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欠陥だらけの天才魔術師(副題:天災魔術師になった天才魔術師はスローライフを生きて行けるか?)  作者: Seisei
第一章 レベルアップ編

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018ー2 試練と恩恵

【翔たちサイド】


「翔、どうしてあんな奴に最敬礼なんてしたのよ!」

 街道を疾走しながら、メロが憤慨して詰め寄った。アメリアも「思い知らせてやるべきだった」と不機嫌さを隠さない。


「あいつがどう思おうが俺には興味がない。くだらない批判に付き合う方が労力の無駄だ。それにあれは、俺なりの『軽い挨拶』なんだと何度も言ってるだろう」

 翔は独善とも傲慢とも取れる冷静さで二人をなだめる。

 嫌な奴に感情を割くことすら無駄だと言い切る翔に、二人は呆れつつも、アハイシュケを走らせて山道へと入っていった。


 道中、かつて復活都市で翔を殴り飛ばしたダグ・ファイアー一行とすれ違う。

 突然のアハイシュケ出現に驚き攻撃を仕掛けてくるダグたちだったが、翔たちはそれを軽くあしらって通り過ぎた。


「な、なんだ……あいつのLvはまだ7のはずだぞ。どうして俺の特技をこうも簡単にあしらえるんだ」

 驚愕するダグたちを置き去りにし、翔たちはついに『試練の間』へと辿り着いた。


☆☆☆


 水晶迷宮の入り口。中に入ると、人族サイズになったレイラが待っていた。

「なかなか早い帰還ね」

 可愛らしい声で迎えるレイラに、翔は冗談を交えながら応じる。


「待たせたな。復活障害が酷くてね」

「でも貴方、死ぬ間際の防御魔法がなかなか有効だったわよ。ブリュンヒルデ様も、死のダメージに効果があるって驚いていらしたわ」


 和やかな空気の中、翔はちゃっかりレイラの肩に手を置いたが、メロとアメリアの鋭いツッコミと「エロ禁止」の鉄槌が飛ぶ。

 神々の侍女であるレイラも、この三人といると殺伐とした戦いの中にあることを忘れるほどの不思議なリラックス感を覚えていた。


「じゃあ、そろそろ始めましょうか」


 再戦の結果は、やはりあっけない全滅だった。


☆☆☆


【復活の天宮】


 三度目の復活。シスター・サラは呆れ果て、今度は完璧な目隠しを用意してメロたちの着替えをサポートした。

「残念……今度こそと思ったのに」

 翔のボヤきにサラの声が上ずり、メロの怒声が飛ぶ。


 その後、翔たちは何度も、何度もレイラに挑んでは死に、そして復活した。

 翔の死の間際の防御魔法は回を追うごとに洗練され、やがてデスペナルティによるレベル低下も止まった。それどころか、戦うたびにステータスが微増し、全滅までの時間は確実に延びていった。


 そして通算23回目の復活。ついにレイラから「試練の終わり」が告げられた。


 直後、女神ブリュンヒルデとヴェルダンディが姿を現した。

 幾度もの死を乗り越えた翔たちの不屈の精神を讃え、女神たちは「恩恵」を授けると宣言。


「貴方の成長を阻む呪いを取り除きましょう」


 複数の神々による異例の共同解呪が行われた。

 これによって、翔にかけられていた魔法能力の制限が消滅し、メロとアメリアもさらなる高みへと至る道が開かれたのである。


020 了


 第18話は三分割しましたが第三話がどういう訳か逸失したため第二話の最後を変更しました。第三話で女神から恩恵を授けられると言うのが第18話の主題だったのですが、どんな内容か忘れてしまったのでこの回の最後に簡単に追記しておきました。


 18話と19話との話で多少の違和感があると思いますが許してください。


話の流れ的に不自然になったことをお詫びします。

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