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果ての絶対防衛  作者: teddy
1章 神々の結晶
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ガットの奇跡

辺境の村ではある奇跡が起きていた


医療団は辺境の村に来てからずっと付きっきりでガットたちの看病をしていた


ガットたち防衛団の4人は先日の大巨人の鎌による攻撃で四肢が欠損してしまっていたのだが、欠損部の切り口は鎌の切れ味のせいか非常に綺麗で魔法で接合できるのではないかということで特に医療団の責任者、マーカスが中心となって指揮をとっていた


そもそも魔物も出ない、戦争もない首都ではこんな状態で四肢が欠損している患者がまず珍しいのだ

医療魔法の発展のためにも、なにより魔物を討伐して国を守ってくれていた防衛団のためにも今回の接合はなんとしても成功させなければならない


しかし、なかなか成功には至らない


過去に四肢の接合の成功事例がなかったわけではない

が、かなり昔に編纂されたであろうボロボロの医療魔法の本に記されていただけでマーカスがその目で接合魔法を見たと言うことではない 


本に書いてあったことは全くの出鱈目、嘘かもしれない


それに魔法は本人の感覚によるものが大きい

人の目に見えない細胞単位の結合となるのだ


術者の意識の中で無数の細胞と細胞、血管と血管を繋いでいく途方もない作業だ


時間だけが過ぎていく中、急に特大の朗報が舞い込んできた

やってきたのはガーランドだ


「おい!みんな!坑道だ!坑道の中だと魔力がとんでもないことになるらしいんだ!坑道内でならガット達が直せるかもしれない!!!」


そう言いながらガーランドはもう搬送用の荷車を持ってきていた

この男は仕事が早すぎるのだ 迷いがない


マーカスは改めて坑道でガット治癒魔法を再開した


中途半端にくっついてはいるのだ だが繋ぎは甘くまだガットの手を動かす感覚は戻っていない

また頭の中で繋ぐ感覚を膨らませる


「!!!!」

全然違う


これほどまで違うのかと脳内でマーカスは驚いた

拡大して見えるのだ


もっと言うと気のせいかもしれないが補助される感覚があるのだ

空間が、空気が、魔力がつなぐ細胞を導いてくれる感覚があるのだ


治療を開始してからわずかな時間でガット達の腕は繋がり、数日前までなかったはずの腕や足を動かしていた


「ガット!!!!!モリー!!ライナス!!!リッド!!!」


ガーランドが駆け寄る


「やったな!!!!すげぇぞこれは!奇跡だ!!!」


4人はなんとも言えない顔で泣きたいような嬉しいような戸惑ったような顔をして言葉にならない声をあげた


「最初は思うように動かないかもしれませんが、私たちが責任を持って完全に治ったと太鼓判を押せるまでは診ますので、安心してください」


そうマーカスがみなの方に向かって汗を拭いながら言った


「ありがとうマーカス。どうやってお礼をしていいかわからないが、とにかく頭がおかしくなるくらい嬉しいよ」


ガーランドは大号泣だ


次の日、ガーランドは団員が日課である鍛錬をするために団員達が集まる訓練場に向かった


そこにはガット達4人の姿もあった


「おい!ガット!お前らもういいのか」


「そうなんだよ団長。もうなんの違和感もないんだ。完璧にまた俺の腕なんだよ。それどころか以前に増して力が入る気がしてくるんだ」


「ここまでくるとちょっと怖くなってくるな なんなんだあの空間は」


そんな話をしていると北の方角からダガーがとんでもない勢いで息を切らしながら走ってくる


「お前ら!敵だ!来やがった!魔物だ!」


全員に緊張が走る


「採掘はしてねぇよな!?」


ここから見えるわけではないがガーランドが一瞬坑道の方をみる


「いいから配置につけ!あとガット!調査団の戦えそうなのも集めてくれ!いるだろ何人かは!」


「わかった!」


そういってガットは村の中心駆けていく


ガーランド達はいつもの位置で待ち受ける


顔馴染みのゴイルが大群で、こちらに向かっているのが遠くに見えた

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