16・翼があるドラゴンなら、自由に飛びたい!
一日あいてもうた。
昼食を終えたマインは、砂浜にある岩の上に立っていた。何をしているのかというと…。
「てぇい!」
其処から飛ぶようにジャンプし…数秒浮かべた後…砂浜に着地した。
「…ほんの少しだけ飛べる様になった…ついでに着地も上手くいく様になった」
マインが行っていた事、それは飛行練習であった。マインは背中に大きな翼はあるが、先程『ファイアボール』を拳銃の様に撃てるかの確認の際、試しに飛んでみたが、飛ぶことが出来なかった。
アヤメにアドバイスを貰ったところ、『手足と同じ様な感覚で翼を使うと飛べる』と回答が来たが、前世は人間であったマインは、いまいちその感覚が掴めなかった。
「もう少しで飛べそうだな…」
何故此処まで飛ぶのに拘っているのかというと…。
「もし他のドラゴンさんに出会って、そのドラゴンさんは飛べるのに、僕が飛べなかったら、『な~んだ。翼があるのに飛べないなんて、だっさ~いwww』ってな事を言われるかも知れないし…んぎゃぁぁ!!! 恥ずかしすぎるぅぅぅ!!!」
一人で妄想して、砂浜の上のゴロゴロ転がるマイン。そんな事をしても飛べる処か、体とブレザーが砂まみれになるだけである。
「…何て事をしている場合じゃ無い。練習しないと…」
すぐに冷静さを取り戻したマインは起き上がり砂を叩いて、再び岩へと上がった。
※ ※
「あ~…なかなか飛べない…」
マインは砂浜で休憩をとっていた。あれから暫く練習を続けたが、やや距離が長く飛べる様になっただけで、完全に飛行可能という納得は会得出来なかった。
「それで気分転換に、色々と『レスト・アクア』で作ったけど…」
マインの前に置かれているのは、建物内にあった壺に入った大量の水と、試行錯誤の末に出来上がった瓶に入った炭酸飲料であった。
「コーラは失敗…他の炭酸飲料も失敗して…結局成功したのは、ラムネか…」
瓶に入っているのは、全てラムネである。
「何でラムネは成功したんだろう…サイダーは失敗したのに…まあ良いか。ラムネ好きだし」
結局自分がラムネ好きの為、マインはあっさり納得をしてしまう。
「水も成功したし。当分水の心配は要らないね」
壺に入った水は、マインの勘ではなかなかの成功作と考えており、マインは生成に成功したと判断した。そしてマインはラムネと水を入った壺を一つ残して、全て『チェスト・オブ・アビス』へとしまった。
「さてと、水でも飲んでから再開するかな」
マインは一つだけ残した水を入った壺を抱えると、口に付けて少しずつ傾けた。
「ゴク…ゴク…ゴク…」
喉を鳴らしながら、壺の水を飲んでいく。最初は少しだけ飲むつもりだったが…。
「プハァ~…全部飲んでしまった♪」
壺の水を全て飲んでしまった。
「…まあまだ沢山あるし、無尽蔵に作れるから良いか♪」
スーパーポジティブの為、前向きに考えるマイン…ポジティブ関係ないか…。
「よし! じゃあ練習再開!」
そう言って立ち上がった時であった。
「? 何か軽い様な…?」
立ち上がった時、体が軽く感じた。まるで何時間も休んだような感じであった。
「…まっいっか。練習練習♪」
マインは切り替えて、再び岩へと登った。
「さて…えいっ!」
マインは空へと飛び上がった。そして翼で飛ぶように羽ばたかせた。
「…?」
マインは何時までたっても、何時もの落下する感覚に襲われなかった。ふと下を見ると、マインは宙に浮かんでいた。
「…飛べた…? 僕、飛べたよ!」
飛べた事に喜びの声を上げるマイン。試しに移動するように翼を動かすと、自分の思ったとおりに移動出来る。
「移動も出来る! もう大丈夫だ!」
『おめでとうございます、マスター』
アヤメが祝福の言葉を述べた。
「ありがとう、アヤメ」
マインは笑顔で礼を述べた。
その後もマインは日が暮れるまで、海岸を縦横無尽に飛び回った。
マインはまだ知らなかった…マインが作った水に、自分が飛べる様になった秘密があるという事を…。
飛べる様になったマイン。水に何の秘密が…?
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