第19話 妖怪の山
お待たせしました!
後で手直しするかもしれません
では、本編をどうぞ!
紅魔館で過ごし始めてから1週間近くがたった頃、レミリアさんに部屋に来るように言われた。
「レミリアさん、なんですか?」
「義人、あなた働き過ぎよ。1週間の内少しも休んでないでしょ?だから今日は休みでいいわよ」
休みって言っても、今の俺は下手に里の中に行けないし……
「館の外に新聞屋が迎えに来てるわよ。ほら、さっさと行ってきなさい」
「分かりました…… それでは行ってきます」
外に出ると文さんが待っていた。
「義人さん、お久しぶりです」
「久しぶりです、ところで今日はどこに行くんですか?」
すると文さんは満面の笑みで俺の手を引っ張った。
「妖怪の山です!」
文さんに連れられて、妖怪の山の入口に到着した。
「あの、人間の俺が入ってもいいんですか?」
「大丈夫です!それに内の上司が少し義人さんに話があるみたいなので」
文さんの上司が俺になんの用なんだろう……
「エルさん〜連れてきましたよ〜」
山道を進み、文さんが勤めている新聞屋に着いた。
「あ、文ありがとう。こちらにお通しして」
「はい、義人さんこっちです」
部屋の奥に案内され、声がする方に歩いて行くと、そこには長身で眼鏡をかけた女の人が立っていた。
「あなたが義人さんですね?」
「そうです」
すると、その女の人は俺にソファーに座るように促した。
俺がソファーに座ると、その隣に文さん。そして向かい合うように女の人が座った。
「コーヒーをどうぞ」
「ありがとうございます。いただきます」
コーヒーを飲み、一息ついたところで女の人が話し始めた。
「私の名前はエルと言います。それと、今回はうちの文を助けていただいたようで、本当にありがとうございました」
エルさんは俺にお辞儀をし、文さんも俺に頭を下げた。
「いや、お礼を言われるような事はしてません。だから頭を上げてください」
「でも、今回の事件で義人さんが……」
文さんが消えてしまいそうなくらいの小さい声で呟いた。
「遅かれ早かれこうなってたと思いますし、余り気に病まないでください」
文さんの頭を優しく撫でてエルさんの方を見る。
「あやや……」
「これは文が惚れる理由が分かったような気がします」
エルさんは少し顔を赤らめコーヒーを啜った。
「ですが、私たちは受けた恩を重んじる種族です。そこで、他の支部の天狗に話したところ、ある提案がされました」
「なんでしょう、その提案って」
「これから義人さんを特例で天狗ということにして、私たちのコミュニティに入れるということです」
それを聞いた文さんが驚いたような嬉しいような声をあげた。
「エルさん!それって……!」
「えぇ、今後義人さんに何か起きた時は、私たち諜報部の天狗が総力を出し問題解決にあたるということです」
「つまり、本格的に義人さんを守れるって事ですか?」
「そうです」
文さんはそれを聞き大喜びしていたが、俺には少しどういう事かよく分からなかった。
「あの……それってどういう……」
「簡単に説明しますと、諜報部全員の天狗があなたの味方になったという事です」
沢山の人数がいるであろう諜報部の天狗が全員俺の味方って……
いくら何でも少しやり過ぎじゃないかな……
「あの……そこまでしてもらわなくても……」
「今回のお礼とお詫びということで受け取っては貰えませんか?」
そこまで言われてしまうと断る方が失礼か……
「じゃあ、これからよろしくお願いします」
「いえ、こちらこそよろしくお願いします」
お互いお辞儀をしたところで、エルさんがもじもじしながら俺の事を見てきた。
「どうしましたか?」
「いや、あの……」
それを見た文さんが何か思いついたのか、俺に耳打ちをしてきた。
そして、俺は文さんに言われた通りエルさんの頭をやさしく撫でてみた。
「あぅ……」
エルさんは恥ずかしそうに目を細めて撫でられるのを受け入れた。
「エルさん〜、普段は自分が撫でる側だから撫でられたかったんですね〜」
「恥ずかしいから余り言わないでください……」
それから暫く撫でた後、エルさんの頭から手を話した。
「あっ……」
「癖になっちゃったんですか?まぁ、義人さんの撫でテクは素晴らしいですからね」
「あの、義人さん…… また今度やってもらってもいいですか?」
「はい、喜んでお受けします」
そして、文さんと2人で新聞屋を出た。
文さんも今日は休みを貰えたらしい。
「義人さん、この後どこに行きましょうか?3人で話しているうちにかなり良い時間になっちゃいましたね」
「そうですね…… お酒とか飲みに行きませんか?」
「良いですね!行きましょう!!」
そう言って俺たちはミスティアさんの屋台に向かった。
丁度良くミスティアさんの屋台が妖怪の山の近くで営業をしていた。
「ミスティアさん、酒飲みに来ました〜」
「あ!義人さんに文さん!久しぶりですね。後、文さんが誰かと一緒に来るなんてもっと珍しいですね」
「義人さんに誘われまして」
席に座りいつもの酒とおでんを頼み、この1週間の出来事を話し合った。
「そういえば、里は大丈夫ですか?」
「えぇ、いつも通りに戻ってましたよ」
1番心配だったのが、文さんがあの人達に迷惑をかけられる事だったが、大丈夫そうで安心した。
「何かあったんですか?」
そう聞いてきたミスティアさんに、1週間前に起こったことを話した。
「そんな事があったんですね。義人さんは優しい良い人なのに」
「そうですよ!今思い出しても少しイライラします!」
文さんはお酒を一気に飲み、里の人への不満を吐き出した。
文さん酔ってるのかな…… 顔がすごく赤いな。
「でも、これからは私が義人さんのことを守って上げますからね〜」
そう言って文さんが俺に抱きついてきた。
「ちょと…… 文さん!?」
「大好きですよ〜……」
文さんはそのまま俺に抱きつきながら眠ってしまった。
「羨ましいですね〜。でも、私も義人さんのこと好きなんですよ?」
屋台の近くに準備中の看板を立てて、ミスティアさんが俺の席の隣に座り俺の腕を自分の胸元に寄せた。
「えっ……」
「意外と可愛い反応をするんですね。ふふふっ……冗談ですよ」
俺の手を離し、コップに酒を注いでくれた。
「なんだか大変だったようですし、今日は私がお酒のお相手しますよ」
そして暫くミスティアさんと一緒に酒を飲み、時間も遅くなってきたので文さんを送るために、屋台を出ることにした。
「今日はありがとうございました。楽しかったです」
「こちらこそありがとうございました。また来てくださいね」
俺は寝てしまった文さんをおんぶして、文さんを新聞屋まで届けた。
次の日、またレミリアさんに部屋に来るようにと命令があった。
「昨日は充実した休みを過ごせた?」
「はい、久しぶりに羽目を外せました」
「なら良かった、じゃあ今週もお願いね」
「はい!」
これからまた紅魔館での仕事が始まるのか、頑張らないとな。
「そういえばパチェがお前の事を探してたよ、拗ねる前に行った方がいいよ」
「分かりました、そうします」
そうして俺は、紅魔館の大図書館に向かった。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
次回更新予定日は土曜日になります




