↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/124

帰還(2)

軽食屋を出ると、今度は俺の要望で街の武器屋へと訪れた。


今使っているこの剣を購入した店で、折角だからメンテナンスを頼もうと思ったからだ。


「…お前さん、一体どんな使い方をしたんじゃ?」


店のソードスミスでもある店主が、俺の剣の刀身を見るや否や、怪訝な表情を浮かべた。


「余程の衝撃で打ちつけたのか、刀身のバランスが狂ってガタガタじゃ。ここまでイカれとるのは初めて見た。おまけに血を吸い過ぎて鈍になりかけとる。斬った数は10や20なんてもんじゃない、戦争にでも行っとったんか?」


「ははは…」


エルーシャにて魔族の軍勢を斬り伏せて、その将と斬り結んだなんて言える訳が無いので、俺は乾いた笑いで誤魔化した。


「まぁ良い…明日までにはメンテナンスしておくから、取りに来い」


「ありがとうございます」


俺はそう言って、店から出ようと踵を返す。すると、冒険者らしき男が俺とすれ違い、店主に自身の剣を見せた。


「お前さん、またやったのか…にしてもまたひでぇなこりゃ…」


男が見せた剣は酷く刃毀れしており、買い換えも検討に入るくらいボロボロだった。


「それがさぁ聞いてよ~」


男がそう言って、大きく溜息をついた。


男の話ではこうだ。


この街の近くの森の魔物達が、最近凶暴化しているというのだ。


この街で討伐依頼を受ける冒険者達も、それらに手を焼かされていたのだった。剣を見せていたこの男も、その1人らしい。


魔物の生態には諸説あり、ハッキリとわかってる事は意外と少ない。


そして、その中でも最も有力な説がこれだ。


魔物は最初、ただの野生動物であり、それが魔力を持った事によって変化し、それが世代を経る事によって、魔物という種となった説。


そして、その魔物は本能的に魔力を求めていると言われている。更なる力を求めようとして…。


(…ちょっと調べてみるか)


店頭で武器を見ていたソニアに声を掛け、俺達は武器屋を後にした。





その後、街の近くの森にて。


「ふっ!!!!」


俺は手に持った石の剣で魔物を仕留める。これくらいなら、これで何とかなりそうだ。


こうして魔物を狩り続けてしばらく経つが、確かに凶暴化の兆しが見られていた。これでは街の人間が手を焼くのも納得だ。


俺は今回の件、ある事が理由となっていると睨んでいる。それは、魔物が呼応する程の大きな魔力の発生だ。


強大な魔力に当てられて、魔物が凶暴化するというのは、何度か事例がある。例えば、強力や魔族の出現により、その周辺の魔物が凶暴化してしまい、魔族の被害に加えて魔物達の二次被害も発生してしまったという事例。


それの様に、俺はこの森にて、強力な魔族もしくはそれと同等な魔力を持つ者が出現し、それが魔物凶暴化の原因になってるのではないかと思ったのだ。


「ソニア、離れるなよ」


「は、はい!!」


俺1人で来るつもりだったが、ソニアも行きたいという事であった為、こうして同行していた。


俺は集中し、神経を研ぎ澄ませて周囲を探知する。そして、見つけた。


思った通り、この森の奥に何か、大きな魔力の反応を感じた。


俺達はその反応の方向に向けて、森の中を進んでいった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。