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突入!ルクスブルグ城(3)

俺達は迫り来る兵士達を斬り伏せていき、その途中で別行動となった。


俺はルクスブルグ王が管理しているという、勇者召喚の儀の資料の回収の為、ルクスブルグ王の居る場所を目指している。


そして今、叩きのめした兵士の1人から王の居室の場所を聞き出す事に成功した俺は、その場所へ続く階段を駆け上がっていた。


そして、ディンの目的は恐らく、魔族の死体が安置されているという研究サンプルの保管部屋だ。


(本当は、止めるべきなんだろうけどな…)


ディンのあの激昂ぶりからして、これから起こるルクスブルグへの被害は計り知れないだろう。本来なら俺は首輪を使ってでも止めるべきである。


しかし、同胞達の身体がこうして弄ばれている今のこの状況、ディンの怒る気持ちは痛い程良くわかった。


だから、俺は敢えて止めなかった。


(…あんまりやり過ぎるなよ?)


俺はそう思いながら、ルクスブルグ王の居室へ急いだ。





「さあ言え!! サンプルの保管部屋はどこにある!?」


我はこの城の研究員らしき男を締め上げ、保管部屋の場所を問う。


「言…えな…言ったら、私が…!!」


「言わなければ、今すぐ貴様もこうなるぞ」


我はそう言って、研究員の男に先程惨殺した兵士共の死体を見せつけた。


焼死、爆死、木っ端微塵、様々な死因で殺された命だった物を眼前に見せつけられ、研究員の男の顔はみるみる恐怖に染まっていく。


「わ…わかった!! サンプル部屋は、地下の一番奥の部屋だ…!! だから殺さ…」


我はそこまで聞くと、締め上げていた男の首を離した。


男が一目散に逃げようとする、そして、


「魔王の爪撃(ギガ・クロウズ)!!」


我が爪の一撃により、木っ端微塵になった。


「…あの階段か」


我は地下へ続くであろう階段を駆け下りた。


その階段を降りていくと、そこに扉が見えてきた。


我は扉を蹴破る。そこには、


「…ああ、何て事だ!!」


オーキの話の通りの光景が広がっていた。


そこには、魔族達の遺体が、ガラスケースに入れられて無数に並んでいた。その光景を見て、我は怒りのあまり気が狂いそうになる。


「…今、解放してやる。魔王権能(ベリアルオーダー)…燃えろ」


安置された遺体達が、権能の力により燃え上がり、それらは忽ち辺りに燃え広がり、室内は火の海に包まれた。


「…済まない、この屈辱は…必ず…!!」


燃え尽きていく同胞達を見ながら、我は誓った。


この落とし前は、必ずつけさせると。





「何事だ!!」


城内に響く警報により起きた私は、自室の前を横切ろうとした兵士を呼び止めた。


「陛下!! たった今侵入者が現れました!!」


「何だと!?」


「今、城の兵士達が迎撃に向かっております、陛下は室内へ…陛下!! 下がっぐぁっ…!!」


突如、私の目の前で兵士が斬り伏せられた。血飛沫が舞い、赤い雨の如く私に降り注いだ。


「ひ、ひぃぃぃっ!!?」


思わず情けない声が出て、その場に尻餅をつく。そんな私を、兵士を切り伏せた男は冷たく見下ろしてきた。


「だ、誰だ貴様…!! こんな事して、只で済むと…!!」


「…覚えて無いか? 俺の顔」


「は…?」


「そういえば、名前も聞かずに森に放り込んでくれたっけ。それとも、たくさん呼び出し過ぎて顔を忘れたか?」


男の話を聞いて、私は思い出した。その男の正体を。


「まさか…貴様!! 私が最初に召喚した…!!」


「今はそんな事どうでもいい、お前に訊きたいのは…」


男はそう言うと、私の眼前に剣の切っ先を突き付けた。


「勇者召喚の儀の資料はどこだ? これ以上お前に悪用させない」


怒りの籠もった眼を向け、男は言った。

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