第七話 ハム公と兵士
「この者、、、?いや、このハムです。」
昼寝をしていたハム公の元に兵士がやってくる。一度は目を開けるも、またすぐに寝てしまう。
「貴様!起きろ!、、、そもそも言葉が分かるのか?」
ハム公が目を覚ます。一瞬目線を上げたと思ったら、すぐに後ろ足で首元を掻き始めた。
「こんなやつがあの魔物をだと、、、にわかには信じられんが」
「目撃者が大勢います」
「何にせよ、将軍様に報告する必要がある。こちらに付いてきてもらおう」
ハム公がおもむろにひまわりの種を齧り始める。
「、、、分かった、望みのとおり、ひまわりの種を用意しよう」
ハム公の耳がピクリと動き、兵士に近づく。
それを見た兵士はそのまま城へと歩き出すのであった。
「まずは街を救ってくれたこと、王に代わり、お礼申し上げます。」
将軍様と呼ばれる初老の男が、ハム公に丁寧に話しかける。ひまわりの種を齧るのをやめないハム公。
「ふふ。こんな状況でもハムハムしているとは読めないお方だ。どうぞ、存分にお召し上がりください。」
ハム公を眺める将軍。ハム公が話を聞いてるかなど、まるで気にしない様子で続ける。
「今、我が国は魔物の脅威にさらされているだけでなく、隣国とも緊張状態が続いているのです。そのため、街中に避ける戦力が十分ではなく、、、被害が最小限で済み、本当に助かりました」
将軍の話が終わるのを待ってか待たずか、褒賞のひまわりの種をほお袋に詰め終わったハム公は、その場を後にするのだった。




