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果ての絶対防衛  作者: teddy
1章 神々の結晶
22/55

首都壊滅

エルダは目の前の光景が信じられなかった

竜がいるのだ


この国で最も有名な児童書で子供の時に全員読み聞かせられると言っても過言ではない「竜と秘宝」に出てくるあの竜だ


首都から少し離れた平原に皆避難しているが、ここからでも爆発音が聞こえる

まだ北門から避難する人がとめどなく出てきている


デイジーがあそこで戦っているのだ

私ももっと力があれば

悔しさとデイジーを心配する気持ちでおかしくなりそうだ


そんなことを思っているとエルダは何かが手に触れる感覚に気づく

幼い生徒が手を繋いできたのだ

他の生徒達も自然と近くのもの達と手を繋ぐ

みな、防壁を見守っていた



その時だ

昼前に見た光とは異次元の眩い光が天に昇るのが見えた、と思ったのも束の間、急に意識が飛びそうになる

なにが起きたかわからない

何かの衝撃を受けている

魔力だ

全身を溶かすような魔力の衝撃波だ

なんの魔法を使っているかわからないが、体が今どうなっているのかわからないが、とにかく思いつく限りの防御魔法を展開する

周りから声はしなかった



どれだけ意識を失っていただろう

気がつくと北門が遠い

かなり吹き飛ばされたようだ

全身が痛い

が、まだ生きているようだ


体を確認するが全身火傷のような状態だ

周りにいた子供達が見当たらない

とにかく自分を治療しなければ


自分に魔法を使う

!!!!

エルダは驚く

とんでもない魔力が放出されるのだ

頭の中の治癒する想像がこれまでの比ではない鮮明さで思い浮かぶ

細胞が見える


一瞬で火傷のような状態を回復してあたりを見渡す


遠くの方に見えるあの粒のようなもの達が子供達だろうか

そちらへ駆けようとすると

「こちらは大丈夫です!街の方達を!!早く!!」

先ほどまで生徒を先導していた教員がそう叫ぶ


頷くと、エルダは昼間見たデイジーの風魔法を見よう見まねで使ってみる

風を足に纏わせる

魔力のおかげか想像しやすい

行けそうだ


エルダは自分が今できる最大の速さで街の中へ駆ける


街中は悲惨な状況だ

焦げた人の形をしたものが大勢倒れ込んでいる

なんとも言えない嗅いだことのない焦げたような生臭い臭いが立ち込めている


そうだデイジーさん!

彼女だけは!なんとか!

そう思い戦っていたと思われる防壁の方を見ると

防壁は崩れている

というか、その一帯が全てない


黒く球体状にくり抜かれている

その部分だけ空に色がない


頭が真っ白になる

デイジーさんが死んだ

そんな最悪な想像をしてしまう


いやいやと頭を振って

くり抜かれた地帯の近くまで行く


「デイジーさん!デイジーさん!」

瓦礫をどけながら探す


なかなか見つからない

焦りが最高潮に達する


と、風魔法で教会だったものらしきところの瓦礫を脇にどけたときだ

奥に白く細い腕が見える

!!!!

「デイジーさん!」

意識はないようだ

呼吸もしていない

デイジーの胸に耳を当てるが鼓動は聞こえない

エルダは涙が止まらない


いや

まだここで諦めるわけにはいかない

エルダは思いつく限りの、学校で習ったあらゆる治癒魔法をデイジーにかける


反応はない

これまでか

デイジーの胸に手を置く


いや

想像しろ

心臓を動かし、血管を繋げ

細胞ひとつひとつを修復しろ


お腹にぐっと力を入れる

デイジーの心臓を想像する

鼓動が始まる想像をしろ

エルダは自身に言い聞かせる


空気中の魔力が自分に集まるのを感じる

もっとだ

もっと集まれ

お腹に力を入れる

深呼吸をして魔力を取り込む想像を加速させる


エルダの指先が光始める

光はデイジーの中に入り込む

心臓が鼓動する想像が明確に出来る

体ごとバッと魔力を叩き込む


「お願い!!!」

その時だった

「げふっ、はぅぁっ、」


デイジーが息をした

「デイジーさん!」


エルダはほっとして力が入らない

「あの〜、、、 わたし、いちど、  死にましたよね」

デイジーが言った


世界で、人類で初めて蘇生魔法が成功した瞬間だった



ガーランドはこの事態を知る由もなく馬を進める

彼がこの瓦礫の山にたどり着くのは4日後のことだ



第一章終わりです!

ここまで読んでくださり本当にありがとうございます!!!


よければ評価とブックマークお願いします!!!


ごめんなさい最後のガーランドの描写変えました

この時まだ村出発したばかりです

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