でっかい石とポーション
できることなら一度も使いたくなかったが砦には負傷者を運べるように荷車があった
ガーランドは後悔と情けなさと悲しさが混ざったようななんとも言い表せない気持ちでいっぱいになっていた
砦を壊されたくないあまりに剣士たちを危険な間合いに入れさせたのは良い判断だったのか
もう少し様子見しても良かったのではないか
胸が張り裂けそうだった
村に戻ると、重傷者が出たことに村人は大層動揺した
ここ数年、いやもう何十年とこんなに被害が出た記憶はない
あってゴイルの火の息による軽い火傷や、打撲程度。骨折でも大怪我の部類だった
「エルダ!ポーションもってこい!あるだけだ!!」
村長が大声を上げる
「ガーランド、どうしたんだこれは いつも何事もなかったかのように帰ってくるお前たちがなんでこんなことになってるんだ」
「すまない 今回はちょっと違ったんだ。見たことないやつが出た」
「石か 今日は特にでかいのが出た 何やら色も違う」
ガーランドは少し先にある鉱石を保管しておく倉庫に目をやった
いつもは少しだけ黄色がかったような淡い色の鉱石だが、今回のは大きく一部に濃い橙色の部分がある
そしてその部分は鈍く光っている
「ガット!大丈夫!?呼吸はできるね!?」
エルダがポーションを持ってやってきた。
ガットにポーションを飲ませて言う
「あと2本しかないの。ポーションがあるような街までは3日かかるって行商人が言ってた」
深手をっているのはあと3名だ
ガットが一番重症だが残りの3人もポーションなしでは命が持つか怪しい
「わかった。俺が街に買いに行こう とりあえず3人にはこの2本を分けてやってくれ。その代わり村長、採掘はするなよ。魔物が来る」
「わかった。誓って採掘はせん」
「それと今回の鉱石だがいつ魔物が来るかわからないから俺がポーションを買うついでに街まで持っていここう」
ガーランドはそういうと倉庫へ行き軽々と荷車に鉱石を乗せた
「俺も行こう」
ダガーがこっちにやってきた
手を上げて礼を言い出かける準備を始める
いつ強敵が現れるかわからない
ポーションは多めに買っておいたほうがいいだろう
しかし村には金がない
鉱石が高く売れれば良いのだが
そういえば街には魔物が出るのだろうか
ガーランドは村から出たことがなかった
「待てガーランド」
村長だ
「馬車を使え そこにあるじゃろ」
厩舎に向かいながらガーランドがいう
「なぁダガー」
「鉱石を運んだら次は街に魔物が出るんじゃないかって?」
「思考を読むなよ」
「出ないよ。この村より中央寄りの街にはでないんだ。ここが最前線なんだよ」
「何 なんで知ってるんだそんなこと」
「行商人がそう言ってた しかもこの鉱石が出るのもこの村だけだとさ」
「じゃあ俺らが街に行くのを追いかけて魔物がこの村をまた襲いに来ることがあるんじゃ、」
「最近の傾向からして3日は魔物は来ないだろ だからそれまでに街に持っていけば魔物も石の気配に気づ
かないんじゃないかな あくまで推測だけどね」
「じゃあ急がないとな」
「私も行くわ」
どこから現れたのかガーランドが振り向いた先にはエルダの姿があった
「あなたたち村の防衛ばっかりで街行ったことないでしょ 私はあるから道案内するわ」
「いや危ないだろ」
ガーランドは即座に返す
「大丈夫よ あなた達が守ってくれるでしょう?」
「むぅ」
こうして3人で街に石を売り、ポーションを買いに行くこととなった
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