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果ての絶対防衛  作者: teddy
2章 二カ国協定
33/55

ガーランド、巨大雷蛙を斬る

ホルムを包囲していた魔物は、大半がガーランドに斬られるか、エルダとデイジーに焼かれるかして、空へ霧散していった


きっと空気中の魔力に還元されるのだろう、と静かになったホルム平原を見て、デイジーは思った


空を飛び回っていたゴイルもデイジーの炎には耐えきれずに消滅していた


エルダは不規則な挙動で動くゴイルに魔法を当てるのに苦労していたが、きっといい実践経験になっただろう


残党は俺が倒しておくから、デイジーとエルダに街の中を見に行ってくれと言ってから少し経った時だった

川の方が光り、凄まじい轟音が鳴り響く


何かが落ちた


「なんだぁ?」

ガーランドが音のした方を振り返ると、街から悲鳴が上がっているのが聞こえてくる


残党を切り払いながら、川の辺りまで駆けて行くと、そこには巨大な蛙が電気を纏って川を呑気に泳いでいた


街を襲う様子はない

ただそこにポツンと出現したという感じだ


だが存在が危険すぎる

倒すしかないだろう


雑魚だけで終わるわけはないと思っていたが、まさか川に出現するとは思っていなかったのでガーランドはちょっと笑ってしまう


「どこでも湧きやがるなぁ。お前ら 今度は蛙かよ」


電気を帯びているので迂闊には近づけない

どう戦おうか迷っていると、デイジーとエルダがこちらに向かってくる


「先ほどの音はあいつの仕業でしょうか。雷蛙(かみなりがえる)ですか。まずはこれで試してみましょう」


『かみなりがえるとは』とエルダとガーランドが思っていると、デイジーは細く尖った岩を宙に生成し、蛙に向けて放つ


巨大蛙は電気を放ち、易々と岩を砕く


雷蛙がこちらを見ている

3人を敵だと認識したようだ


「まぁそうですよね。さっき戦っていた魔物達とは風格からして違いますしね。ではこれはどうでしょうか」


そう言っていろんな魔法を試していくが全て電気によって砕かれてしまう。

炎を撃っても電気とぶつかり、空中で大爆発が起きてしまった


これ以上強くすると街が壊れてしまう


街を守ることを考えると全力を出せない


全力を出せない状況もあるのだとデイジーは素直に学習した


「どうしましょう」

しょんぼりするデイジーの肩をガーランドが叩く


「さっきの魔法の剣、あれもう一回やってくれよ。次もやっぱり炎じゃないか?あいつごと大爆発させればいい」


「それではガーランドさんも爆発に巻き込まれます。それにおそらく川は帯電してますよ」


「たいでんってなんだ?」


「電気が川に溢れてますよ」


「むう。」


ガーランドは考える


「じゃあ氷の足場はどうだ?凍らせて俺がその上を歩いてあいつのところまで行って斬る。単純だろ」


と、作成会議をしていると、チリチリという音と共に焦げたような匂いがしてくる

ガーランド達の頭上に光が集まってくる


「危ない!!」

デイジーが気づくが、もう手遅れだ

エルダとデイジーが真横に吹き飛ばされる


ガーランドの頭上に雷がおちる


地面に触れた瞬間、凄まじい水蒸気爆発が起きる

巻き起こった煙でガーランドが見えない


「ガーランド!!!」

「ガーランドさん!!!」


デイジーとエルダの声が重なる


すぐに駆け寄るが息はある


「いってぇ」

丸焦げになって大の字に倒れているが、声も出せるようだ


素早く風魔法でガーランドを川から、巨大蛙から一旦遠ざける


「ガーランドさん一体どんな体してるんですか?」

エルダと共に回復魔法で治療しながらデイジーが率直な質問を投げかける


「なんかいつも戦ったあと村の坑道で傷を直してたら、俺も含めてあの村で育った奴らだけどんどん強靭になってる気がするんだよな」


全く想定していなかった角度からの打撃を喰らったような、脳が窒息死しそうな感覚に陥り、一瞬デイジーの動きが止まる


「、、、それは後で詳しく聞かせてください」


「まずはあいつを倒さないとな。立ち話してると狙われるみてぇだから、走りながら作戦を立てよう」


2人掛かりで回復したとはいえガーランドがもう走れているという事実にデイジーもエルダも驚愕しているが、今は作戦を立てなくてはと頭を切り替える


「だからエルダが俺を水で包めばいいだろ?で、またデージーが炎の剣にしてくれよ。その後2人で氷で足場作ってくれたらあとは俺に任せろ。雷にも耐えたんだ。爆発だって大丈夫だろ」


「そんな捨て身なことしないでよ!」

エルダが言う


「いいんだってエルダ、被害が大きくなってからじゃ遅いだろ?一撃で仕留めるからさ」


「やりましょう。私も水魔法でガーランドさんを包みます。全身を包むので息できなくなると思いますので、そこだけ気をつけてください」


「おっしゃ!じゃあ行くぞ!」


ガーランドが川に向かって走り始める


デイジーが3人の足に風魔法を付与する


3人がいるところにそれぞれ雷が降ってくるが、風魔法の力もあってギリギリのところで3人は回避していく

雷が来る前に音と匂いがするのでそれで判断できると、攻略法をデイジーが見つけたのだ


デイジーが川を氷にしていく


巨大蛙が氷を砕くが、砕いたところもまだデイジーが氷にする

氷攻撃がそもそも有効なのかもしれない


先ほど遠距離から氷で攻撃した時は、電気で粉砕されて実験が終了していたが、近距離になると雷蛙は氷を嫌がっている気がするのだ


ここぞとばかりにデイジーは雷蛙を氷で囲んだ


雷蛙は氷を砕くのに必死だ


氷の上をガーランドが突進する

風魔法が足に纏われていると、少し浮いて力が入らないので、デイジーに合図して解除してもらう


雷蛙まで後数メルだ


デイジーが剣に炎を付与する


「うおぉぉぉぉぉ!!!」


ガーランドが剣を両手に持ち、高く飛んで剣を振り下ろす


エルダとデイジーがガーランドを水で包む


剣が雷蛙に触れると大爆発が起きた

蛙が「あ」と音読みであるので、雷蛙はライアと読めるそうです

そっちのが格好いい、、

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