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決戦(2)

俺はディンの前に出て、イリスに魔力を込めた。そして、


「アゲインスト・エア!!」


俺は応じ技の剣技、アゲインスト・エアで、その魔王の一撃を受けた。


膨大な魔力が込められた光の巨剣が、凄まじい剣圧を持って俺に迫り、アゲインスト・エアを以てしても受け流す事が出来ず、こうして受ける事が精一杯だった。


しかし、これでグランディンの剣と足は止まった。


「ディン!! 行け!!」


俺はディンに檄を飛ばすと、すかさずディンはグランディン向けて駆け出した。


「秘技・幻召魔身!!」


ディンの秘技によりイエグロスの幻影が現れる。そして、ディンとイエグロスで挟み込む様にして二人は技を繰り出した。


「魔王十字爪(ギガクロス・クロウズ)!!」


ディンの爪の一撃とイエグロスの剛剣が交差し、グランディンは両者の斬撃を浴びて大きく仰け反った。


「ぐうっ!!?」


そのダメージにより、グランディンの剣圧が緩み、俺は動いた。


俺は光の巨剣を受け流し、その巨剣は砕け散り光の破片となる。そして、俺がイリスを振るうとその光の破片は全て、風の斬撃を伴ってグランディンへと向かっていった。


ディンとイエグロスは真横に飛び退き、グランディンだけが驟雨の如く襲い来る無数の光の破片を浴びた。


「ぐおおおおおっ!!!!!」


光の破片が、風の斬撃が、グランディンの身を刻んでいく。その周囲にグランディンの血飛沫が飛び散った。


俺はグランディンの動きが止まっているのを見逃さず、イリスを鞘に収めて駆けた。


鞘に魔力を最大まで込め、イリスにも魔力を込めれるだけ込めておく。


「うおおおおおお!!!」


抜剣し、渾身のディバイド・エアをグランディン目掛けて叩き込んだ。


「舐めるなぁ!!!!」


グランディンが魔剣を振り上げ、そのディバイド・エアを受け止めた。


そして、お互いの剣とそれに込められた魔剣でも喰いきれない魔力がぶつかり合い、その接点で爆発した様な衝撃波が生じ、辺りに破壊の嵐が巻き起こった。


俺とグランディンはお互い吹っ飛ばされ、グランディンは玉座に、俺は床に叩きつけられた。


「はぁっ…はぁっ…うっ!!」


俺は立ち上がろうとすると、突然右腕に強烈な痛みが走った。


右腕が、折れていた。最大チャージの魔力を込めて放ったディバイド・エアが、グランディンの一撃とぶつかった事により発生した反動に、俺の腕が耐えられなかった様だ。


俺は回復魔術で右腕を治し始める。しかし、


(くそっ…アイツ、全然ピンピンしてやがる…!!)


グランディンは立ち上がり、既にこちらに向かって来ていた。その身体は、先程ディン達から受けた傷も、光の破片に刻まれた傷も、既に塞がっていた。


迫り来るグランディン。しかし右腕はまだ治らない、まだ動かない。





(漸く、戻った…!!)


我は己の変化を実感し、歓喜した。


復活してから、少しずつ戻ってきていた我の力が、このタイミングでやっと、全て戻ったのだ。


これで、やっと全ての力が使える。


偽者がクウゴに向けて迫ってきている。クウゴは右腕を負傷しており、動けない様子だった。


「待ってろ…!! 『真力解放(しんりきかいほう)・業魔招来(ごうましょうらい)!!』」


そして、己が力を全て解放し、我は真の姿を顕わにした。

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