表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
果ての絶対防衛  作者: teddy
2章 二カ国協定
34/55

エルダ、鼻が高くなる

ガーランドは爆風に押し返されそうになるが、重心を低くして力を剣に集中させる


雷蛙(かみなりがえる)の頭から胴へと落下しながら剣を振り下ろす


超高温に熱せられた剣のおかげもあって、雷蛙(かみなりがえる)が一刀両断される


街の方から歓声が起きる


「すげぇぞ!?やけど一つしてねぇかもしれねぇ」


ガーランドは全身びしゃびしゃになった巨体を、濡れた犬が身震いをして水を切るように、全身をブルブルと激しく震わせて水の飛沫を飛ばすと、エルダとデイジーの方を振り返りながらそう言う


2人は顔を合わせると、高くかかげた互いの掌を勢いよく打ち鳴らした


ふとデイジーは気になる現象に気づいた

巨大歯ミミズもそうだったが、強敵は霧散しないのだ


ゴイルや小鬼のような魔物は一定以上の損傷を受けると、命が尽きて霧散する


なぜ霧散しないのか研究しなくては

そう考えてふと暗い気持ちになる


自分の研究のせいで首都が壊滅したと言っても過言ではないのだ


デイジーは今でもそう思っている


研究をすれば皆を危険な目に合わせることになる


おそらく顔に出ているだろう、せっかく雷蛙に勝利したのに


そう思っているとガーランドが身を屈めて、顔を覗き込んでくる


「デイジーどうした!?なんかまだ問題があるのか?」


「いえ、強い魔物が消滅しないのが気になって」


「確かに消えないかもな。村のもそうだ。そいやぁ一つ目はどうだったかなぁ あのでかいやつどうしたんだっけな。帰ったらダガーに聞かねぇとな」


デイジーが続ける

「研究したいなって思ったんです」


「ん?いいじゃねぇか」


「私があの鉱石を研究したから、結果的に竜がそれに誘き寄せられて、首都が破壊されたんです」


「んなことねぇだろう?それに次は俺が悪い奴らも叩き切ってやるし、竜だってデイジーの炎の剣で叩き切ってやる。氷の剣のがいいかもな? とにかく大丈夫だって!」


そう言ってドン!とデイジーはガーランドに背中を叩かれる

叩かれた勢いで、数歩前に自然に押し出されてしまう


「ちょっとガーランド!女性をそんな叩かないでよ!」


エルダがガーランドのお腹に、強めの右ストレートを喰らわせる


「わりぃわりぃ」


「わかりました!研究続けます!その代わり、危なくなったら絶対駆けつけてくださいよ!」


デイジーがそう言った


街からは「おーい!」とか「すげぇなお前ら!」などと、早くこっちに来いと言わんばかりに市民が歓声を上げている


デイジーは雷蛙の素材が気になるが、ガーランド達が街に向かうようだったのでついて行く

きっとすぐには消滅しないだろう



街の歓迎はすごかった

主要の道路だと思われる石畳の大きな通りには、市民が溢れかえっている


街の守備隊は疲れ切って路上に倒れているが、幸い重症者はいないようだ

魔法で治療を受けている




今までガーランドが戦ってきたことが、遂にランカスター国民に評価されたかと思うと、エルダは鼻が高い


高いどころではない、顔が全部鼻になったと言ってもいい


「ガーランド!見つかっちゃったわね!?」


エルダは嬉しそうだ


「むぅ」


ガーランドは持て囃されるのは苦手なのか困った顔をした

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ