っていた。


エリも優しく微笑む。


「良かったです」


ユリアも静かに祝福した。


そして。


リベナが立ち上がる。


全員が見る。


リベナはエルシアの前へ歩いた。


そして。


手を差し出す。


「おめでとうございます」


エルシアは驚く。


リベナは微笑んでいた。


「あなたなら納得できます」


エルシアも微笑む。


そしてその手を握った。


「ありがとうございます」



しばらくして。


レオンハルトが再び口を開く。


「諸君」


全員が姿勢を正す。


「選ばれなかったからといって価値が下がるわけではない」


静かな声。


だが力強い。


「むしろ逆だ」


「帝国は諸君を必要としている」


候補者たちが聞く。


「今後」


「諸君には帝国大使としての道が用意される」


「あるいは連合機構の中核として働く道もある」



アルトが初めて口を開く。


「皆様」


全員が顔を上げる。


アルトは静かに言った。


「ここまで来てくださり、ありがとうございました」


短い言葉。


だが本心だった。


「皆様のおかげで」


「私も多くを学びました」


誰も言葉を返せない。



会議が終わる。


候補者たちが退室していく。


だが。


エルシアだけは残っていた。


広い会議室。


残ったのは。


アルトとエルシアだけ。


少し気まずい沈黙。


やがて。


エルシアが小さく笑う。


「選ばれてしまいましたね」


アルトも少しだけ笑った。


「そうですね」


短いやり取り。


だが。


これから二人は。


婚約者として歩くことになる。


未来の皇帝。


未来の皇妃。


帝国の未来を背負う二人の物語が。


ここから本当に始まるのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ