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最強召喚師の舞い戻り英雄譚  作者: 林 小
第1章:舞い戻り召喚師
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第22話:突然と行方を暗らました優奈

 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



 流介と別れた翔真は寄り道をしているその小数時間経過した一方でーー。


 エスパダ異能騎士団本部での会議が終了し、その後に辰久と小太郎との訓練場にて訓練戦もし終わった後……優奈は送り人役として付き添っている二人の異能騎士と共に、バーブルーマンションへ帰宅中であった。


 現在、時刻は15時00分頃で、彼女らが歩いている所は第七県第八区のバーブルーマンションと続く人道であった。


(はぁ〜、全く! 何なのよ、今置かれている私の立場はあ! もう!)


 バーブルーマンションへ帰る中、優奈はご機嫌斜めであった。

 理由は、エスパダ異能騎士団本部での午前中に開いた風ノ忍衆の件の会議だ。

 その会議で、一時的に優奈が現在担当にしている『白銀の召喚師』探索任務の中止と、今後無闇に人が多くいない場所や道などに行かない様になってしまったのだ。


(まぁその鬱憤を訓練場で小太郎との訓練戦をしたお陰で多少は晴れたけど……やっぱりまだ釈然としないわ!)


 エスパダ異能騎士団本部の訓練所にて、優奈は小太郎との訓練戦で鬱憤を晴らしたが……それは多少なもので、完全に解消されてはいなかった様だ。


 そしてそんなご機嫌斜めな優奈の一方で、送り人役に付き添っていた二人の異能騎士は少なからず柳 優奈をチラチラと見つめていて、頬には微かに熱っている様子だ。


(な、なんて美しい女性なんだ……)


(め、女神なのか!? これほど美人な女性と出会えるなんて……幸せだ!)


 どうやら、二人の異能騎士は優奈の美貌にやられた様だ。 因みに、二人とも20代前半の男性である。

 今回の優奈の服装は、これといったお洒落なもの等多くある私服ではなく、エスパダ異能騎士団から貰った、エスパダ異能騎士団の礼服である。


  異能騎士団の礼服は特別性で、魔術法式が付与されており、身体の温度を着用者に適切な体温に調整させている。

 その為、例え北極南極な極寒な所や激暑な砂漠の中でも、いつも通りな体調でいられる。

  また、異能耐性の魔術法式も付与されてもいて、ある程度の異能による影響は受け付けない様になっている。

 因みに異能騎士団の礼服は、魔導機関の魔導士達が着用する礼服兼戦闘服と同じ格である。


 そんな異能騎士団の礼服を着用する優奈は、まるで妖艶な女上官の様に見えてしまっている二人の異能騎士だったであった。



 場面は変わり、バーブルーマンションの第七階にある七○十一号室前にて。


 あれから数十分経過した後、優奈達はバーブルーマンション七○十一号室……優奈の自宅に到着した。

 優奈は鍵が掛かっている自宅の玄関扉を開けた後、いいつもの様に玄関扉にある郵便受けを確認する。 優奈は、ここに住み始めてからは毎日郵便受けを確認している。

 理由は日本魔導機関からの何かしらの書状等が送られくるかもしれないからだ。


(……ん? この書状は何かしら?)


 そして郵便受けの中には一通の書状が入っていた。 しかし、その書状はなぜか不気味さを感じせる真っ黒な書状であった。

 その書状を見た優奈と、側にいた二人の異能騎士も目にして……三人とも怪訝し首を傾げた。


「優奈様。 何ですか? その不気味な書状は?」


「分からないわ。 取り敢えず目を通してみるわ」


 優奈は一人の異能騎士の尋ねに応えた。

 その後、二人の異能騎士から見られない様に真っ黒な書状に書かれている文章を一通り読んだ優奈だったが……徐々に強張った表情になった。

 二人の異能騎士はそんな優奈の異変に気付いてはいなかった。


「ねぇ、ちょっと近くの公園にでも行きましょ」


 と、言いながら自身の自宅へ再び鍵を閉めた後、バーブルーマンション近くの公園へと歩き出す優奈。 突然公園に行きましょ、と言われた二人の異能騎士はさほど気にせず優奈の後に続いた。



 ーーそれから十数分後、バーブルーマンション近くの公園の茂み裏にて、二人の異能騎士が気を失って倒れていたのを住民が発見し、エスパダ第七異能騎士団へ通報したのだった。



 ◆◆◆



「もうこんな時間か。 寄り道しすぎたな」


 と、服のポケットから取り出したスマホから何時かなのか、時間を確認した翔真はそう呟いた。


 現在の時刻は、夕方の17時00分少し過ぎた頃。


 翔真は第八区二番駅の付近にあるスーパー(マーケット)の前へとやってきていた。


 そして翔真の呟きを聞くに、どうやら寄り道に時間を掛け過ぎて、夕方まで商店街にある商店を目を通しながら行ったり、またスポーツセンターへ行ったり……と、翔真は色々と寄り道をしてしまった様だ。


「女子が好きそうなフルーツを買おうか。それを優奈さんへの詫びの品にした方が許しを得る確率が上がるかもしれない。 僕を許してもらえるかな優奈は? まぁここでとやかく口にしても何も変わらないな。 当たって砕けろ、だな」


 と、長々と一人ごちいた翔真は、スーパーの店内へ入り……15分経過した後、優奈への詫びの品であるフルーツと、今日の夕食の弁当を買った翔真はスーパーから出て、自宅であるバーブルーマンションへ帰った。



 場面は変わり、第八区のバーブルーマンションにて。


 スーパーから出て自宅近辺に、暫くして到着した翔真はそのままバーブルーマンション内に入ろうと出入り口に向かうが、その途中で付近の裏路地をたまたま見たのだが……そこで怪訝すべき光景が目に入った。


「第七区を粗方探しましたが……一向に見つからず、恐らく第七区外にいる可能性が高いかと」


「なら、第七区以外の区をしらみ潰しに探すんだ」


「了解しました!」


 なんと、バーブルーマンションの付近にある裏路地にて、エスパダ第七異能騎士団の小隊にいたからだ。


 小隊の隊長らしき団員とその部下である団員との会話を、いつの間にか彼らから、裏路地と表路地を交差する曲がり角にある電信柱に上手いこと隠れて聞き耳していた翔真は、


(彼らからの話からして、どうやら人探しの様だな。 いったい誰を探してるのやら)


 と、他人こどの様にそう心中思ったのだったが……その直後、翔真にとって小隊の隊長から聞き捨てならない事を口にした。


「まさかーーー柳 優奈様が突然行方を暗ましたとはな」


「ーーっ!!」


 その隊長の言葉に、翔真は唖然した。

 今日は一度も会わなかったが、昨夜まで会っていた優奈が翌日に行方を暗ました? いったい昨夜別れた後から現在まてにいったい何があったんだ? と、翔真は頭を回転させて考えるも、混乱していた。


 何故なら、今は優奈とは仲違いな関係にはなっているが、それでもここ僅かな数日は良い関係であったのだ。

 知り合いになったばかりだが、それでも自分の知り合いが突然行方を暗ました事は翔真にとって初めてのことなのだ。

 そして何より一番に疑問になっているのは、


(澤田さんと江本さんが護衛として付いているはずだから、優奈さんが行方を暗ましたなんてあり得ない……)


 兎も角、ここで考えているだけでは駄目だ。

  今すぐ優奈さんを探さないと! と、小隊に気付かれない様に一度バーブルーマンションにある七○十二号室である自身の自宅へと翔真は向かうのだった……が、


「君、そこで何をして……っあ。 加藤くんか?」


「ーーっ!」


 小隊の気付かれず電信柱からバーブルーマンション出入り口へ急ぎ足で行き始めた寸前の所で、後ろから聞き覚えのある声で自身の名前を呼んで来た事に翔真はビクッ! とした後、恐る恐る後ろを振り向くと、


「さ、澤田さん!」


 後ろから突然翔真を呼んだのは、日本魔導機関に所属するB級魔導士である澤田 辰久だった。


「こ、こんにちは。 澤田さん」


「ああ、こんにちは。とこで、加藤くんはここで何をーー」


 と、翔真にそう尋ねる辰久だったが……裏路地にいる小隊が向かい側の表路地へ出て行く小隊を目にした事により、後半に口を閉じて無言になって翔真を見つめる。


「まさか……異能騎士団の小隊の彼らの話を聞いたのか?」


「っ! それは……いや、はい、聞きました。 優奈さんが行方を暗ましたと」


「っ! そうか、聞いてしまったか」


 翔真の口から発せられた言葉に、辰久はそう言った後、黙して考え始める。 それは今後の優奈を見つけ出す為に翔真にも協力を申し出るか、申し出ないか、だ。


 何故それを考えるのかは、既に翔真は現在辰久達(特に優奈)、彼らが担当するエスパダでの様々な任務で少し関わっているからだ。

 風ノ忍衆がエスパダに来たのも優奈が狙いだったりと、辰久達が秘密にしている事も多少は知ってしまっている。

 それに他にも、寧ろこちらの理由によって、辰久は翔真に協力を申し出るかを考えていた。 でなければ、部外者たる一異能者にそうはしない。


(どうする? この少年に協力を申し出たいが、彼はエスパダに住む一般の異能者だ。 こちらの落ち度よってまねいた事態だ。 俺たちで優奈を見つけ出せばならない。 だが既にこの少年は優奈と知り合いになった関係であるし、また俺たちが風ノ忍衆から優奈を守護する役目も知っている。 他にもこの少年には気になる部分もあるが……何より一番は日本魔導機関長が、なぜ優奈の極秘による『白銀の召喚師』探索任務で、探索対象たるかの英雄の居場所をこの少年に尋ねろと言う命令を優奈に下したのか、だ)


 数時間前に優奈の護衛中にて、その事について話し合っていた所……優奈は何か気になる事を思い出した。それは翔真に『白銀の召喚師』の居場所を聞け、と命を下した後、日本魔導機関長は小声で『やっと見つけた』と呟いていたとのこと。 それに優奈は気にならなかったようだが……澤田は気になった。


(…………)


 兎も角どうするかと、現在起きている事態を翔真に伝えるか伝えないか悩む辰久の一方で翔真は、


「あの、澤田さん。 優奈さんが行方を暗ましたってどういう事ですか? 澤田さんと江本さんが常に護衛してるのに、何故?」


 唐突と翔真の真剣な表情に、辰久は暫くジッと見て考えた後、決断した。

 翔真に優奈が行方を暗ました経緯を伝えることを。


「……分かった。 教えよう。 ただ、この話は今は他言無用にしてくれると助かる」


「……分かりました」


 そして辰久は、自分達の今日の経緯を話した。


 今朝の9時から12時まで風ノ忍衆の件の会議に参加して、それが終了した後、三人はエスパダ第七異能騎士団本部の訓練所へ向かい、数時間に及ぶ訓練戦を行ったのだ。


 そして辰久と小太郎と優奈の三人で互いに訓練戦をしていたのだが……その途中で優奈だけは訓練を終わりにして帰宅したのだ。


 その時は、辰久と小太郎は訓練戦に白熱していて、一時的に優奈の送り人役として二名の異能騎士に付き添ってもらった。

 辰久と小太郎も今続いてる訓練戦が終わった後、直ぐに向かう事になった。


 だがそこがいけなかった。


 辰久と小太郎の訓練戦は15分程で終わったが、その時点で優奈の方は既にバーブルーマンションへと到着していたことを、後から二人は知った。


 その知った時点で既に優奈は行方を暗ましていて、付き添っていた二人の異能騎士はバーブルーマンション付近にある公園の茂み裏て眠っており、後になって目覚めた彼らに事情聴取したところーー、


『優奈様のご自宅であるバーブルーマンション七○十一号室の玄関前に到着したのですが、その時に玄関扉の郵便受けを優奈さんは確かめる為、開けました。 すると、一通の書状がありまして……それを僅かながら優奈様は目を通した直後、唐突に優奈様から近くの公園に行きましょうと言われ、私どもはその言葉に従いました。 ですが、公園に到着した後、いきなり優奈様が私どもの首筋へ手刀を打って来て、そこで私どもは気を失いました』


 との事だった。あの時、自宅へと帰る優奈を辰久と小太郎が付き添っていればこうならなかったと、二人は己の落ち度に悔いた。


 そして行方を暗ました優奈を辰久と小太郎はエスパダ第七異能騎士団の協力してもらい、彼女の探索へと向かった。


 そして、現在は第七県内にて、優奈の居場所を至急隅々まで探索中であるとのとこ。


(……優奈さん、いったい何処にいるんだ?)


 一通り聞き終えた翔真は、行方を暗ました優奈へ向けて、心にそう思ったのだった。


お読み下さりありがとうございます!

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