その魂をも安らむ毱籠の夜に
認知世界、コグニティブスペースと呼ばれる衝突銀河系を舞台としたスペースオペラ。有機生命であるオルガノイド達と無機生命であるマシナリーとの生存域が重なる宇宙域にて、その転移ゲートも無いような過疎中立宙域に“ミュール“としての依頼を受けた元傭兵のマンティコア人の女性はそのランデブーポイントに認知世界外の技術文明のゴーストギアを発見する。持ち帰るにも巨大なそれは、赤色矮星の連星対構造体であった。彼女の故郷の子供時代の記憶から、カヴィア・マリスと名付けられた天体に、その情報に、殺到する有機生命の列強と機械生命達の群像劇。そして認知世界の巨大権益の双璧である、世界ライブラリとナビゲータギルドの謀略に巻き込まれ、逃げるように向かう彼女とその相棒?である宇宙船AIの冒険。