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欠陥だらけの天才魔術師(副題:天災魔術師になった天才魔術師はスローライフを生きて行けるか?)  作者: Seisei
第七章 異界の大帝国

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339 新たなる来訪者

 ここは、職業の国(パルム)の北方にあるボアと呼ばれる人口十万人ほどの街だ。


 ボアは、エストハイム公爵の領都であり、職業の国(パルム)で二番目に大きな街である。


 エストハイム公爵は、職業の国(パルム)における最大の貴族であるも、辺境に位置する領地を嫌いぼぼ、首都に住していたが、職業の国(パルム)の国境を虫の大群が襲った時に、首都からボアの街に移っていたのである。


 エストハイム公爵は、大樽のような大きなお腹に見事に禿げ上がった五十年配の男だった。


 身長は、小男といっていいだろう。彼から地位を取ると貧相が残ると陰口を叩かれるような男であった。


 エストハイム公爵の目前には、三十年配の男が立っていた。身長は、小柄な公爵より少し大きい。痩身であり、どこか暗い雰囲気を持つ青年だ。


 青年の格好は、灰色のローブ姿だ。襟が大きくどちらかと言うと地味な姿と言えるだろう。


 青年は、平坦な目鼻立ちで印象の薄い感じである。そして何よりもその青年は、黒目黒髪であるのが特徴であった。


「ヤマト殿。これは素晴らしい装飾でしょう」


 エストハイム公爵が黒目黒髪の青年に自慢げに言った。エストハイム公爵が手に持っているのは、翔が魔具の国(リャン)でオークションに出した魔具だった。


「ほう。見せて頂いても?」


 ヤマトと呼ばれた黒髪黒目の青年が興味深そうに目を細めて言った。


「ほほほ。ヤマト殿が興味を示すとは。これを買った甲斐があると言うもの」


 エストハイム公爵が嬉しそうに言った。


 ヤマトは、エストハイム公爵から翔が作った魔具を受け取りじっくりと観察していた。


「閣下は、見かけによらずお目が高いと言わざるを得ませんな。これは国宝級の魔具ですな」


 ヤマトは、そう言ったが、直ぐに魔具を公爵に返しま。


「ヤマト殿に掛かると褒められているのかけなされているのか分からなくなるな。わははは」


 エストハイム公爵は、盛大に笑った。


「もちろん、けなしているのさ」


 とはヤマトが思っただけで口に出した訳では無い。代わりにヤマトが口にしたのは。


「閣下。エールに入ったと言うエリュテイア帝国の軍だが、百万を超える大軍のようだ。しばらくは、エールには近づかない方が身のためだろうね」


「そうですな。今回の災厄に対しては、皇帝と宰相の二人がわざわざ媚びを売りに行ったらしい。今頃、悲惨な目にあっているのでしょう。我が公爵領は本当に大丈夫なんでしょうな。代々、我が家がヤマト殿を食客としているのはこのような時のためですからな」


「その魔具を作ったのが誰なのか。術式からすると今までにいなかったほどの者である事は間違いない。新たなる天才が現れたのか、又は新たな来訪者によるものか。災厄の出現と時を同じくしているのは単なるぐうぜんなのでょうかな」


 ヤマトは、ボソリと呟いた。

随分間が開きましたね。ごめんなさい。中止しているわけでは有りません。


短いのもごめんなさい。

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