第16話 裏切るという言葉は味方に使うものよ(笑)
「かふっ!ゴホッゴホッ!なん…でっ」
「何故と、聞きたいのですかサリアーナ様?」
そう不敵に嗤うのは私の元部下で右腕でそして実の姉のように慕っていたカミラだ。
「クッフッアハアハアハハハハ!」
「あーもう我慢の限界だこのクソ幼女が!まさかこんなにもアッサリと罠にかかってくれつとはな」
「な…にお、いっ…て、わ…けが…わから…ない」
未だ私の頭の中はなぜ彼女がこんなことをしたのか理解できないでいた。
「命令よ、それも王自らのね」
どういうことだ何故そんな命令を・・・
そんな疑問が私の頭の中を無限にループし続ける。
『貴方は力をつけすぎたこれは由々しき事態いつか我に、この国にその牙を向けるやもしれん即刻抹殺せよ』
「これが王自らが私たちに下した命令よ。」
「ま、私はそんなのどうでもいいんだけどねあなたが消えてくれさえすれば」
「はっきり言って邪魔なのよ貴方、私から何もかも奪ってなんでそんな平然としていられるの!」
そう私に向かってカミラは吐き捨てた。
その瞬間私は理解した。
何だ簡単なことだみんな最初から私のことなんてなんとも思っていなかった。
カミラなんか私に部隊長の座を奪われた身なのだ恨まないはずがない。
でもちょと傷つくな。
今まで仲間だと家族だと思っていたのに。
そっかぁ~私裏切られたのか。
そんな思考の中私はいつしか一粒の涙を流していた。
「あら、あらあらぁ~もしかして泣いてるの~ぷっ、ぷっくくくく、アハハハハ!」
「滑稽だわまさか泣くなんてここに来てみっともなく泣くなんてね」
「そりゃ…そう…だよ信じ…てた、大…好きだった仲間に裏切られたんだから。」
私は悲しみでいっぱいだったでも仕方ないか、命令だもんね。
私は心のどこかでそんな意味のない期待を抱いていた。
命令ってだけで本当はカミラだってそんなことしたくないんじゃないのかと・・・
さっき言ったことだって本当は本心じゃないんじゃないかと・・・
「ねぇーカミラ答えてよ」
「何を答えろって?」
「まぁ~いいわ最後の手向けにこたえてあげるわ」
「本当は嫌だったんでしょ私を裏切るのはね、そうでしょ」
私はいつの間にか大粒の涙を幾度となく流しながらすがるような目でカミラを見た。
「裏切るぅ~いつ私があなたを裏切ったの?裏切るという言葉はもともと仲間だったものに使うものよw」
「え?」
そんな間抜けな声が私の口から洩れた。
「言ったわよね王の命令なんてどうでもいいって私は最初からあなたを殺すつもりだったのよ勿論ここにいる私の部下達もね」
ピシッ!
「その言葉を聞いて私の中の何かがひび割れるような音がした」
「そうよ最初からだった、あなたがこの魔導士団に入団した時から、ね・・・」
「みんな気付いていたわ。あなたのたぐいまれなる才能に、1年もしないうちに私たちを脅かす脅威となると、だから決めた私たちみんなであなたを殺すことをに・・・」
「今回の王令も私たちが策略したのよ、苦労したんだから」
「あ、あ、や、やめ、もうやめて」
「アハハハハ完全に壊れたわこの幼女」
「そうよ誰もみんな最初からあなたを仲間だなんて思っていなかったのよ!」
「王もそれに使える従者たちも城の者も王都にいる民たちも、そして私たちも!」
パリ―――ン!
完全に壊れた私の心が跡形もなく壊れた。
もういいやどうでもすべてどうでもいい何もかも。
私は求められていなかった最初から、いらない子だったんだ。
死んで当然殺されて当たり前そんな存在それが私。
ねぇーなんで?なんでなの私だけ私が何をしたというの。
皆の役に立とうと頑張ってきた、役に立つ魔法だっていっぱい考えて創ってきた。
なのにどうしてっ!
こんなのひどすぎるよ。
いつしか私の心の中は怒りと言う名の感情に支配されていた。
「さてこれで本当に終わりよ」
「さ・い・ご・に一言!」
死ね————————————————————
その言葉と共に私の視界は色とりどりのとても綺麗な色で埋め尽くされた。
そう、その色はかつて私が皆に教えた魔法の色最後の最後に自分の魔法で殺されるのか。
そう思うとなんだか悪い気分ではない、だってこの私を殺せる魔法、それは私の魔法だけだと証明してるのと同じだから。
さて、次生まれ変わったら必ずこいつらを殺してやる!
漆黒の感情と共に一人の邪神が誕生した瞬間だった。




