015ー2 いざ! 始まりの街へ!
牙豚鬼を倒した翔達は、集まった。
「良い感じじゃないかアメリア。白魔法を上手く使えていたよ」
翔は、アメリアの白魔法『破魔光』を褒めた。
「ああ。なかなか使い勝手が良いな」
アメリアも新しい魔法を使うことが出来て嬉しそうだ。
「アメリア。凄い」
メロも手放しで褒めていた。
「メロ。お前のファアーボールも、あの気違いゴブリングレートの時とは格段に強力になっていたぞ」
翔はメロも褒めた。メロはなかなか筋がいい。天性の素質があるのだろう。
「本当だ。あれは爆発の魔法と言ってもいいほどの威力だったぞ」
アメリアもメロを褒めた。
アメリアは、実際メロの魔法の威力に驚きを持っていた。
メロは翔の教えを守り、暇があれば効率的な術式の展開を練習していたが、その効果が現れていたのだ。
今のファアーボールは、MPの消費が3ほどだったろう。燃費の悪いアメ車みたいな魔法の使い方が随分改善されていた。
しかしメロは嬉しそうにしても、まだまだ納得していなかった。翔の芸術的な魔法を見て目標が上がってしまったからだ。
「メロ。あまり一つの魔法に拘り過ぎるのも効率が悪いと思う。今度は『爆発』を教えてやろう」
「本当? じゃあ、ぶっ放すから矯正して」
「待て待て待て。俺が教える本物の『爆発』は、お前がゴブリン本部を攻撃していた『瀑布』よりもずっと派手な魔法なんだ。誰も来なさそうな方向に放てよ」
「分かった。やってみる。……我が名はメロ。偉大なる創造神エロヒムよ。我は求め訴えり。偉大なる御力と悪魔の王たる、バエル、ピュルサン、ビレト、ペイモン、ベリアル、アスモデウス、ザパンの名において命ずる。顕現せよ。『爆発』!」
早速、メロは呪文を唱えて爆発をぶっ放した。
翔はメロの術式の不完全な部分に手を加えていった。
「その術式では、ユグドラシルからの魔力とお前の魔力が噛み合わんだろう。ここはこうやるんだ……」
そもそもメロもアメリアと同様に黒魔法派ではない。彼女もユグドラシル上部の枝や葉、幹から白魔法系の魔力を得るタイプだ。黒魔法の源泉であるユグドラシルの根元から出ている黒魔法系のエネルギーを扱うのは得意ではない。
しかしメロは黒魔法系と最も相性の良い魔術師職を長年やっていたこともあって、アメリアよりも上手に世界樹の根っ子から黒魔法の力を吸い上げることができるようだった。
ただ、どうしても自分の得意な、取りやすい世界樹の上部からの白魔法系の力を吸い上げて二つを混ぜてしまう悪い癖があった。
翔はメロのような感覚派の魔術師に、できるだけ分かりやすく説明してやった。
感覚で吸い上げることができる白魔法の魔力をメロ自身の魔力と説明し、黒魔法の源泉を別の物として意識させ、黒魔法の力は意識して吸い上げないと出てこないのだと意識付けしてみた。
これでメロの頭の中でイメージを区別させ、これまでのようにアメ車の燃料垂れ流し状態にならないよう、上手く制御させる癖を付けさせてみたのである。
「分かった、こうだね」
メロは早くも合点がいったようで、嬉々として頷いていた。
その現れは、次の『爆発』からだった。
派手な詠唱はやめ、翔の組み上げた術式を真似て見事に魔法を構築してみせたのである。
「爆発!」
遥か遠くで巨大な爆発音が響き渡った。
「ほう。お前達は本当に優秀だな。一度で真似ができるとは」
翔は今度ばかりはつくづく感心して言った。
「ちなみにメロ。今のでMPはいくらぐらい消費した?」
「MP13」
メロは無感情に答えた。
「お前の術式は……」翔はメロの術式をさらに添削してやる。「ここを……すれば、MPの消費がずっと抑えられるぞ」
翔は実際に魔法の術式を構築し、魔法陣を表しつつ、できるだけ丁寧に詳細を教えたのだった。
珍しくメロも口答えせずに、真面目に聞いていた。
「翔。なぜ使えもしない高度な魔術に、それほど詳しいのだ?」
メロは不思議になって改めて尋ねた。
「だから、俺は天才魔術師だったと言っただろうが」
「しかし、超イケメンだったとかも一緒に言うから信じられなくなる」
「だから、天使レリエルの呪いだと説明しているだろうが」
「翔がイケメンのはずがない。それに天使が呪いなんてありえない」
メロがにべもなく翔のイケメン説を否定した。
「爆発如き、俺でも使えるさ。俺が見本で本物の魔術師の爆発を見せてやるから、真の俺の姿を想像でもしてみるがいい」
翔はそう言うと、一瞬でバーストの術式を構築し発動してみせた。
翔の突き出した両手から光球が物凄いスピード




