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果ての絶対防衛  作者: teddy
2章 二カ国協定
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ランカスター共和国の最新鋭の移動手段、完成する

「うおりゃ!!このやろっ!」

奇声を上げながらガーランドはデイジーが魔法で印をつけた線に沿って黒光する物体を切りまくっている

「皆さん!北門あたりまで運んでください!行きますよ〜?せーのっ!」

デイジーが風魔法でふわっとガーランドが切断した素材を浮かせ、急いでつぎはぎで作った超大型の荷台に乗せる


百人を超える大人たちがそれを引っ張る

見た目からとんでもなく重たくて1メルも引っ張れないと思っていたが案外そうでもなかった

それでも重いものは重い

大人たちの声にならない踏ん張る声があたり一体に響く


「みんな掛け声を出すといいぞ。せーの! ほら せーの!」

ガーランドが巨大歯ミミズを切りながら言う

それにせーのに合わせて力を入れるとだいぶ進んだ


切り出した塊の一辺は30メルはあるかもしれない


北門付近ではエルダたち魔法学校の生徒や教員が率先して作業をしている

運ばれてきた黒殻(こっかく)に瓦礫から集めてきた木材や金属で手すりや屋根をつくっているのだ


最初はどうやってくっつけようか色々試したがどれもうまくいかなかった

炎で熱しても黒殻(こっかく)は変形などしないし

釘も打ち付けられない

ガーランドはどんな力で切ってるんだ?とエルダは思った


だが所々、黒殻(こっかく)に付着している透明なものをエルダが踏んでしまった時だった、ねばっとして靴が抜けないのだ

これはいけると思った


お気に入りの靴は取れなくなってしまったが、巨大歯ミミズの粘液がサラサラな時はただの強力な酸だが、固まるときに吸着力があることに気づいたのだ


さらにエルダは実験のために酸を木材につけて、適当な瓦礫の金属部分につけて炎魔法で接続部分を燃やしてみた

そして土魔法で作った岩を木材にぶつけてみる

木材の中央に岩は当たり砕けたが瓦礫との接続部分はしっかりと固定されている


いける!!!!

エルダは強く拳を握った


扱いを注意しなければならないが、全て魔法で行えば触れることもない

粘液の抽出だけ気をつけなければならないのでデイジーと魔法学校の教員に協力を依頼した


とれたての粘液を取ってきて木材や金属につけて接合する

接合した手の時はサラサラなので触れないように注意が必要だ

そして風魔法で乾かす

子供達は一番安全な炎魔法で燃やす係をやってもらっている


ただそうなると燃やす部分は金属の方がよいため、金属の瓦礫を探すのに苦労した


1日がかりで動けるもの総出で作業をした結果、2回日が昇るころには全長20~30メルほどの屋根付き巨大ソリが4台出来上がっていた

皆、最初は怪訝な顔をしていたが、何を作ろうしているのか分かってからは協力的だった


デイジーは試運転をするべくソリに乗り込んで後方に風魔法をまずは軽めに放つ

ふわっと前に飛ぶがもうちょっと強さがいる

浮かせるようにソリを包む感覚を想像して後方に風魔法を放つ


次の瞬間ソリは一瞬浮いてそのままものすごい勢いでデイジーを乗せて地面を滑りながら飛んでいく

「よっしゃぁぁぁ!」

ガーランドが手を高く上げて黒光りを切りまくってできたマメだらけの拳を握った

デイジーも満面の笑みだ


久しぶりに自然と笑顔になっている自分にデイジーは驚く

思っていた通りのものが出来て動かせた喜びもあったが、とにかく爽快感がすごいのだ


ソリが北門付近に戻ってくる


「方向を変えるのは少し練習が必要かもしれませんが、風魔法が使えればおそらく大抵の者が操作できるようになると思います。」

凄まじい歓声が上がった

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