23・魔力で自作したお水の力
熊さん倒したリザルトと手当やな。
「えっ? スキルが上昇したの…?」
頭に響いたアナウンスに反応するマイン。
『マスターの『格闘術Lv1』のレベルが上がり、『格闘術Lv2』へと変化しました』
アヤメからの説明を貰う。
「今、熊を格闘戦で倒したから…? 他に会得したのは…?」
称号・『格闘竜』を会得しました。
称号・『生への執着者』を会得しました。
称号・『不屈の闘志』を会得しました。
「…わぁい…称号を三つも会得したね…『格闘竜』と『不屈の闘志』の称号は分かるけど、『生への執着者』って…まあ確かに執着したけど…! 痛っつ…」
フォレスト・ブラウンベアを倒して安心したのか、フォレスト・ブラウンベアの爪で傷つけられた胸部から腹部への爪痕の傷が痛み出した。
「っ…傷が凄いな…僕は某亀の怪獣ですか…? 何て冗談言っている場合じゃないよ…また血が流れ出てきたよ…こんなに出血したのは、死んだとき以来だ…ってかこのままじゃ出血性ショック死してしまう…回復魔法を…」
マインは会得したが未だに未使用であった、水魔法・『キュアルアクア』を使おうとした。
「あ待てよ…先に水で洗い流した方が良いかな? 変な雑菌が入っていたら…」
ドラゴンという強靱な肉体を得ながら、そういう所も人間らしさを失わないマイン。
「という事で…『チェスト・オブ・アビス』」
マインは『チェスト・オブ・アビス』の闇の空間を出現させて、中から壺を一つ取りだした。『レスト・アクア』で作成した水が入った壺である。
マインはその壺を抱えて、ゆっくりと自分に向けて斜めにしていく。
「ちょっとずつ…ちょっとずつ…」
どうやら少しずつ自分に掛ける為に斜めにしている様だ。しかし…
グラッ…
「!?」
バシャァァアア!!!
壺と中の水の重さのせいで上手く行かず手を滑らせた結果、一気にマインの胸部から腹部にかかる。その結果…。
「イギャアアアア!!!!!」
傷口に滲みた、哀れなドラゴンの悲鳴が森に上がった。
「ンギャアアア!!! 滲みるぅぅぅぅ!!!」
滲みる痛みにマインは、その場でゴロゴロと転がった。
「ンギャア…あれ? 痛くなくなった…?」
突然滲みる痛みが消え失せ、其れ処かフォレスト・ブラウンベアの爪痕の傷の痛みすら感じなくなった。
不思議に思いマインは、傷を見てみた。
「傷が…消えた?」
マインの胸部にあった傷は、跡形も無く消え失せており、最初からある紋章の様な模様だけが残されていた。
「え? 何で…? まだ水を掛けただけで、回復魔法を使ってないのに…! もしかして…」
マインは何かに勘づき、もう一度『チェスト・オブ・アビス』から先程と同じ水が入った壺を取り出した。
『アナライズ』
マインは水を鑑定してみた。
ライフポーション
『ポーションの中でも最高位に近い物。飲んだりすれば体力は一瞬にして全回復し、傷口にかければ瞬時に治療を行える。
欠損部分に掛ければ、手足すら元通りに戻せると言われる幻の秘薬』
「……」
マインは自分が魔法で作った水が、とんでもない秘薬である事に絶句した。
「え~とつまり…この前飛ぶ練習をしていた際、途中で水を飲んだけど、あの直後疲労が回復していたのは、この水のおかげって事ね…ってか僕、この水結構作ったよね…ラムネも一緒に…」
そう独り言を呟いたら…。
『マスターが作成した水は、全てライフポーションと同じ性能を秘めています』
そうマインから告げられた。
「…ってか僕、回復魔法要らないじゃん。回復アイテム作れるから…」
『因みにマスターのレベルが上がれば、更に高性能のポーションも作れます』
「…わぁい」
ある意味アヤメのダメ押しに、マインは呆然と呟くしか無かった。
最高クラスのポーション(水とラムネ)を作成してもうたなマイン。
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