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[完結保証]規格外の最強皇子、自由に生きて無双する〜どこへ行っても、後世まで語られる偉業を残していく、常識外れの皇子〜  作者: 西園寺
婚約者選抜

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133/135

第133話 選ばれる者

第四次選抜発表会の翌日。


皇城最上階。


皇族会議室。


そこには帝国中枢の人間が集まっていた。


皇帝レオンハルト。


王妃レイラ。


皇太子アルト。


そして――


帝国を支える四公爵。


西方公爵アルノー。


東方公爵モンテリオ。


南方公爵ラインハルト。


北方公爵シュタインベルク。


巨大な円卓を囲み、静かな空気が流れている。


今日の議題は一つだった。


皇太子妃選抜。



最初に口を開いたのはレオンハルトだった。


「報告を」


ギルタルが一礼する。


そして候補者たちの評価資料を机へ並べた。


「第四次選抜までの総合評価です」


資料が広げられる。


リベナ。


テジナ。


セレナ。


レティア。


エリ。


ミレーユ。


ユリア。


エルシア。


八人全員の名前が並ぶ。



最初に発言したのはアルノーだった。


「軍事だけで見ればテジナ殿下だな」


即答だった。


「現場判断も早い」


「危機対応も優秀だ」


誰も反論しない。


事実だった。



モンテリオが続く。


「制度だけならセレナ嬢です」


資料を見ながら言う。


「国家運営の理解が深い」


「帝国中枢でも通用する」



ラインハルトが笑う。


「経済ならレティア嬢だろうな」


「商業感覚が優秀すぎる」


「五十年後の経済発展案も見事だった」



王妃レイラが静かに言った。


「ミレーユ嬢も素敵な方でした」


微笑みながら続ける。


「民を真っ先に見る子です」


「優しい子ですね」



レオンハルトは資料を眺める。


「リベナ殿下はどうだ」


ギルタルが答える。


「外交能力は最上位です」


「各国との調整能力も非常に高い」


レオンハルトは頷く。


「大使向きだな」


リベナの将来像は多くの者が想像できていた。



しばらく議論が続く。


誰もが優秀。


だからこそ難しい。


そして。


自然と話題は二人へ絞られていった。


セレナ。


そして。


エルシア。



ラインハルト公爵が静かに言う。


「親としてではなく申し上げます」


会議室が静まる。


「エルシアは全員の意見をまとめられる」


「それが最大の強みです」


アルノーも頷く。


「連合裁定でもそうだった」


モンテリオも同意する。


「未来発表でも同じだ」


「他者を否定せず、取り込む」



王妃レイラが微笑む。


「私はエルシア嬢が好きです」


素直な言葉だった。


「優しいですし」


「周りもよく見ています」


レオンハルトも静かに聞いていた。



やがて。


全員の視線が一人へ向く。


アルトだった。


会議室が静まる。


誰も話さない。


レオンハルトが口を開いた。


「アルト」


「はい」


「お前の意見を聞こう」


会議室が完全に静まる。


皇帝。


王妃。


四公爵。


全員がアルトを見ていた。


最終的に選ぶのは皇太子本人。


誰も異論はない。



アルトはしばらく黙っていた。


候補者たちの顔が思い浮かぶ。


リベナ。


テジナ。


セレナ。


レティア。


エリ。


ミレーユ。


ユリア。


そして。


エルシア。


誰もが優秀だった。


誰もが帝国に必要な人材だった。


だからこそ。


答えは簡単ではない。


だが。


既に決まっていた。


アルトは静かに顔を上げる。


紫の瞳に迷いはなかった。


「私の考えは一つです」


会議室が静まる。


アルトは真っ直ぐ前を見た。


そして告げる。


「エルシア・ラインハルト嬢です」


誰も驚かなかった。


むしろ自然だった。



レオンハルトが問う。


「理由は」


アルトは静かに答える。


「全員が優秀です」


「外交ならリベナ殿下」


「制度ならセレナ嬢」


「経済ならレティア嬢」


「軍事ならテジナ殿下」


「それぞれ優れています」


一拍。


「ですが」


アルトは続ける。


「皇妃に必要なのは、一つの才能ではありません」


静かな声。


だが重い。


「帝国は大きい」


「一つの視点だけでは支えられません」


「だからこそ」


アルトは言った。


「他者を理解し」


「意見をまとめ」


「全体を見られる者が必要です」


会議室が静まり返る。



アルトは最後に言った。


「エルシア嬢なら」


「私が見落としたものを見つけてくれるでしょう」


その言葉に。


レイラが優しく微笑む。


レオンハルトも静かに頷いた。


アルノーも。


モンテリオも。


ラインハルトも。


誰一人反対しなかった。



レオンハルトが立ち上がる。


「決まりだな」


短い言葉だった。


だが。


その意味は大きい。


皇太子妃選抜。


長く続いた選抜は。


ついに結論へ辿り着いた。


エルシア・ラインハルト。


未来の皇太子妃。


そして――


未来の皇妃。


その名が、正式に決定された。


だが。


本人たちはまだ知らない。


その知らせが届くのは明日。


皇城の夜は静かに更けていく。


そして。


新たな未来が動き始めようとしていた。

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