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27・青いドラゴンの王子様

 ちょっと数日空いてもうた。

 寝不足やら体調不良やら、書いていても寝る時間決められて投稿まで間に合わなかったり…。


「ところでさぁアヤメ。前から気になっていたんだけど…」

 気持ちを切り替えて、マインは以前から気になっていた事を尋ねる。

『何でしょうか?』

「森の木と比べて、僕の身長が低い気がするんだけど…ドラゴンって普通デカいよね? アレって僕が小さいんじゃなくて、木がデカいの?」

『いいえ。この世界のドラゴンは、人間と殆ど同じ大きさです。従ってマスターは人間サイズなので、木の大きさは普通です』

「人間と同じなんだ大きさ…因みに僕の身長は幾つ?」

『マスターの感覚では、約1m44㎝です』

「本当に人間サイズ…って待った!? 1m44㎝!? 確か三年生に進級した際の身体測定で、僕は確か1m54㎝はあった筈だよ!? あと10㎝は何処に消えたの!?」

 前世より縮んでいる事に、マインは驚愕して尋ねるが…。

『分かりません』

 そう淡白に回答された。

「はい来ました、毎度おなじみの淡白な回答! どうもありがとう!?」

 最早どう返せば分からず、マインはそう返すしかなかった。


※            ※


 巨大な城が中心にそびえ立つ大きな街は、ブライト王国の首都・ルクス。其処に向かって飛行する一体のドラゴンが居た。それはマインが目撃し助けた、あの青いドラゴンであった。

 青いドラゴンはルクスを囲う城壁に有る門の前に着陸した。すると門を守っていた兵士らしき人間とドラゴンが寄ってきた。

その二人は異種族ながら同じ背丈であった。その兵士達は青いドラゴンの前に来ると言った。

「リアン殿下。おかえりなさいませ!」

「ああ。ただいま」

 冷静な口調で返した青いドラゴン。その名はリアン・エクレ・ブライト。ブライト王国の王子殿下であった。


※          ※


 城下街を歩きながら、リアンは城の方へと歩いて行く。

「あっ、リアン様だぁ♪」

 すると其処に、数人の人間の子供が駆け寄ってきた。

「おっ! 元気かお前達♪」

 リアンはそんな子供達を邪険にしたりせずに、気軽に接してあげた。その後も街の住人が何度か話しかけてきたが、リアンはそれらに適切に接し続けた。

 やがて城の前まで来ると、城の中から初老のドラゴンが走ってきた。

「殿下、ようやくお戻りですか?」

「大臣。そんなに走ったら血圧が上がるぞ。以前もそれで倒れて、入院した事があっただろう? あの時たまたま俺が居たから直ぐに治療が出来たが、もし誰も居ない時に居たら、どうするつもりだったんだ?」

「ええまあ…あの時は殿下に大変ご迷惑をおかけまして…ではなくて!」

 何故か何時の間にか、リアンから説教されている事に気付いた大臣が、声を荒らげる。

「また勝手に城を抜け出しまして! 貴方様はブライト王国の王子殿下でありますぞ!」

「仕方ないだろう。民が困っているなら、王家は民を助ける…民があってこそ、俺達王家や貴族は繁栄出来るんだ」

 リアンはさも当たり前の様な表情で、大臣に告げた。

「…言っている事は立派ですが…それよりも陛下がお呼びですぞ!」

「父上が? また小言だろう…」

 やれやれといった感じで、リアンは城内へと入っていった。

 リアンは城内を進み、やがて兵士が警護している、一つの部屋へと辿り着いた。

「此れはリアン殿下。国王陛下がお待ちです」

 兵士がそう告げると、リアンは扉を開けて入室した。

「戻ったか、リアン」

「ただいま戻りました。父上」

 リアンが父と呼んだ存在、それは大きな机の向こうに居た、銀色のドラゴン。ブライト王国の国王陛下であり、リアンの父親である、アルゲン・ランス・ブライトであった。

「また辺境の方へと行っていたのか?」

「ええ。最近あの辺りはフォレスト・ウルフやフォレスト・ブラウンベアに際悩まれたり、商人が盗賊の輩に襲われるという話を耳にしたので、俺が治安維持の為に赴きました」

「…お前が民や国を思う気持ちは分かるが、些か出過ぎだ」

 呆れるようにアルゲンは告げる。

「お前の実力は国一番と言われる程のモノだが、それらは本来は兵士の役目だ。王族であるお前が無理をする必要はあるまい」

「しかし父上。国や民の為に力を振るうのが王族だと、幼い頃より教えてくれたのは父上です。それに俺は何れ父上の跡を継ぎ、この国の王となる者。そうなれば今のように民の為に直接働けなくなります。だから王子殿下である今のうちに、俺は民や国の為に働きたいんです!」

と、リアンは真剣な表情と口調で、父であり王であるアルゲンに告げた。アルゲンはそんな息子の表情を見て、ため息をはいた。

「…少しお前を真面目に育て過ぎてしまったかも知れないか…? いやでもお前は自分の事を『俺』と呼んでいるから、どうかとは言えないか…もう下がって良い」

 真面目すぎる息子に、半はば呆れと戸惑いを感じつつ、退室を促した。すると…。

「そういえば父上、一つお尋ねしたいのですが?」

 出ようとしたリアンが立ち止まって振り返り、アルゲンに尋ねた。

「何だ?」

「最近わが国の兵士に、赤いドラゴンの兵士が入隊をしていませんか?」

「赤いドラゴン?」

「ええ。俺が森の中でフォレスト・ウルフを退治していた際、一体のフォレスト・ウルフに不意を突かれそうになった時、突然見た事も無い魔法で狙撃し、俺を助けてくれたドラゴンが木の上に居たんです!」

「……」

 アルゲンはリアンの言った、『見た事も無い魔法』が気になったが、そのドラゴンの事を尋ねる。

「そのドラゴンの特徴は?」

「歳は俺より少し年下で、赤い鱗の上から、見た事もない上着を身に着けていました。そういえば胸部から腹部にかけて白かったんですが、その部分に紋章の様な痣が有りました」

「紋章の様な痣を持つドラゴン…はて…その様な特徴的なドラゴンが、我が国の兵士に居るというのは聞かないが?」

「そうですか…」

 リアンは森で会ったドラゴンが、自国の兵士ではないかと期待していたが、王である父が知らないという事は旅の者であると考えて、少々落胆をした。

「そのドラゴンはどうしたんだ?」

「俺が気付いた事に驚いたのか、森の奥へと逃げてしまいました。呼び止めようとしたんですが、止まらずに去って行ってしまいました…せめて礼を言いたかったのですが…」

「……」

 そんなリアンを見つめながら、アルゲンもその『紋章のある赤いドラゴン』が気になっていた。

『確かあの森は海岸沿いに出て、其処には今は使われていない湾岸前線の砦があったな…近々兵を派遣してみるか…』

 もし万が一、その赤いドラゴンが他国のスパイである事を危惧し、兵士の派遣を決意するアルゲンだった。


 青いドラゴンは、ブライト王国の王子殿下やった。

 割のフランクな王子様やけど、『なろう』にあるダメ王子とは違い、俺口調を除けば真面目な王子様や!

 実は最初の身長のくだりは、前から書く予定だったんやけど、僕が書くの忘れててどうしても今回必要だったので、急遽最初部分だけはマインのシーンになったんですわぁ。

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