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果ての絶対防衛  作者: teddy
2章 二カ国協定
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ガーランド、初めてのダンジョン

「じゃあ行くか!」


ガーランドは話もそこそこに、すでに盗賊に襲われた人たちの救助に行く気満々だ

まだ聞きたいことが山ほどあるのに、とデイジーとエルダは思っているがこうなったガーランドを2人の腕力では止められない


魔法でなら止められるが、そこまでしなくてもと思い大男の後をついていく


ソリに乗ってやってきたのは街外れの岩場のようなところだ


砂漠のような砂の多い平野なので足跡が良く見える

それを頼りにここまで来たが、この辺りで足跡が円を描くように広がっており、どこへいったかわからなくなっている


「こっちから風が!」

エルダが何かに気づいたようだ


「おおっ、隠し通路か。この岩だな? ちょっと離れてろよ?」

そう言って、言われてみれば見れば不自然に置かれた色の違う岩を、ガーランドはふんっと持ち上げると軽々、脇に避ける


中に見えたのは洞窟だが、洞窟にしてはやたら装飾にこだわりがあるように見えるし、階段も綺麗に角が取られた段々になっている


燭台も見えるし、床もツルツル光る石で敷き詰められている


「これ、ダンジョンかもしれません」

3人でまじまじと中を観察していたが、デイジーが口を開く


「ダンジョンてなんだ?」


「私も、どこかの本か文献で読んだだけですが、簡単にいえば古代の人が残した遺跡でしょうか」


「昔の人が住んでたってことか、ここに」


「住んでたと言うよりも、なんらかの儀式をしたり、御祈りの場として神聖視されるような場所だった可能性が高いですね」


「じゃあ、そんな場所ならもちろん安全ですね?」

エルダが頼むそうであってくれ、と願うような顔でデイジーを見つめる


「神聖ということは魔力が満ちている可能性があるということで、というかもう魔力をひしひし感じますけれども、魔物が巣食っている可能性が極めて高いです」


デイジーは続ける

「そこにさらに、お宝が眠ってるとか噂が立って、あるかどうかわからない、見つけてもいないお宝を奪われたくない人々が罠を張ったりして、足を引っ張りあって出来たのがダンジョンと言われています。でも、ランカスターはずっと魔力がないと言われていましたから、こんなものがあるとは思いませんでした」


「なるほどな。 じゃあ行くか。多分この先に拐われた人たちがいるんだろ?」

ガーランドはすでに歩を進めている


「まぁそうなりますよね」

エルダはそう言って、デイジーにすみませんという眼差しを送る

デイジーは大丈夫ですと言う代わりに笑った


入り口の階層が一番上になっているようだ


独特な湿った匂いと松明のすすの匂い、そしてお香のような匂いが混ざり合い、なんとも言えない雰囲気を醸し出している


いくつも下る階段があり、わざと迷わせるような作りになっているようだ


「防衛の拠点でもあったのかもしれませんね」


デイジーがどこから来たか迷わないように魔法で足元に目印を打ちながら言った


足元を踏んだら床の一部がへこんで正面から矢が襲ってくる、なんてことはなかったが、それらしき痕跡は見つけた

おそらく罠があったかもしれないが、この階は盗賊か、それよりもずっと以前の人々によって除去済みなのだろう


「これじゃあどこにいるかわかんねぇな」


ガーランドがでかい声でそう言った直後だ


「誰かいるの!?助けて!!」


女性の声だ

3人は顔を見合わせる


「今行く!どっちだ!?」


声のする方を必死に探す


「てめぇ!いつの間に縄を!」


ガーランド達から見て正面の方から声がする

デイジーが3人の足に風魔法を付与する


一気に3人が駆ける


正面の階段を降りると、開けた場所に着いた


縄で縛られた人たちがざっと数えて10数名いる


ガーランドは魔物ばかり倒して来た

生身の人間と戦うのは初めてだ


「やっちまえお前ら!」

「こっちには魔法使えるやつもいるんだよ〜!」


そう言ってヒョロヒョロの炎が飛んでくる


「ぶはっ!!!!」


ガーランドは思わず笑ってしまう


「てめぇ!何がおか」

デイジーの炎が、今何か話そうとしていた盗賊の顔に直撃する

ヒョロヒョロと比べると、おそらく数十倍の速度だったろう


ガーランドは戦うまでもないなと思っていた

油断するわけではないが、今までの戦いとは緊張感が違った


「エルダ、デイジー!まかせた」


そう言ってガーランドは中央で仁王立ちして腕組みした


ヒョロヒョロの炎は当たるが、傷ひとつない


盗賊達は、急に現れて、仁王立ちする、意味不明な、魔法がまるで効いていない男に怯え切っていた


デイジーとエルダは殺さない程度の魔法で制圧していく


もう終わったかな、と言う時だった


ものすごい衝撃音と共に、重厚な石が積み重なって作られたであろう石壁が、軽々と壊され何かがやってくる


煙の中から現れたのは、体が鉱石で出来たような巨大なトカゲだ。目がギョロギョロしている


いや、トカゲか? なんかの爬虫類だな

ガーランドはなんの魔物か分からなかったが思うことは1つしかなかった


「まぁそうなるよな」

ガーランドが言う


「そうよね」

エルダが言う


「そうですよね」

デイジーが言う


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