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最強召喚師の舞い戻り英雄譚  作者: 林 小
第2章:呪縛の姉妹
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第43話:トレーニング後の夕食

 ◆◆◆



 ーー場所はエスパダの第七県第八区にある大きなトレーニングジムの休憩所にて。

 そこにある二人デーブル席には二人の男女が座って休憩していた。

 一人は、金髪碧眼(異能により髪と目の色を変えてる)で整った顔立ちをした18歳の美男、加藤かとう 翔真しょうま。 もう一人は、黒髪セミロングの黒眼をした褐色の美女、やなぎ 優奈ゆうな


「ふぅ〜。 疲れた」


「ええ、そうね。 と言っても、本当に疲れたのかしら?」


 疲れたと口から零す翔真に、ジト目をむけながら疑いな言葉を優奈はなげた。


「なにその疑ってる感じは? 本当に疲れたって」


「それにしては、あんまり疲れてないようにしか見えないけど。 あそこでぐったりしてる二人が本当に疲れたって言える状態よ」


 と言いながら優奈が指した方向には、二つのダイニングベンチで横になって肩を揺らし息切れした呼吸を整えている二人の男がいた。

 一人は黒髪黒目の平凡な顔立ちをした18歳の男でアメリカ魔導機関に所属する、佐々木ささき 流介りゅうすけ。 もう一人は同じく黒髪黒目で少し吊り目をした19歳の男で日本魔導機関に所属する、江本えもと 小太郎こたろうだった。


 小太郎とエミリーが新たな任務を聞いた日から一週間後の午後16時頃。

 一時間前に翔真は、優奈と小太郎に流介の三人を誘ってトレーニングジムにきてトレーニングしにきていた(因みエミリーも誘ったが何やら用事があるらしく来れなかった)。

 そして今は暫くトレーニングし続けた為、トレーニングジムの休憩所で休憩中である。

 因み服装はトレーニング用の夏の運動着を四人は着用している。


 そして三人よりもいち早く休憩に入った優奈は、先ほど休憩所にきた小太郎と流介は凄い疲れているのに何故か翔真だけが平然としており、トレーニングした終わったばかりのはずが、なぜ疲れてないのかと気になっているので、それを翔真に追求している。


「私は20分前からここで休憩しるけど、貴方達は今さっきトレーニングし終わってここにきたばかりよ? 普通ならあの二人と同じぐったりするのに、なんで貴方は平然としてるのよ」


「あ〜、それか。 実はあの二人は先ほどランニングマシンでどれだけ長く走り続けるか勝負してたんだよ。 だからあんなに横になってぐったりするほど疲れてるわけなんだ」


 小太郎と流介は魔導士絡みで以前からの知り合りらしく、今では友達同士の関係であった。 一方で優奈とは何回か合同任務で一緒になっていたが……あまり仕事以外では話はしなかったので現在は知り合い関係である。


「あら、そうなの? 私はてっきり翔真には他と違って底知れない体力を持ってるから、二人と違って疲れてないんだと思ってたわ。 それこそ100人以上の体力はあるくらい」


「そんなわけないあるか! と言うか100人以上の体力って……そんな化物級の体力は僕にはないし、そんな人がいるわけでもない。そんな奴がいるなら人間じゃないね」


 自分に対するばかけた評価に、翔真は異論をなげつけた。


「へぇ〜そうなのね。 私は今まで英雄様は体力が化物級だと思ってたわよ?」


「あはは! 冗談なんだよな?」


 悪戯っ子の様な微笑みをして言う優奈に、翔真は苦笑いしてそう尋ねた。すると彼女から返ってきたのは更に増した美しい微笑みだけで何も答えなかった。

 その可憐すぎる微笑みにより、休憩所にいた周りの男達(中には小太郎と流介も)は見惚れてしまっているのだが……彼女は気にする様子などなかった。


(恐ろしい!)


 そんな恐ろしい彼女の微笑みの仕草に翔真は全身震えてしまった。


「ゆ、優奈ちゃん……やなりオレは飽きらめきれねぇ! 優奈ちゃん! オレと付きーー」


「ねぇ、トレーニングは終了してそろそろ夕食にしましょ。 翔真、佐々木くん。シャワー浴び終わったら、トレーニングジムの入り口付近に集合ね。それじゃ」


 と、興奮しきった小太郎の何十回かに渡る告白を無視しながら、優奈はそう二人(翔真と流介)へ告げた後、トレーニングジムの女性脱衣所へと向かった。


「ぼ、僕達も行くか」


「あ、ああ」


 その後に二人も続いて、小太郎へ憐れな目線を向けたあと男性脱衣所へと行った。


「…………」


 最後に取り残された小太郎はしゅんと落ち込み、俯きながら無言で男性脱衣所へと向かった。


 そしてそれから30分後にて、四人はトレーニングを後にしたのだった。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



 ーー場面は変わって第八区にある一店のファミレス(レストラン)、その店内の奥側にある四人テーブル席にて。

 トレーニングジムを後した15分後、翔真達は近くファミレスで夕食をとっていた。 因みにここは以前に翔真と優奈の二人で夕食をとっていた第八区第六番ファミレスである(第13話)。

 翔真と流介に小太郎はステーキのAランチで、優奈だけはスパゲティを、そして最後に四人はドリンクバーを注文。 それから暫くして注文の品が全て届き……四人は食べ始めた。 因みに左側席に翔真と優奈、右側席に小太郎と流介が着席している。


「ふぅ〜、うめぇぇ。 トレーニング後にドリンクを飲むのは最高〜!」


「仕事のストレスをビールを飲んで発散する会社員みたいな風に言うなよ」


「ついでに言うとおっさんみたいな言い草だったぞ」


 ドリンクを飲んでいる小太郎の言動に、翔真と流介は思った事を口すると、


「おい、お前ら酷い事を言うなぁ? 50分前に好きな女に振られた心を更に追い撃ちの様に掛けやがって……!」


((その割には余り落ち込んでない様だけど……))


 そう言ってくる小太郎に、二人は彼の態度から余り落ち込んではいなかいと内心呟く事に押しとめた。

 しかもそんな事を振った(優奈)が彼の前にいるのにそう言う事を言うだろうか、それにあんな軽い感じで告白するとは……と、続けて小太郎の度胸とある意味のタフさに呆れる翔真と流介だった。その二人はチラッと優奈を見て見ると、


「「あ〜……」」


 二人は気の抜けた声を洩らす。彼女は黙ってスパゲティを食べ続けいた。 どうやら三人の会話を無視してるようだ。 そもそも小太郎が優奈に告白するのは、最早日常茶番となっている。

 小太郎は優奈を好きなのは本当のようだが……何十回も平然とノリに乗っかった様な(しかも、公衆の面前で)告白する感じ、二人はふざけてる様にしか見えない。

 それから暫くして四人は注文した料理を食べ終わった後、何か思い出した様な仕草をした優奈は流介に尋ねた。


「そういえば、今更だけどなんで佐々木くんがエスパダにいるのかしら? 思いつくとしたら、何かしらの任務でエスパダにいるって事ぐらいしか知らないわね」


「あ〜、悪いけど優奈さん。 任務内容は話せないんだ。なるべく内密な任務でな」


 と、流介は申し訳なさそうに両手を合わせどんな任務なのか教えるのを丁重に拒否すると、優奈は「そう、わかったわ」と返した。


(そういえば、流介は一年前にエスパダに来たんだったな。 じゃあ一年以上もその内密な任務を続行中ってことか。 無期限の任務、か)


 流介に下された一年生以上も続く任務はいったい何だろうかと、気になる翔真だが生憎自分は魔導士でもなく身分は一般人であるため、部外者である。

 それに内密な任務なら聞けないのは当然だろう。

 だが、唯一その流介の内密な任務を行う場所なら何処なのかは少し考えればわかることだろう。


(おそらく、エスパダ第七異能学園だろうな)


 そしてこれ以上の詮索を野暮なので考えるのをやめた翔真は、


「ちょっとジュースなくなったから入れてくる」


 ドリンクに注がれていたジュースを飲み干したので注ぎに行くと三人に告げ、席を立つ。それに三人はわかったと承知した。その後、翔真はドリンクバーの所へとドリンクを持って向かった。

 するとそこには、同じくドリンクを注ぐ先客が二人いた。 翔真と余り変わらない歳をした二人の美少女だ。 一人が赤色の髪と目でもう一人が水色の髪と目をしており、対極な色合いであるが……顔立ちが似ているため姉妹なのがわかる。


(変わった髪と目した姉妹だな〜。 顔立ちが東洋のものだから、アジア人だと思うけど……それにしては髪と目が黒じゃないな)


 と姉妹の後ろに並び、その二人の容姿を観察している翔真だが……ずっと見てしまったのか、姉妹ら翔真の視線に気付き、こちらへ顔を向けてきた。 すると翔真に二人は何も言わず、お辞儀してきた。 それに翔真は反応し、自分もお辞儀して「どうも」と応える。

 それから数秒後、姉妹はドリンクにジュースを注ぎ終わり、元の客席の場へ戻って行く。 その直後、後ろから翔真の肩に腕で回し抱きついた者が現れた。 その者の顔を見ると、流介だった。


「っうお! いきなり後ろから肩を抱くなよ、流介!」


「悪りぃ悪りぃ!お前がなんかボーッとして何処か見てたからな」


「はぁ〜……」


 そういうのはやめてもらいたいと思いながら、翔真は溜息を吐く。


「何しにきたんだよ?」


「俺も飲み干したからジュース注ぎ来たんだよ」


 そう返され、翔真は流介の右手を見てそこには空になったドリンクがあった。


「それにしても、ボーッとして何処を見てたんだよ。 確かにあっちの方へお前は視線を向けてたよな、っうお!」


 先ほど翔真が向けていた視線の方向へ流介は視線をやると、そこには二人テーブル席に座った美人姉妹が目に入り、吃驚し声をあげた。


「何あの二人!? メッチャ美人なんだけどっ! なるほど……翔真はあの可愛い二人の少女に見惚れてたわけか。 ほうほう」


「ち、違うわ! 見惚れてたわけじゃない。 ただ変わった容姿をしてるなって思って……」


「まぁまぁそう照れ隠しするなって! ははははは!」


「だから……ああもう、もうそれでいいよ。 はぁ〜」


 翔真がボーッとしてたのはあの美人姉妹に見惚れてたと自己解釈する流介に翔真は否定するが、このテンション高めになっている流介にこれ以上何を言っても無駄だと感じ、溜息を吐きながら諦めるのだった。

 そのあと空となったドリンクへジュースを注ぎ終わった後、二人は優奈達の所へ戻った。


 そうして10分程寛いだ後、翔真達は注文した料理を会計場へ行き支払い、ファミレスを後にした。

 ファミレスから出た四人はその場で解散し、各自自宅へと帰るのだった。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



 バーブルーマンションの第七階・七○十二号室前へと着いた翔真は、その隣の部屋である七○十一号室前に立つ(一緒に帰ってきた)優奈と別れの挨拶をした後、自宅へ入った。

 その後は風呂に入るため、寝室にある寝服を持ってこようと寝室へ行くが、その途中、スマホに着信音がなった。


「メールか。 だれからだ?」


 そう呟きながら、翔真はスマホを出して操作し送られてきたメールを画面にアップする。


「あ、店長からだ」


 差出人は翔真がバイトとして働いているコンビニの店長であった。 そして店長からのメールを見て見ると、そこには明日からバイトとして新しく二人が入ってくるという報せ。


「で。明日その二人と自己紹介して一緒に働くように、か。 承知したっと!」


 そして店長へと承知したとメールを返した後、寝室から寝服をとり洗面所兼脱衣所へ行き、風呂に入った。

 それから暫くして寝服に着替え後、寝室に入る。 ベッドにダイブし後、


(新しく入ってくるバイトの二人ってどんな人なんだろうな……)


 と、そう思いながら眠りにつく。



 この時、まだ見ぬその新しく入ってくる二人と深く関わってくる戦いが近いうちに来ることに……翔真は知る由もなかった。


お読み下さりありがとうございます!

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