有能の生徒会長
「は?誰にものいってやが……」
拓也は勢いよく立ち上がる。しかし、さっきまで威勢良く、大笑いしてたハツラツとした顔色がさーっと顔が色をなくしていく。
「す、すいませんした!!おい、はやくいくぞ!」
「待ってよ、拓也〜」
「しぬ!」
3人ともバタバタと駆け足で去っていった。
僕はそのほおけた顔で人物を見た。
瞼にに影が落ちる。170センチほどある背たけに鍛えられた体。それに似合わない美しい顔立ち。この顔はどこかで見たことがある。生徒会長だ。今期の。
この学園では年に1回、先代の学徒会、会長が次の会長を選び、その会長が4月中にファーストの中からメンバーを決めるという風習がある。
「あの、ありがとうございます。」
黄緑色の瞳がこちらを一瞥する。
「別に、他の客の迷惑になるから言ったまでだ。……それに君も何か言い換えしたらどうかな。見ていて君の態度が1番不快だったよ」
「へ?……」
生徒会長は眼鏡の位置を直し、ぱたんと本を閉じた。
「君はずっと変わらないな」
ぼそっとそう言い、どこかへ行ってしまった。
僕はいきなりのことで何も言えず、その場で立ち尽くした。
家にどうやって戻ったか覚えていない。玄関で、はたっと思考を取り戻した僕は憤りに頭をかく。
は?あの野郎、ちょっと顔が良くて、ファーストで、異能力が優秀だからって、もう少し言いからってものが!いや、助けられたのは有り難かったけど!!何もあそこまで言う必要あったか??はー!!!!!
しゃがみ込み、ため息をこぼす。
僕がナナリーだったら僕の人生はもっと違ってたものになっていたのかな。




