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突入!ルクスブルグ城(4)

「き…貴様!! 死んだのでは無かったのか!?」


「…質問に答えろよ」


俺はそう言うと、ルクスブルグ王の顔面目掛けて前蹴りをかました。


「ぶごぅ!!?」


吹っ飛んだルクスブルグ王は、居室のドアを突き破り、床に大の字で投げ出される。


俺はそのままルクスブルグ王に近付き、その髪を掴んで無理矢理上体を起こさせる。


「貴様勇者の癖にこんな真似を…只で済むと…!!」


「適当な因縁付けてアイオーン潰した奴が言うことか!!」


再びルクスブルグ王の顔面に剣先を突き付ける。


「ま…待て!! わ、悪かった…確かにアイオーンを潰す為に色々工作をしたのは事実だ…しかし、私を殺してしまえば、勇者召喚の儀の資料は手に入らんぞ!!」


命惜しさのあまり、聞いてもない事までベラベラと饒舌に喋り出すルクスブルグ王。その醜悪な様相に、最早王の器等は微塵も感じなかった。


「じゃあ、その勇者召喚の儀の資料の場所をさっさと教えろ!!」


「い…嫌だ!! あれが無ければ、我々は『奴』に…!!」


「このっ…!!」


俺はもう一度蹴りを入れようと、右脚を振りかぶる。しかし、


「そこまでだよ」


真後ろから聞き慣れた声がして、その方向から氷の槍が飛来した。俺はそれを右に跳んで躱す。


そして、声の主は一瞬でルクスブルグ王の隣に移動した。


「おお!! 良く来た魔術士!!」


仮面を付けたハマドウが、再び俺の前に姿を現したのだった。


「ハマドウ…!!」


「そのまま殺しそうな勢いだったから助けさせて貰ったよ。まだ彼に死なれると困るからね」


「くっ…!!」


俺は剣を構え直し、ハマドウを睨む。


斬れるかどうか自信が無いとか、この際言ってられない。俺はここでハマドウを斬る、そう俺は意を決した。


すると、ハマドウの視線が俺の持つイリスに向いた。


「…へぇ、良い剣を手に入れたね」


そう言ってハマドウは、イリスをまじまじと見つめながら呟いた。


「ねぇクウゴ、一つ提案があるんだけど」


「提案…?」


「その剣、僕に譲ってくれないか?」


「…は?」


ハマドウの思わぬ提案に、俺は口から素っ頓狂な声を洩らした。


「もし、その剣を譲ってくれるなら、このルクスブルグ王を君に譲ろう。資料の場所を聞き出すなり何でもすると良いよ」


「なっ…何を言っとるのだ貴様…!!?」


ルクスブルグ王がハマドウに発言にギョッとして、食って掛かる様に声を上げた。


「何なら、聞き出すのを手伝ってあげても良いよ。その剣一本と引き換えに悪くないリターンだと思うけど、どうかな?」


「…」


俺はイリスを下ろし、それを鞘に納めた。


「…それは、交渉成立って事で良いのかな?」


ハマドウはそう言って、脚を前へ踏み出そうとする。


「…これが答えだ」


俺はその瞬間、『鞘』に篭めた魔力を解き放ち、そのまま抜剣した。


イリスに篭めた魔力に加え、鞘からの魔力が上乗せされて振られた斬撃が空を奔り、そのままハマドウを居室の壁ごと両断した。

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