ガーランド、剣を作る①
宴も終わり、残った尻尾肉は魔法で氷漬けにされて、臨時で作った砦付近の食糧庫に次々と運ばれている
尻尾が切れれば、胴体部分の硬い表面の甲殻をきらずとも、胴の肉もそのままくり抜くように解体できたので、腐らないうちに全て処理しなければと、解体が住民総出で進められている
デイジーの読み通り、土魔法の魔力を魔石に込めて、同じくらいの氷の魔力を込めると、魔石はくっきりと黄色と淡い水色の二色に分かれた
だが三つ目の魔力を込めることはできなかった
魔石が何も反応しないのだ
だが二つの属性を込めれただけでも僥倖だ
さらにデイジーの予想通り、土氷の魔石を食糧庫の脇に置いておけば、土魔法の石で作った建物も維持され、魔法で作った氷の塊もそのまま維持された
これを応用すれば村はさらに発展すると、皆期待に胸を膨らませている
だが魔石の拡張性よりも、防衛団、調査団、医療団、そしてエルダ、デイジーの目下、最大の懸案事項は1つしかない
『地這竜の背中の棘でガーランドの剣を作る』
皆、このことばかりを考えている
竜を一刀両断できるあの大男が、強烈な魔法弾を打ち出してきたあの棘を素材にした剣を一振りしたらどんなことになってしまうのか
皆、わくわくが止まらなかった
しかし、最大6メルほどになる棘を抽出しようとガーランドが鉄槌で叩いた時だった
棘はヒビが入り、叩いた部分は粉々に砕けた
「なっ!」
「そんな!」
「粉々じゃねぇか!」
だがデイジーは諦めていなかった
棘からは全属性の魔法が放たれていたのを見逃していなかったのだ
一つ一つが炎しか打てない棘や雷しか打てない棘ではない
一つの棘が炎も雷も氷も水も打っていたのだ
つまり魔石とは違い、おそらくあの棘は全属性を吸収し放出できるのだ
さらに言えば、あの棘を研究できれば魔石を全属性対応にできるかもしれないが、それは今は頭の片隅に置いておく
今はガーランドの剣だ
あの棘を最大級に生かし、最高の一振りを作るには超硬度の金属鉱石に混ぜ込むしかない
そしてデイジーはその金属鉱石に当てがあった
「ダンジョンに行きましょう」
行動力の化身であるデイジーとガーランドはダンジョンの前にいた
「デイジーの魔法だと本当にあっという間に山越えれえるな」
「風魔法便利ですよね。一番好きかもしれません」
「で、なんだ?」
ガーランドはダンジョンに来たもののなんで来たのか理由をまだ聞いていなかった
「鉱石イグアナいたでしょう?」
「ああ」
「あの鉱石すごい硬かったですよね?」
「ああ」
「ダンジョンの鉱石を何らかの方法で吸収して、自らの体に覆ったんじゃないでしょうか?」
「おおお?」
「つまりダンジョン内には非常に硬度な、高純度な、金属鉱石がある可能性が非常に高いです」
「よし行こう!デイジー!」
「そうでしょうとも!」




