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ハム公  作者: おかざ
第四部 ひまわりの種
22/24

第二十二話 ハム公と結末

洞窟の中、勇者とハム公が切り結ぶ。

勇者は全てハム公の攻撃を受け切り、自分の力がハム公より上であることを確信する。

「ハム公、覚えてないよな」

人類を救うという誓いが、こんなにも自分を苦しめることだとは思わなかった。

感情も記憶もなくしてしまえればどれだけ楽なことか。

勇者の渾身の一閃がハム公を貫き、ハム公の動きが止まる。

「ハム公!お願い、、、!」

その瞬間、賢者はこれまでの全ての研鑽をかけた遡行魔法を放つ。

ハム公の周囲に巨大な魔法陣が展開される。

動きを完全に封じられたハム公が、ブルブルと震えながら、賢者の方を見つめる。

賢者はゆっくりとハム公に近づき、抱きしめながら、


「あなたはもう、忘れない。」


とても柔らかな表情で、そう言い放った直後、賢者は口から血を流して倒れ込んだ。

腹部には大量の血。

「え、、、?」

勇者は何が起きたのか分からなかった。

何故そうなってしまったのかも分からない。

明らかに動きが変わったハム公に、全く反応できず、勇者の身体は貫かれていた。

賢者の隣に倒れ込む勇者。

洞窟内に静寂が訪れる。


二人が動かなくなったことを確認すると、ハム公は傷ついた身体を引き摺るようにして、その場からゆっくりと姿を消した。



洞窟内で勇者と賢者が変わり果てた姿で発見されたのは、しばらく時間が経ってからだった。

そこには二人を取り囲むように沢山の向日葵が咲いていた。




エピローグ

目を覚まし、右手の爪と左手のひまわりの種を見る。

周りには誰もいない。

ハム公は歩き出す。

はるか遠くに見える城壁を目指して。


ハム公 おわり

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