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東方幻人録  作者: ポカ猫
20/36

第18話 フェイカー

お待たせしました!

これから平日更新が少し遅れるかも知れません


では、本編をどうぞ!

「義人さん!?どうしたんですか!?」

「あ、頭が……痛い……」

「飲みすぎですよ!」


 やばい……これは本当に飲みすぎたなぁ……

 頭がガンガンする……永琳さんのところに行ってくるかな……


「妖夢さん……ちょっと永遠亭に行ってきます」


 いや〜、俺がここまで酒が飲めるなんて思わなかった。


「永琳さんいますか?」

「あら、義人どうしたの?」

「二日酔いでして、頭痛薬とかあります?」


 すると、永琳さんは深くため息をついてジト目で俺のことを見てきた。


「もう何も言わないわ、これも遺伝かしらね。はいこれ、一瞬で痛みが飛ぶわよ」

「ありがとうございます!」


 永琳さんがくれた薬を飲むと、言葉通り一瞬で痛みがなくなった。


「おぉ、治った…… そうだ、代金今渡しますね」

「いいわよ別に」

「海斗に色々とお世話になってたし、暫くは代金いらないわよ」


 そう言った後、永琳さんが思い出したように俺の肩を叩いた。


「そういえば義人、里の中にあなたの事を邪険に思っている人達がいるのは知ってる?」

「えぇ、少数だってことは聞いてます」

「知ってるなら話は早いわ。今、人数は変わってないけれどその人達が本格的に、あなたのことを里から追い出そうとしてるみたいよ?」


 コーヒーを飲みながら1枚の紙を俺に見せてきた。

「フェイカーをこの里に入れるな!奴は人間の敵だ!ってなんですかこれ」

「その人達が作ったポスターみたいね。どうやって来たのかは知らないけど今朝、ここのポストに入ってたわ」


 人間の敵って……俺人間なのに……


「鈴仙の話だと慧音や寺子屋生徒、そしてその親達がその少数派の人達に対抗してるそうよ?だからあなたも里に行く時は気をつけたほうがいいわ」

「教えてくれてありがとうございました」


 忠告通り、少し周りに気をつけて里に向かうか。



 里に入るとそこには10人くらいの人々が俺を待ち構えていた。


「フェイカー!里に入ってくるんじゃない!出ていけ!」

「出ていけ!!」


 1人の男の声の後に、他の人達も繰り返す様に同じ言葉を俺に飛ばした。


「人間の癖に俺ら人間を騙すような能力を持ちやがって!」

「いや、別に騙すための能力じゃなくて……」

「うるさい!お前の話なんて聞きたくもない!おいみんな行くぞ!せーの!」


 その号令と共に、全員が俺に握りこぶしくらいの石を上げてきた。

 しかし、それは俺に当たらず全てバラバラの方向に飛んでいった。


「あなた達、義人さんに何をしているんです?」


 俺の目の前に現れたのは……


「文さん!」

「義人さん大丈夫ですか?」

「はい、大丈夫です」


 文さんが俺の隣に立ち、体を少し見て怪我がないのを確認した。


「で、あなた達は何をしてたんですか?」

「決まってんだろ!人間の敵を懲らしめてやろうとしてるんだよ!」

「フェイカーが!!妖怪を護衛に付けるなんてやっぱり敵じゃないか!」

「いい加減にしてください……」


 いつもの文さんより少しだけ低い声が聞こえた。


「ただ恨むだけだったから今まで見過ごしてあげたのに、義人さんに手を出すなんて……」

「妖怪の癖に偉そうにするな!」


 1人の男が文さんに石を投げつけた。


「危ない!」


 文さんの前に急いで立ち、石を受け止める。

 なんとか文さんに当たらない様に出来た。怪我は……してないみたいだな。


「おい……!女性を傷つけようとするなんてなんのつもりだ?」

「よ、義人さん……?」


 文さんが俺の口調が変わってるのに驚いていた。


「女性だ?そいつは妖怪だぞ?そんなもんしら……」


 男が言葉を言い終わる前に、その男の頭を掴んで持ち上げた。


「妖怪だからなんだ?もう1度言ってみろ……今度はその頭握り潰すぞ?」

「うわぁぁぁぁぁ!!」


 妖怪だろうと人間だろうと女性は女性だ、傷つけるなんてもってのほかだ。


「草履屋!大丈夫か!?」

「義人さん!もう大丈夫ですから、やめてください!」


 文さんが俺の事を引き離そうとする。


「義人!?お前何やってんだ!」


 すると、そこに偶然通りかかった妹紅さんに引き剥がされた。


「どうした?お前がそんなに怒るなんてよっぽどの事だろ」


 文さんが俺のかわりに事情を説明してくれた。


「そういう事か……優しいんだな」


 周りを見ると、さっきの人々がいなくなっていた。


「義人さん、私のためにありがとうございました……」

「気にしないでください、なんか俺がここにいるとまずそうなんで一旦帰りますね」


 今回の事はかなり里に広まったらしく、買い物に来た妖夢さんや慧音さんが白い目で見られる様になったようだ。



「慧音さんにこれ以上迷惑をかけるわけにはいかないので、寺子屋での手伝い今日で辞めさせて貰いますね。後は、俺は辞めたからとでも言ってください。それと、騒ぎが落ち着いたらまた手伝いに来てもいいですか?」


「あぁ、私はいつでも歓迎する…… でも、こんなことになってしまって本当にすまない」

「謝るのは俺の方ですよ、迷惑をかけてすみませんでした」


 そう言って俺は寺子屋から出て、生徒の親達に最後の挨拶をしに行った。


「最後は、ここだな」


 団子屋に入って親御さんに今日で辞める事を伝えた。


「ここの常連でしたが暫くここにも来れそうにないですね。人間の敵が来てるなんて知れたら大変ですから」


 すると、団子屋の主人が俺の肩を叩いた。


「そんなの気にすることないよ、先生の好きな時に来てくれよ。先生がここに来るって知って来なくなる奴は、先生の事が嫌いな奴だろ?そんな奴こっちから願い下げだ。」


 また絶対来てくれよと言われ、主人に見送られた。


 そして、また沢山のみたらし団子をお土産に貰ってしまった。



「妖夢さん、幽々子さん。今までありがとうございました」

「義人さん!行かないでください!!私、里の人達の事なんか気にしないですから……」


 妖夢さんが泣きながら俺を引き止める。


「義人?別に騒ぎが静まるまでここで外に出なきゃいいんじゃない?」

「それだと妖夢さんが白目で見られたままになってしまうので…… 俺が出ていけば全てが丸く収まります。本当に今までありがとうございました、今度遊びに来ます」


 そうして、俺は白玉楼を後にした。



「里の人達と余り関わりを持ってなくて、俺を受け入れてくれそうな所はここしかないよな……」



「事情は分かったわ。いいわよ、置いてあげる。その代わりしっかり働いてねフェイ……義人」

「ありがとうございますレミリアさん」


 これで俺は紅魔館に住まわせてもらうことになった。


「仕事って何をすればいいんですか?」

「それは咲夜に聞いてちょうだい」

「それでは義人さん、ついてきてください」


 あれ?俺の呼び方が変わってる……


「義人さんには紅魔館ないの警備にあたってもらいます。これからよろしくお願いしますね」


 咲夜さんが笑顔で俺に握手を求めてきた。

 え?本当に咲夜さん?


「あの……咲夜さんなんか雰囲気変わりました?」

「えっ……?あの……あなたに好かれるように少し頑張ったんです……」


 咲夜さんが顔を赤らめて俺の手を握ってきた。


「今まで、失礼な事を言ってごめんなさい。これからはあなたの咲夜です」


 そう言って走り去ってしまった。

 なんだ……何があったんだ?


「あ、お兄様!」

「フランさん、久しぶりです。あの……聞きたいんですけど、咲夜さんどうしちゃったんですか?」


 フランさんがいつものように俺に抱きついてきたので、咲夜さんの事を聞いてみた。


「あぁ、黒瞳異変の後からずっとあの調子だよ?お兄様がいない時は義人様って呼んでて、また操られたのかと思ったよ」


 本当に何があったのだろうか……


「完全にお兄様に恋しちゃってるね。ライバルが増えるのは嫌だけど、咲夜とお兄様が仲良くなるのは大歓迎!」


 フランさんは俺から離れ、レミリアさんの部屋へ向かって行った。



 1日警備が終わり、用意された自分の部屋のベットに寝転ぶ。


「義人さん……」

「うわぁぁ!!びっくりした…… 咲夜さん、どうしたんですか?」


 恍惚な表情を浮かべながら、俺の寝てるベットにゆっくりと近づいてくる。


「よ、義人様ぁぁぁぁ!!」


 そう言って咲夜さんが俺の上に跨るように抱きついてきた。


「さ……咲夜さん!?」

「はぁ〜……いい匂い……」


 自分だけの世界に入っていて聞こえていないみたいだ。


「愛しております義人様〜……」

「咲夜さん!?なにしてるんですか!!離れてください」


 物音に気づいたのか、美鈴さんが部屋に入ってきた。


「美鈴離して!」

「離しません!!ほら、帰りますよ!!」


 そう言って美鈴さんは咲夜さんを連れて部屋から出ていった。



 次の日咲夜さんに昨日の事を聞いてみた。


「はい?昨日ですか?昨日の夜はずっと自室で本を読んでましたよ?」

「あの……俺の部屋に来たと思うんですけど……」

「さぁ、記憶にありません」


 シラをきっているのか、そもそも覚えてないのかどっちなんだろう。

 紅魔館での生活も大変そうだ……

最後まで読んでいただきありがとうございました。


次回更新予定日は水曜日です

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