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第二話 ハム公と村
「ハム公様、此度もありがとうございました」
村の長老がハム公に丁寧にお辞儀をする。
ハム公は目の前に積まれたひまわりの種を頬袋いっぱいに頬張ると、その場を去っていった。
「何と偉大なお方じゃ」
長老が涙ぐむ。
かつて村が沢山の魔物に襲われた時、ハム公はどこからともなく現れた。
そして瞬く間に魔物を殲滅し、村の窮地を救ったのだった。
村の片隅で穴を掘っているハム公に、少女が近づく。
手には一冊の英雄譚。
「あなたは忘れちゃうから」
そこにはハム公のこれまでの活躍が描かれている。
ハム公に昨日の記憶はない。
しかし、ハム公の歩んできた道のりは、関わった人々が覚えている。
これは、記憶を持てないハム公が、誰かの記憶に残り続ける、そんな物語。




