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東方幻人録  作者: ポカ猫
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第17話 全てを水に流す宴会

大変お待たせしました!


では、本編をどうぞ!

「海斗は行っちゃったみたいね」


 永琳さんが俺の隣に立ち、親父が消えていった空を眺めた。


「はい、でも親父最後も嬉しそうに笑ってました」

「あいつはそんな奴だよ。きっとあっちでも楽しくやるでしょ」

「そうだといいんですが……」


 すると、永琳さんが俺の背中を叩いた。


「くよくよしないの!あいつに楽しい思い出話してやるんでしょ?だったら、早く帰りなさい。宴会、始まってると思うわよ?」

「わかりました。永琳さんありがとうございました!」


 義人が竹林を走り抜けた後、永琳は静かにそこに佇んでいた。


「ごめんね、私はそっちにはどうやったっていけなの…… 本当はあなたと…… そんなこと言うとあなたが化けて出てきそうね。さよなら私の初恋……」



 博麗神社に着くと、この前の宴会以上に盛り上がっていた。


「あっ!義人さん!大丈夫ですか!?」


 妖夢さんが俺の顔を見た途端、俺のところに寄ってきてくれた。


「えぇ、なんとか。永琳さんに治療してもらったので完璧に治りました」

「よかった……って、義人さん?なんかお酒の匂いがするんですけど?」

「なに聞いてんのよバカ半霊!」


 霊夢さんが妖夢さんの頭に思いっきり拳骨を入れた。


「何するんですか霊夢さん!!」

「義人、お父さんとは楽しい時間が過ごせた?」


 霊夢さんが、すべてを察しているような顔で俺のことを見てくる。


「はい、親父と飲む酒はとてもおいしかったです」

「そう、よかったわね。義人のお父さんに会うのは何年後になるのかしらね。義人が変なことして私に退治されちゃったら早く会えるわよ?」

「心臓に悪い冗談はやめてください。現に今回のことがあるんですから」


 今回のことは俺の完全な不注意と意思の弱さに原因がある……

 迷惑かけた人たちに謝罪をしてこないとな。


「霊夢さん妖夢さん、今回は本当にすみませんでした。俺、ちょっと他の人のところにも行ってきますね」

「別に気にしてないわ。というか今回は私も油断してたからお互い様よ」



 霊夢さんたちのところを離れ、アリスさんと魔理沙さんが飲んでいる場所に来てみた。


「ん?義人、もう大丈夫なのか?」

「あまり無理しちゃだめよ?」


 あってそうそう俺の体のことを心配してくれるあたり、二人とも本当にやさしいんだな……


「もう大丈夫です。それより、迷惑をかけてすみませんでした!」

「気にしなくていいわよそんなの」

「この宴会はすべてを水に流すための宴会なんだ。よっぽどの大悪事を起こさない限りは全部許されるよ。」


 そう言った後、魔理沙さんがニヤニヤとしながら俺の耳元でささやいた。


「あれは傑作だったぜ?なぁ義人様?」

「魔理沙近づかないで?義人様は私のよ?」


 アリスさんもニヤニヤしながら俺の腕につかまってきた。


「二人とも……勘弁してください……」

「義人をいじるなんて初めてだな。なんか癖になりそうだぜ」

「そうね、でも義人様って呼ばれたい時はいつでも私が呼んであげるわよ?」

「あっ、ずるいぞアリス!」


 魔理沙さんは逃げるアリスさんを追いかけて俺の前から去ってしまった。



 次は、文さんとフランさんの所に行ってみよう。


 今回のことで仲良くなったのか、二人は談笑しながらお酒を飲んでいた。


「あっ、お兄様!」


 俺を見つけたのか、フランさんが勢いよく俺に抱き付いてきた。

 やっぱりちょっと恥ずかしいな……


「義人さん、その様子ですと怪我は大丈夫みたいですね」

「元気そうに見えて、実は服の下が包帯だらけだったらどうします?」

「あやや~、それだったら私が今が付きっきりで看病しますよ。まずはお風呂からですかね、体が痛かったら一人じゃ入れないでしょうし、一緒に入って洗ってあげますよ?」

「すみません、やっぱ冗談で文さんには敵いません」


 顔を赤らめ、少し恥ずかしそうに看病の予定を考える文さんを見て、まだまだ敵わないと実感した。


「冗談じゃ……ないですよ……?前にも言ったじゃないですか、私は義人さんのことを愛しています。なら、それくらいのことは朝飯前です」

「えっ……?」

「あー!文ずるいー!!私もお兄様と一緒にお風呂入りたいー!!」


 すると、フランさんがうずめていた顔を離し、俺の服を引っ張って揺らした。


「そうですね~、じゃあ三人で入ります?」

「うん!!」

「ちょっと待ってください、勝手に話を進めないでください。あと、そんなことしたら妖夢さんがまたいじけてしまいます」


 そんな事ないですよ!?とどこからか妖夢さんの声が聞こえたような気がしたが、多分気のせいだろう。


「じゃあしょうがないですね~。ね、フランさん?」

「そうだね文~」


 お詫びとして二人の頭を撫でてあげると、二人とも顔を恍惚とさせ、その場に座り込んでしまった。




 なんか、まずいことしちゃったかな……次は慧音さんと妹紅さんの所だな。


「義人!!」


 フランさんと同じように慧音さんがいきなり俺に抱き付いてきた。


「あ~……義人…… お前は私から離れていかないよな?」

「えっ?えっ!?」

「慧音はお前の家来になっちまった鈴仙と戦った時に、お前が慧音から離れていく幻覚を見せられたんだ」


 妹紅さんはお酒を飲みながら、今なんでこんな状況になっているのかを説明してくれた。


「そうだったんですか…… 慧音さん、俺は慧音さんから離れたりなんかしませんよ?」

「ほ、本当か?」

「えぇ、だから泣き止んでください。ね?」


 すると、慧音さんは少し恥ずかしそうにして俺に抱き付きながら上目遣いで、こう言ってきた。


「な、なら……私の頭を撫でてくれないか……?」

「お安いご用です」


 慧音さんの頭を撫で、落ち着かせたところで妹紅さんにある質問をした。


「妹紅さん、市井海斗って知ってますか?」

「あぁ、しってるぞ。お前の親父なんだってな。海斗のことは知っていたけど、お前の父親だったのは知らなかった、永琳に教えてもらうまではな。今見ると、あいつによく似てるもんだな。あいつはいつもいつも、俺の息子はすっごい可愛いんだ可愛いんだってうるさかったよ。」

「そうだったんですか……」


 懐かしそうに話す妹紅さんを見て少しホッとした。親父、こっちでもうまくやってたんだな。ていうか、可愛い可愛いって……恥ずかしいんだけど……


「最後に海斗と酒飲んだんだって?あいつ嬉しがってただろ?」

「はい」

「俺は息子が大きくなったら一緒に酒を飲むのが夢だったんだってのがあいつの口癖だったからな」


 口癖か…… 親父の夢を叶えられてよかったな。


「今日はミスティアの屋台が出張訪問してるらしいぞ、行ってみたらどうだ?」

「そうなんですか?じゃあ、ちょっと行ってみます」


 久々にミスティアさんの歌を聴きながらお酒とか飲みたいな~。あとおでんもいいなぁ。


「良く素直に行かせたな慧音」

「………」

「なんだ……焼きもち焼いてて声が出なかっただけか」

「……義人~…………」



「お久しぶりですミスティアさん、今大丈夫ですか?」

「義人さん!久しぶりですね、どうぞどうぞ座ってください」


 この前と同じで、おでんとお酒をお勧めでもらった。


「そういえば、今回は随分と大変だったみたいですね」

「えぇ、色々な人に迷惑をかけてしまいました……」

「でも、それでいいんじゃないですか?私は人じゃないから余り偉そうな事は言えませんけど、人って他人に迷惑をかけるものじゃないですか?持ちつ持たれつが丁度いいんですよきっと」


 ミスティアさんは優しい笑顔で俺にそう言ってくれた。


「どんな事があっても最後はみんなで笑っていられたらそれでいいと思いますよ?」

「そうですね…… ありがとうございます。おかけで少しすっきりしました」


 おでんを食べ、ミスティアさんが注いでくれた酒を一気に飲む。


「わぁ!いい飲みっぷりですね〜。見てて嬉しくなります」

「だってここのおでんとお酒は最高ですからね。」

「嬉しい事を言ってくれるんですね」


 それからミスティアさんの歌を聴きながら、二人で楽しく酒を飲み、肴を食べて過ごした。




「義人さん、そろそろ宴会が終わるみたいですよ?」

「そうみたいですね。じゃあまた屋台に来ますので、その時はまたあの綺麗な歌を聴かせてください」

「うぅ…… そういう恥ずかしい事は言わないでくださいよ〜」


 さて、妖夢さんと一緒に帰ろうかな

最後まで読んでいただきありがとうございました。


次回更新予定日は日曜日になります

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