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32.シエル

朝、いつものようにマッテアが靴箱を開けると、封筒が静かに滑り落ちてきた。彼女は諦めたようにため息をついた。どうやら、こういうことにはすっかり慣れているようだった。


「またか?」と私は声に出して尋ねた。


「うん」とマッテアは小さく頷いた。


「今度は何て書いてあるの?」


「そこにはこう書いてある…彼が私を初めて見た時から、彼は深く心を奪われたと。」マッテアの目に、かすかな不安の色が浮かんだ。


「場所は?いつもの場所?」


「うん、校舎の裏にある桜の木の下だよ」とマッテアは静かに言った。「放課後、私が来るまでそこで待っていてくれるって言ってたから。」


「まあ、この古臭い展開、思春期の男子の定番だね。」私は気まずい雰囲気を和らげようと、からかうように言った。


「確かに陳腐な話だけど、勇気を出して告白するのはとても難しいことだと思う」とマッテアはかすかに微笑み、まるで男子たちを擁護するかのように言った。


マッテアの言葉を聞いた瞬間、胸に得体の知れない嫉妬が湧き上がり、負けじと反論した。「だけど毎回、情け容赦なく断っているじゃない?」私は続けた。「『フラレ魔』というあだ名は伊達じゃないし、今回でちょうど30枚のお断りカードが揃う。私まで見ていられなくて、フラれた可哀そうな男子たちのために泣きたくなっちゃうよ。」


「わざと傷つけようとしたわけじゃないの」とマッテアは口を尖らせ、どこか無邪気な表情を浮かべた。


「いっそ付き合ってみたらどう?」マッテアの反応を見たくて、私は恐る恐る提案してみた。「思いがけない発見があるかもしれない。」


「からかわないで」とマッテアは頬を赤らめながら、恥ずかしそうに抗議した。


「放課後、いつも通り教室で待ってればいい?」と、私は何気ないふりをして言った。「早く帰ってテレビを見ようと思ってたのに、こりゃ水の泡だわ。」


「できるだけ早く戻ってくる」とマッテアは真剣な表情で言った。「前回のようにこっそり抜け出したりしたら、今度こそ本気で怒るからね。」


「アイスクリームを一杯おごって」愛らしい様子のマッテアを見て、ますますからかいたくなった。


「二杯おごる。」マッテアは私の下心を見透かした様子で、穏やかに笑って答えた。


翌日、激しい体育の授業での競技中、勝利が相手チームに傾きかけたまさにその時、マッテアが見事なスパイクで流れを変え、チームに貴重な勝利をもたらした。彼女の勇敢で優雅な姿は、居合わせた生徒全員を魅了し、賞賛を集めた。


時はあっという間に過ぎ去る。あの日、マッテアと私は最後の敵と対峙した。まさに正念場、私たちは「日本」という異国の地へと飛ばされてしまった。気づけば、もう1年もこの学校で一緒に過ごしていたのだ。日本での最初の頃を思い出すと、何もかもに驚きと感動を覚えた。しかし、時が経つにつれ、私たちは徐々にこの地の生活リズムに馴染み、学校生活にも溶け込んでいった。そして今、マッテアと私はこの学校の注目の的となり、数え切れないほどのクラスメートから愛情と賞賛を浴びていた。


今、薄暗い体育館の物置部屋で、夕暮れの薄明かりが窓から床に差し込んでいた。マッテアと私は向かい合い、まるで孤島に取り残されたかのように、この世界で唯一の主人公であるかのように、じっと見つめ合っていた。


「一体何なの? 急に私をここに連れてきたわね。何か言いたいことがあるなら、早く言って」マッテアは苛立った表情を浮かべた。「スーパーのセールがもうすぐ始まるのよ。」


私は何も答えず、突然彼女の両側の壁に両手を置き、彼女を挟み込んだ。彼女は私を見つめ、その目に一瞬のパニックが浮かんだが、すぐに好奇心と期待に変わった。


「あら?そんな口の利き方をするの?昨夜のことは忘れたの?それとも、わざと反抗的な態度をとって、もっと私に甘やかされたいの?」と私はからかった。


「私…そんなことしてないわ」マッテアは私の目を見つめ、頬を赤らめた。「どうして…どうしてそんなことできるの?」彼女の声は震え、内なる動揺と恥ずかしさを露わにしていた。


私は身を乗り出してマッテアの唇にキスをした。彼女の唇は柔らかくしっとりとしていて、私はその瞬間に我を忘れてしまった。私たちの体はぴったりと寄り添い、彼女から発せられる温かさと香りが感じられた。


「や、やめて」とマッテアは恥ずかしそうに言った。


私は彼女の脚の間に膝を押し込み、私たちの足が絡み合った。体操服に身を包んだマッテアの美しい脚が、私のその部分に触れた瞬間、不思議な感覚が全身を駆け巡った。私の存在すべてが彼女の存在を感じていた。彼女は私のもの、そして私は彼女のもの。


「シ…シエル…」マッテアは私の名前を呟いた。声はかすかで湿っぽく、瞳には私の姿がはっきりと映っていた。私たちの関係は特別なもの。誰も私たちの間に入り込むことはできない。


私はマッテアの髪を優しく撫でた。彼女はまるでわがままな子供のように私の肩に頭をもたれかけ、その愛らしい姿に、私は彼女を永遠に守ってあげたいと思った。


この瞬間、マッテアの愛らしさを目の当たりにできたのは、私だけだった。私たちの世界は、お互いだけで構成されていた。深い情熱と愛に満たされ、私は彼女の胸に顔を埋め、深く息を吸い込んだ。彼女の香りに酔いしれ、抗うことができなかった。


突然、マッテアが恥ずかしさと緊張を帯びた声で口を開いた。「ま、待って…私、今すごく汗だくなの…」


「君の汗も好きだよ」と、彼女への愛で胸がいっぱいだった私は、ためらうことなく答えた。


しかし、その瞬間、マッテアは突然私をマットに押し倒した。突然の変化に驚いた私は、彼女の顔に浮かんだ狡猾な笑みを見て、彼女の闘争心が再び燃え上がったことを悟った。


「本当に、誰か入ってきたらどうするの?シエル、あなたは本当に言うことを聞かない悪い子ね」マッテアは手の甲で唇を拭うと、私の腰に座り込み、私を押し倒した。マッテアは私を見下ろし、その目にいたずらっぽい光が宿っていた。


突然、マッテアが私にキスをした。彼女の指は私の首から胸、お腹へと滑り降り、さらに下へと進んでいった。私は彼女を止めようともがいたが、すでに彼女の優しい罠にはまってしまい、逃れることはできなかった。


「誰かに見つかるのが心配じゃなかったの?」マッテアへの愛と想いで胸がいっぱいになりながら、私はささやいた。しかしその時、窓の外から声が聞こえてきた。見つかるのが怖くて、慌てて自分の口を覆った。体育館の物置の窓は開いていて、外のどんな音も聞こえてしまう。見つかったらどうなるか、想像もできなかった。


しかし、マッテアは止まる気配を見せなかった。まるで私の内なる情熱に火をつけようとするかのように、彼女は私の体操服の中に手を滑り込ませた。彼女の指がそこを優しく撫でると、私は自分の欲望と衝動を抑えることができなくなった。


私は彼女にやめるように説得しようとした。「ば、ばか、外の人に聞こえちゃうよ」私の声には、無力感と懇願の響きが込められていた。


マッテアは立ち止まり、私を見つめた。その目に一瞬、ためらいと葛藤の色が浮かんだ。しかし、突然、彼女は私の体操服の中に手をさらに押し込んだ。

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