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[完結保証]規格外の最強皇子、自由に生きて無双する〜どこへ行っても、後世まで語られる偉業を残していく、常識外れの皇子〜  作者: 西園寺
婚約者選抜

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130/135

第130話 未来への七日間

第四次選抜開始から一日後。


帝都。


候補者たちは、それぞれ別々の場所にいた。


課題は一つ。


「五十年後の帝国」


正解はない。


だからこそ難しい。


誰もが、自分なりの未来を探し始めていた。



帝都中央港。


リベナは巨大な港を見下ろしていた。


無数の船。


積み上げられた貨物。


忙しく動く労働者たち。


その規模はタン王国最大の港ですら及ばない。


「やはり……」


小さく呟く。


帝国は強い。


軍だけではない。


経済だけでもない。


全てが繋がっている。


リベナは地図を見る。


五十年後。


帝国がさらに発展したなら。


各国との関係はどう変わるのか。


支配か。


共存か。


それとも。


彼女は静かに考え続けた。



帝都商業区。


レティアは市場を歩いていた。


一日中。


何時間も。


商人たちの会話を聞いている。


「五十年後ですか」


笑う。


難しい。


だが面白い。


今の帝都ですら大陸最大の市場だ。


ならば五十年後は。


大陸全土の商品が集まる都市になるかもしれない。


新しい交易路。


新しい商品。


新しい産業。


レティアの頭の中では既に数字が踊っていた。



帝国中央法務院。


セレナは山のような資料に囲まれていた。


法律。


行政制度。


地方統治。


税制度。


膨大な記録。


普通なら数年かかる量だ。


だが。


セレナは集中していた。


「変えるべき部分」


「残すべき部分」


静かに書き込んでいく。


帝国が強い理由。


それは制度の継続性。


ならば五十年後も続く制度とは何か。


彼女は未来の国家を組み立てていた。



帝都郊外。


近衛騎士団訓練場。


テジナは兵士たちの訓練を見ていた。


「弱いわね」


近衛騎士が苦笑する。


だが。


彼女は本気だった。


五十年後。


魔物は消えない。


戦争も完全には無くならない。


ならば。


帝国はどうあるべきか。


テジナの答えは単純だった。


「守れる国」


そのために何が必要か。


彼女は軍を見ながら考えていた。



帝都北東。


古森。


エリは神木の下に座っていた。


風が吹く。


葉が揺れる。


静かな時間。


彼女は未来を考えていた。


人は変わる。


国も変わる。


だが。


森はもっと長い時間を生きる。


五十年後。


帝国が豊かになっても。


自然が失われては意味がない。


エリは静かに空を見上げた。



帝都南区。


復興地区。


ミレーユは子供たちと話していた。


笑う子供。


働く大人。


病院。


学校。


新しい住宅。


彼女が見ているのは国家ではない。


人だった。


五十年後。


民が今より幸せになっているか。


それだけが気になった。


「難しいなぁ……」


頭を抱える。


だが。


考えるのをやめなかった。



帝国中央備蓄庫。


ユリアは帳簿を見ていた。


十年前。


二十年前。


三十年前。


維持記録。


修繕費。


備蓄量。


失敗例。


成功例。


国家は一日では作れない。


五十年後も続く国家。


そのためには何が必要か。


ユリアは静かに記録を読み続けた。



そして。


皇城中央塔。


エルシアは一人で帝都を見下ろしていた。


リベナは外交。


レティアは経済。


セレナは制度。


テジナは軍事。


エリは自然。


ミレーユは民。


ユリアは維持。


全員が正しい。


全員が必要だ。


だからこそ。


エルシアは悩んでいた。


「どう繋げるべきなのでしょう……」


五十年後の帝国。


それは一つではない。


多くの要素が重なってできる未来だ。


連合。


交易。


軍。


民。


制度。


自然。


全てが必要。


彼女は窓の外を見つめ続けた。



同じ頃。


皇城最上階。


アルトは執務室で書類を読んでいた。


ギルタルが静かに言う。


「皆様、動き始めました」


アルトは頷く。


「そうでしょうね」


ギルタルは少し笑う。


「殿下は既に答えをお持ちですか」


窓の外。


巨大な帝都。


その先に広がる帝国。


アルトは静かに答えた。


「あります」


即答だった。


ギルタルは驚かない。


当然だった。


アルトは続ける。


「ですが」


紫の瞳が遠くを見る。


「皆様の未来も見てみたい」


五十年後。


帝国はどうなっているのか。


候補者たちはどんな未来を描くのか。


そして。


未来の皇妃は誰になるのか。


七日後。


その答えが少しずつ明らかになる。


第四次選抜は、静かに進み始めていた。

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