#33 最っ低!大好き!
課題が発表されてから、数日が過ぎた。
4人で決めた役割に従い、リョウヘイたちはそれぞれ動き始めていた。ハルナはBPM125前後の曲を片端から調べ、展開や楽器構成をノートへまとめている。ユイは歌詞のテーマを考え、思いついた言葉をスマートフォンへ書き溜めていた。リョウヘイも、どんなフレーズが届いてもすぐ曲へ変えられるように、いくつものリズムパターンを準備している。
そしてヒナは、課題の中心となるパンチラインを探し続けていた。
「しばらく……1人で考えたいです」
昼食の席で、ヒナはぽつりと告げた。いつもの控えめな声だったが、その奥には、誰にも踏み込ませない硬いものがあった。
「分かった。できたら呼んで」
リョウヘイが答えると、ヒナは小さく頭を下げた。
「すみません、納得いくのが出なくて」
「謝ることじゃないよ、ヒナちゃん。集中したいんでしょ?」
ハルナが優しく笑う。
「はい。頭の中に少しだけあるんです。でも、誰かと話すと逃げてしまいそうで……」
「じゃあ捕まえてきて。アタシたち、ちゃんと待ってるから」
ユイが親指を立てると、ヒナはほんの少しだけ口元を緩めた。その日から、ヒナは昼食を終えると、ほとんど逃げるように個人スタジオへ消えるようになった。
廊下の奥。
『朝比奈ヒナ』と記されたプレートの下から、ギターの音が漏れ続ける。
短いフレーズを弾く。
止まる。
1音だけ変える。
また弾く。
今度は入りを半拍ずらし、すぐに止める。扉の向こうで何が行われているのか、姿を見なくても分かった。同じ数秒を数十回、数百回と繰り返し、わずかな違和感を拾い上げては捨てている。それは曲作りというより、まだ形のない音を地面の下から掘り起こす作業に近かった。
ある日の昼休み。
ラウンジのソファへ座ったユイが、廊下の奥へ目を向けた。
「ヒナ、迷ってんのかな」
壁越しに、同じギターフレーズが繰り返されている。3回目までは同じ。4回目だけ最後の音が変わる。しかし、すぐに演奏は止まり、最初からやり直された。
「助けてあげたいけど……」
ハルナも心配そうに眉を寄せる。
「何か持っていこうか。飲み物とか、食べやすいものとか」
「それくらいならいいと思う。でも、今は曲の話をしない方がいい」
リョウヘイはソファへ深く座り、閉ざされた扉を見つめた。前世でも、似た光景を何度も見てきた。曲が生まれる直前、作った本人にしか見えない細い道へ入り込むことがある。そこで外から正解を渡されても意味がない。たとえ遠回りでも、自分の耳で見つけなければ、その音は本人のものにならない。
「信じて待とう」
「でも、苦しそう」
ユイの声には、普段の軽さがなかった。
「苦しいと思う。だからって、俺たちが代わりに作ったら、ヒナへ任せた意味がなくなる」
「……そうだね」
ハルナは納得しきれない顔のまま、それでも頷いた。ギターの音が、再び最初から始まる。リョウヘイは黙って耳を澄ませた。
まだ違う。たぶん、弾いているヒナ自身が誰よりもそう思っている。そんな日々が重なっていった。
期限まで、残り半分を切った。
昼食へ現れたヒナの目の下には、薄い影ができていた。トレーの上には、小さなパンと紙パックの牛乳だけが載っている。
「ヒナちゃん、それだけ?」
ハルナが自分の箸を止めた。
「食欲がなくて……」
「食べないと、もっと頭回らなくなるよ」
ユイが自分の唐揚げを1つ差し出す。
「これ食べる? アタシのだから元気出るよ」
「ユイさんの唐揚げには、バフがついてるんですか?」
「そう。最大HPが一定時間上昇するバフだよ」
「いりません」
「即答!?」
少しだけ笑いが起きる。
だが、ヒナの表情はすぐに曇った。
「すみません……。まだ、納得できるものが出なくて……」
膝の上で握られた指先には、弦を押さえ続けた赤い跡が残っている。
「焦らなくていいよ、ヒナ」
リョウヘイは努めて軽い調子で言った。
「最終日に音源があればいいんだ。今の段階で完成してる必要はない」
「でも、私が遅いせいで、皆さんの作業も止まっています」
「止まってないよ」
ハルナがすぐに答える。
「私は資料を集めてるし、ユイちゃんも歌詞を考えてる。リョウヘイくんだって、いくつもリズムを作ってる。ヒナちゃんのフレーズが来たら、すぐ動けるように準備してるんだよ」
「そうそう。アタシなんて歌詞の候補、もう30個くらいあるから」
「逆に全然絞れてないじゃん」
呆れてリョウヘイがツッコむ。
「今から厳選するの!」
「つまりゼロか」
「可能性が30個あるの!」
ヒナが小さく笑った。
「……ありがとうございます」
それでも、食事を終えるとすぐに立ち上がる。
「少し、戻ります」
「少しって、午後の授業終わりまでだよな?」
「はい」
返事はしたが、ヒナの目はもうここではない場所を見ていた。彼女の頭の中では、途切れたフレーズがまだ鳴り続けている。ヒナはトレーを返すと、足早に個人スタジオへ戻っていった。
特進施設には、シャワー室や仮眠室まで備えられている。制作に集中するには理想的な環境だ。だが今のヒナにとっては、休む理由を失わせる場所にもなっていた。
翌朝。
英語の授業中、ヒナの頭がゆっくりと下がっていった。机へ額が触れる直前で、はっと顔を上げる。ティアーユは黒板へ英文を書きながら、振り返ることなく言った。
「ヒナさん」
「は、はい!」
「今説明した文章を、日本語へ訳してください」
「えっ……」
ヒナの視線が黒板をさまよう。
教室の空気が固まった。
ユイが隣の席から口だけを動かして何か伝えようとするが、ティアーユの視線が向いた瞬間、正面へ戻った。
「……申し訳ありません。聞けていませんでした」
しばらくの沈黙のあと、ヒナは正直に頭を下げた。
「そうですか」
ティアーユはそれ以上責めず、黒板へ向き直った。
「特進課題へ熱中することは否定しません。しかし、それによって午前の授業を疎かにするのであれば本末転倒です。次はありません」
「はい……」
静かな言葉だった。
だからこそ、重かった。
ーーーーーーーーーーーーー
昼休みになるなり、ヒナは机へ突っ伏した。
「怒られてしまいました……」
「ティア先生、淡々と怒るから怖いよね…」
ユイがその背中を撫でる。
「午前中、ずっとギリギリだったね。何時間寝たの?」
ハルナが覗き込むと、ヒナは顔を伏せたまま指を2本立てた。
「2時間!?」
「……2回です」
「何が?」
「時計は見てないですが、2回寝落ちしました……」
3人が黙った。
リョウヘイはヒナの正面へしゃがみ込み、顔を覗き込む。
「ヒナ。さすがに寝なさすぎだ」
「寝るのを我慢しているわけではないんです」
ヒナはゆっくり顔を上げた。
目は赤く、焦点も少し危うい。それでも、その奥には異様に澄んだ光がある。
「ギターを弾いていると、眠くなくなるんです。個室だと、音と私しかいなくて……時計を見なければ、ずっと続けられる気がして」
「続けられても、身体が先に壊れるよ」
ハルナの声が強くなる。
「授業についていけなくなったら脱落だよ? せっかくここまで来たのに、それで駄目になったら意味ないでしょ」
「大丈夫です」
「大丈夫に見えないから言ってるの」
ハルナにしては珍しく厳しい口調だった。
ヒナは言葉に詰まり、視線を落とす。
その隣で、ユイが腕を組んだ。
「そうだよ。居眠りならアタシの担当なんだから、勝手に取らないでよ」
「ユイさん居眠り担当だったんですね」
「違うでしょ、ユイちゃん」
「でも午前の授業は、ユイさんより大丈夫だと思います」
「ぐっ!」
思わぬ反撃に、ユイが胸を押さえて仰け反った。
「ヒナが疲労で強くなってる!」
「確かにな。ヒナの方が成績はよさそうだ」
「その元気があるなら、少し安心……はできないけど」
ハルナはため息をつく。
ヒナは3人の顔を順番に見て、ようやく自分が心配されていることへ気づいたように、表情を緩めた。
「すみません。ありがとうございます。少し、楽になりました」
「なら今日は帰って寝ろ」
リョウヘイが言う。
「お風呂入って、飯食って、布団で寝る。最低でも6時間」
「6時間……」
ヒナは、とても長い拘束時間を提示されたような顔をした。
「普通だからな?」
「はい。今日は、ちゃんと帰ります」
そう答えたヒナは、昼食を終えると立ち上がった。
「では、帰るまで少しだけ籠ってきます」
「結局行くんじゃん!」
ユイの声を背中に受けながら、ヒナは個人スタジオへ向かっていった。その日の夕方、リョウヘイがラウンジを出ると、廊下の奥からギターが聞こえた。
1度、2度、3度。
同じフレーズが繰り返される。
4度目。
ほんの少し間が空き、別の音が入った。
悪くない。
だが、まだヒナは納得しないらしい。すぐに音が止まり、最初へ戻る。これの繰り返しだった。
放課後、リョウヘイは個人スタジオの前まで歩いた。ノックをしようとして、手を上げる。
そのまま止まった。
扉1枚を挟んだ向こう側に、ヒナの世界がある。声をかければ、きっとヒナは扉を開ける。疲れた顔で笑い、大丈夫だと言うだろう。そしてリョウヘイが何か助言をすれば、その言葉を正解だと思ってしまうかもしれない。
それでは駄目だ。
このフレーズだけは、ヒナ自身が見つけなければならない。リョウヘイは上げた手を下ろした。代わりに自動販売機で水と栄養補助食品を買い、扉の横へ置く。メモ用紙へ短く書いた。
『ちゃんと食え。今日は帰れ』
少し考え、その下へ付け足す。
『待ってる』
ノックはせず、その場を離れた。
音源発表まで、あと1週間。
サクラとフミは、すでにレコーディングを終えていた。ラウンジでは綾坂が2人の音源を編集し、ヘッドホンをつけたまま画面へ張り付いている。波形を切り、音量を整え、何度も同じ箇所を聞き直していた。
一方、lunatiには、まだ曲の中心すらない。廊下を歩けば、ヒナの部屋から途切れることなくギターが聞こえる。同じ音が少しずつ形を変え、答えのない場所をさまよい続けている。
焦りはある。心配もある。
それでも、あの音の奥にある熱だけは本物だった。
音は嘘をつけない。
ある日の午後。
リョウヘイは、廊下を歩いていた綾坂を呼び止めた。
「綾坂、ちょっといいか」
「ん? どしたの?」
綾坂は首から下げたヘッドホンを外す。
「時間あるか。話したいことがある」
「今からサクラ先輩から修正が戻ってくるけど、少しなら」
リョウヘイは綾坂をミーティングルームへ連れていった。中にはすでに、ユイとハルナが待っている。
ヒナの姿だけはない。
「あれ、ヒナっちは?」
「今日も個室」
リョウヘイが答えると、綾坂は3人の顔を順番に見た。
「……何。怖いんだけど、その集まり方」
綾坂が椅子へ腰を下ろす。
リョウヘイは1度息を吸った。
「綾坂。頼みがある」
「なになに、改まって」
「9月29日、空けておいてほしい」
綾坂の笑顔が消えた。
「は?」
「発表前日じゃん。何する気?」
リョウヘイは綾坂の目を見たまま、答えた。
「レコーディング」
1秒遅れて、綾坂の声が部屋を揺らした。
「はああああ!?」
椅子が大きく後ろへ滑る。
「アンタ、ウチを何だと思ってんの!? 録音ボタン押したら勝手に完成音源が出てくる機械!?」
「違う。最高のエンジニアだと思ってる」
「褒めて押し切ろうとしても無理!」
「そこをなんとか」
「ならない!」
即答だった。
「29日に録って、30日に発表!? 録ったあとに編集して、ミックスして、最終確認して、書き出して!? ウチはいつ寝るの!?」
「寝ない方向で……」
「アンタが決めんな!」
綾坂がテーブルを叩く。
「曲は? どこまでできてんの?」
「なんも進んでない……」
ユイが力なく答えた。
「コンセプトと準備はできていて。あとは中心のフレーズが来れば……」
ハルナが控えめに付け加える。
「それを業界では、曲ができてないって言うの!」
綾坂は頭を抱えた。
「サクラ先輩とフミ先輩の録音は終わったけど、仕上げが残ってんの! 2人とも、あとから直したいところを無限に持ってくるし!」
「サクラ先輩、音量上げれば上げるほど良くなると思ってそう」
ユイが言う。
「思ってるよ! フミ先輩は1デシベル下げた違いを1時間考えるし! 今週のウチ、もう休みないんだけど!?」
指折り数える綾坂の顔から、みるみる血の気が引いていく。リョウヘイは両手をテーブルにつき、深く頭を下げた。
「頼む、綾坂。なんでもする」
「綾坂様! 何卒よろしくお願いします!」
ユイも勢いよく頭を下げる。
「お願い、綾坂さん」
ハルナも続いた。
「なにこれ! 頭数で圧かけてる!?」
「気持ちを見せてる」
「納期を守る気持ちを見せてよ!」
綾坂の声がさらに大きくなる。
「ティア姉さん、いつも言ってるよね? 締め切りを守るのも音楽家の実力だって! アンタたちが遅れてる分を、なんでウチの体力で埋めなくちゃいけないの!?」
「……ごもっともです」
ユイが小さくなる。
反論の余地はなかった。
綾坂の言うことが、全部正しい。静まり返った部屋で、リョウヘイが顔を上げた。
「ヒナが」
真剣なその一言に、綾坂の動きが止まる。
「今、音を引きずり出そうとしてる」
リョウヘイの声から、さっきまでの勢いが消えた。
「中途半端なところで終わらせたくない。俺たちが期限を理由に妥協させたら、ヒナはたぶん、それでも言うことを聞く。間に合わせるためのフレーズを持ってきて、笑って謝る」
扉の向こうから、かすかにギターの音が聞こえた。
「でも、それじゃ駄目なんだ。ヒナ自身が、これだって思える音じゃないと意味がない。俺たちの曲は、あいつの1音から始まるって決めた」
綾坂は黙って聞いている。
「今のヒナは、自分の中にあるものへ初めて全部賭けてる。あそこで手を抜かせたら、たぶん一生、自分の音を信じられなくなる」
リョウヘイはもう1度、頭を下げた。
「アイツは今、変わろうとしてる。お前なら分かるだろ、綾坂」
幼い頃からティアーユの指導を受け、自分の音と向き合い続けてきた綾坂なら、今のヒナがどこにいるのか分かるはずだった。音楽を志す者なら、誰しもが何度も通る道だ。
しばらく、誰も動かなかった。
やがて綾坂が、低い声で尋ねる。
「……アンタら、本当に最終日まで待つ気?」
3人は迷わず頷いた。
「普通なら、途中で切るよ。上を目指してるバンドなら、間に合わないメンバーを待つより、別の人間に作らせた方がいい」
「それをやらないから、俺たちは強いんだよ」
リョウヘイは真顔で言い切った。
綾坂の頬が、ぴくりと動いた。
「……ぷっ」
次の瞬間、堪えきれなくなったように笑い声が漏れる。
「あはははは!」
綾坂は腹を抱え、椅子の背もたれへ倒れ込んだ。
「何それ! バカじゃないの、アンタたち! 曲もできてないのに、メンバーを信じて前日に録るって!?」
「笑い事じゃないんだけど」
ユイが困った顔をする。
「笑うしかないでしょ! ティアーユ先生より先に、ウチを笑わせてどうすんの!」
涙を拭いながら、綾坂はリョウヘイを見る。
「最っ低!大好き!」
「お、おう」
リョウヘイが少しだけ仰け反る。ユイの眉が動き、ハルナがそれを見て苦笑した。綾坂は1通り笑い終えると、急に真顔へ戻った。
「いいよ。やってあげる」
「本当か!?」
「ただし、条件がある」
綾坂は指を1本立てる。
「29日に持ってくる時点で、アレンジまで完全に決めておくこと。録音中の作曲は禁止。全員、自分のパートを止まらず演奏できる状態にする。ウチの指示には絶対従う。泣いても怒っても、終わるまで帰さない」
「分かった」
「あと、報酬」
「何がほしい?」
「今は決めない。なんでもするって言ったよね?」
「言った」
「録音終わったあとに、じっくり考える」
綾坂の笑顔に、ユイが小声で呟く。
「怖……」
「聞こえてるよ」
「楽しみにしてます!」
ユイは素早く姿勢を正した。
綾坂は立ち上がり、扉へ向かう。
「9月29日。空けとく。だから、絶対に最高の曲を持ってきて」
「ありがとう、綾坂」
「まだお礼は早い。地獄を見るのはこれからだから」
そう言い残し、綾坂は上機嫌な足取りでミーティングルームを出ていった。
扉が閉まる。
数秒の沈黙のあと、ユイが両腕を上げ、椅子の上で崩れ落ちた。
「やったあああ……なんとかなったぁ……」
「まだ何もなんとかなってないよ。準備の準備ができただけ…」
ハルナがこめかみを押さえる。
「それより、しれっと告白されてたけど」
リョウヘイは特に気にせず、指を折って日数を数えた。
「アレンジを考えると、28日には形にしないとまずいな…」
「あと3日……」
ユイの顔から笑顔が消える。
「28日に曲を完成させて、29日に録音。30日に発表……」
ハルナが順番に口にし、最後にはテーブルへ突っ伏した。
「私、なんかクラクラしてきた」
普段から計画的に動いているハルナにとってはかなりのストレスなのだろう。リョウヘイはなんとなくハルナの気持ちを察したが、ここはあえて優しくしない方向に舵を切った。
「作戦は変わらない」
リョウヘイは立ち上がり、2人を見る。
「俺たちは準備を全部終わらせて、ヒナを待つ」
廊下の奥から、ギターが聞こえた。まだ完成には遠い、短いフレーズ。同じ音が繰り返され、止まり、また最初から始まる。
不安と期待が入り混じる中、リョウヘイはニヤニヤと笑って言った。
「ただし、最後の3日間は寝られないと思っとけよ」
「この状態で、なんでそんなニヤニヤできるの……」
ユイが顔を上げ、呆れた顔でリョウヘイを見る。
「まただ。リョウヘイくん、ピンチを楽しんでるよね……」
「こういう時こそ楽しまないと損だろ?ちょっとしたパーティーを楽しんだ方がいい」
「じゃあ、3日間眠れないパーティーの申請しようか……」
ハルナは苦笑しながら、宿泊申請の用紙を3枚、人数分取り出した。
9月25日。
発表まで、残り5日。
曲の完成期限まで、残り3日。
リョウヘイたちは準備を終え、ヒナの1音を待つことに決めた。その間も、廊下の最奥ではギターが鳴り続けていた。
誰にも触れさせず、誰にも答えを求めず。ヒナはただ、自分の中にある音だけを追い続けていた。
イメージソング
寝れない!!!( Bonus Track)/PSG




