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欠陥だらけの天才魔術師(副題:天災魔術師になった天才魔術師はスローライフを生きて行けるか?)  作者: Seisei
第一章 レベルアップ編

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019ー6 魔法でぶん殴ってやれ!

【修正履歴】

2019年9月24日

○第19話を7分割しました。

○分りにくい表現を訂正しました。

○少し加筆しています。

○主人公等の思考を表す表記の方法を以下のように変更しました。


(主人公等の思考)

    ↓

────主人公等の思考。


なお、この変更は、順次行っています。

表記がしばらく混在しているので、お許しください。

【始まりの部屋】


 翔が意識を取り戻すと、死の恐怖が翔を襲ってきた。震える身体を叱りつけて無理に起き上がった。


 翔の横にはメロとアメリアが荒い息で肩を上下にしながら翔の方を見ていた。


「大丈夫か?」


 アメリアが心配そうに翔の顔を覗き込みながらいった。


「ああ。踊り出したいくらい調子が良い」


 翔は、減らず口を叩いた。


 アメリアは安心したかの軽く吐息を漏らした。


「お前達はタフだな」


 メロとアメリアの様子に、思わず翔が漏らした。


「お前が弱いだけだ。今日初めての復活じゃないか」


 アメリアも焦燥しょうそうしきった顔で言った。声に力が無かった。


「しかし。翔。まさか『大爆発エクスプロージョン』を使うとは驚いた。お前の荒唐無稽な話が本当なのだと半分信じそうになったぞ」


「何で半分なんだ?」


 翔が突っ込んだ。


「まぁ。しかしあんなもんはプチプロージョンとも呼べん失敗魔法だ。全く情けない。多少能力が回復したから何とかなるかと思ったが……」


「翔。私は、お前を師匠と認めよう」


 メロは、神妙な顔で翔のマネをして頭を下げる礼をしながら言った。ぎこちない礼だった。


「何だ。その下手くそなお辞儀は。お辞儀とはこうやるのだ」


 翔が見本を見せてやった。


「話が逸れてないか? 師匠の話は何処に行った?」


 アメリアが横から突っ込んだ。


「アメリア。こいつは自分本位なやつだから、気に入ったら弟子になりすまし、気に入らなかったら他人になる。いちいち相手にしていたらキリがない」


 翔がアメリアに答えた。


「そんな事は無い。弟子になる時に、キッチリそうすると断ったはず」


 メロがプクリと両頬を膨らませて口答えした。


「ああ。だから好きにしろ。とにかく今日はここで休憩だ」


 翔は力なく言って、無理に立ち上がった。そのままヨタヨタと宿泊施設の簡易ベッドまで歩いて行って、倒れ込むようにベッドに入った。ほとんど同時に意識を無くす様に睡眠に入った。


 せっかく稼いだレベルアップも復活障害で全てが無くなっていた。しかし、翔達は、少しだけステータスが上がっていた。




☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆




【第一階層。第二十三回目のチャレンジ】


「翔。もう直ぐ、あのガッシュポイントだぞ」


 アメリアが緊張した声で告げた。


「と言われてもな。あそこを超えんと先には進めんし」


 力なく翔が答えた。


「翔。あそこの魔物が湧き出るところで『大爆発エクスプロージョン』を使ってみたらどうだ?」


 アメリアが提案した。


「しかし。ピンチになるたびにポンポン出すような魔法じゃないだろう。そうしなければクリアできないのだったら誰もクリアなんかできないじゃないか?」


 翔がボヤくように言った。


「しかし、ガッシュポイントで湧き出る魔物に、いつも殺られているじゃないか。どうすればいいんだ?」


 アメリアが畳み掛けるように尋ねた。


「お前達も少しはアイデアを出してみろよ」


 翔は、陰鬱に独り言を言うように呟いた。


 ガッシュポイントとは魔物が群れで湧き出るポイントのことだ。迷宮における最大危険地帯だ。


「地道にステータスを取って、奴らの大群を片手でやっつけられるほどのステータスになればいいんだろう」


 翔は、幾分投げやりに言った。


「翔。今度は戦わずにマジックバリアーで敵を遠ざけておいて出口を探してみたらどうだ?」


 そう提案したのはアメリアだ。


「マジックバリアーで退かせる? それはいいアイデアだな」


 翔は、目を大きく見開いて、アメリアを見た。顔に明かりが灯されたように表情が明るくなった。


「あの忌々しい、死人どもめ。目に物見せてくれる」


 翔は、金棒にマジックバリアーの発生機能を付与した。


 物で叩いてもダメなやつは、魔法の壁で叩けばあるいは楽に倒せるかもしれないと考えたのだ。


 翔は、金棒を前に構えて、ガッシュポイントのある広間に入って行った。


 翔は、広間に足を踏み入れると、真ん中の噴水みたいなところからゾロゾロとおぞましい化け物達が湧き出てきた。


 見慣れた様々な種類のアンデッド共だ。この部屋では、こいつらを叩きのめしたり、爆破したり、燃やしたり色々な方法で退治した。ところが魔物を退治すると、次から次に、更に強いアンデッドが湧き出来るようになったのだ。


 そうして何百もの魔物が出てきた後に、レベル28の暗黒騎士ダークナイトが出現するのだ。


 翔達は、その暗黒騎士ダークナイトの強さに圧倒されて殺される事が多かった。


 稀に大きな魔法を出したり無茶苦茶な闘い方で暗黒騎士ダークナイトを退治することができても今度はレベル28死霊貴族ゾンビロードがレベル22死霊騎士ゾンビナイトの三十体を引き連れて出てくるのだ。


 彼らはレベル23アハイシュケに跨り、集団で恐ろしい機動力を示しつつ攻撃してきた。さすがに翔達はこの部隊には一度も勝ったためしがない。


 もしこの死霊貴族ゾンビロード共の隊を倒せたとしても次に出てくるのはもっと厄介な奴らに違いなかった。


 翔は、アメリアのアドバイスがどれほど効果的か試しに出てきたアンデッドにマジックバリアーを発生させている金棒を叩き込んでみた。


 見事と言う他ない。アンデッド共は翔のマジックバリアーに見事に粉砕されてしまったのだ。


 あまりにあっけなくやっつけた為に余裕すら感じた。


「アメリア。このアイデアは行けるぞ!」


 翔は、歓喜の声で叫んだ。


 翔は、広場の中央にある泉から出現するアンデッド達を次々になぎ倒して行った。


 あまりも呆気ない。


「おお。これは簡単だ。今までの苦労が嘘みたいだぞ」


 この時、翔の頭にマジックバリアーででてきた刃物のイメージが頭をよぎった。マジックバリアーは巨大なエネルギーを弾き返すほどに強固だ。つまり金属などよりもずっと丈夫なのだ。


 直ぐにアメリアの魔法剣のやいばにマジックバリアーを纏わせる付与を行った。硬さも鋭さもマジックバリアーなら自由自在だ。


「アメリア。お前のレイピアを改造したぞ。それで奴らを切り刻んでみろ」


 翔が命じた。


「助かる。やってみるぞ」


 アメリアは、そう言うと、宙に浮き上がった。次の瞬間、電光石火となってアンデッド達に飛んで行き、レイピアを振り回した。


 アメリアは、一振りで確実に一体ずつ葬り去って行った。見事なものだ。


「メロ。お前もマジックバリアーを刃物のように展開して奴らを切り刻んでみろ。術式は、こんな感じだ」


 翔は、実演しながらメロにも命じた。


「分かった。こう?」


 メロは、翔のマジックバリアーの術式を真似て、魔法を展開し、翔が命じたようにマジックバリアーを刃物とみなして鞭をイメージしてアンデッド達に振り回してみた。するとどうだろうか。アンデッドは簡単に倒すことができるでは無いか。


 あれ程魔法に耐性を示していたアンデットだったのに、実に呆気無かった。魔法を物理攻撃に変えると言う特殊な攻撃方法だった。


「翔。これいいね」


 メロは、可愛い顔に少し怖いような笑みを浮かべてアンデッドを見た。


 物理攻撃が通用せず、魔法耐性も高いという厄介なアンデッド達は、この瞬間に翔達の獲物に変わった。


 湯水のように湧き出てくるアンデッド達を翔達は殺虫剤で蚊を仕留めるように簡単に退治して行ったのだった。


 レベル28暗黒騎士ダークナイトが現れた。しかし翔達の敵ではなかった。翔達は暗黒騎士ダークナイトを瞬く間に退治した。


 死霊貴族ゾンビロード死霊騎士ゾンビナイトの高レベルの一団もマジックシールド攻撃の前には簡単に撃退された。


 アンデッドは、レベルに比べて動作が遅いのが幸いした。本来レベル28もの魔物は、翔達のレベルではなかなか撃退するのが難しいものだが彼らの弱点である魔法による物理的攻撃により撃退する事ができたのである。


 そして、全ての魔物達が出なくなり、ガッシュポイントである泉が消えると、下に降りる階段となっていた。

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