表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
吸血一族の聖騎士  作者: 結城 からく


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

12/14

第6話 後編

「はぁ? 聖騎士と吸血鬼が親戚だと? 一体どういうことだよ」


 不快感を露わにしたシークはミラに詰め寄る。

 ミラは後ずさりながら慌てて説明し始めた。


「大昔、ハートン家の当主が吸血鬼の女に恋した。そして二人の間に子供ができたらしい」


「おいおい、嘘だろ……」


「子供は半吸血鬼の双子だった。大人になった双子は、考えの違いから殺し合うほど険悪な関係となった」


 ミラは壁にかかった肖像画を指し示す。

 そこには赤い瞳の男が二人描かれていた。


「双子の兄はハイドーン家を名乗り、聖騎士の力を封じて吸血鬼として生きることにした。弟はハートン家を継いだ。吸血鬼の力を封じ、聖騎士の一族としてさらなる研鑽を積んだ」


「だからハートン家とハイドーン家は血縁だってわけか……」


「これは秘匿されている話だ。くれぐれも外部に漏らさないでほしい」


「もちろんわかってる」


 シークは髪を掻き上げてため息を洩らす。

 彼は肖像画を睨みつつ、渋い表情で考え込む。


(ハイドーン家でそんな話は聞いたことがなかった。純血主義の吸血鬼には耐えがたい歴史だし、意図的に隠していたんだろうな)、


 呆れ返ったシークはミラを一瞥した。

 首を傾げるミラを見て、シークはまた嘆息する。


(まったく、俺の子孫が吸血鬼と子供を作るなんて……吸血鬼狩りの名折れじゃねえか)


 そこで一族の血縁に関する話は終わった。

 武器探しを再開したシークは、一本の剣の前で立ち止まる。

 台座に刺さったその剣は、白銀の刃に赤い筋が葉脈のように広がっていた。

 シークは驚きと歓喜を見せる。


「おっ、こいつは……!」


「ダエル・ハートンの遺剣だ。流した魔力を聖気に変換し、増幅させながら解き放つ。聖気が毒のように吸血鬼を蝕む最強の聖剣……と聞いている。強力な武器だが、誰も使いこなせないらしい」


「そりゃ当然だ。真の持ち主を待ってたんだろう」


 シークは剣の柄を握り込む。

 刹那、彼の指が焼けて白煙を上げ始めた。

 剣の持つ力で浄化されているのだ。

 その事実を理解したシークは、さらに柄を強く握って凄む。


「――おい。誰に逆らってんだ」


 浄化がぴたりと止まった。

 一部始終を目撃したミラは愕然とする。


「シーク、君は……」


「何も言うな。これはもう俺のもんだ」


 シークは上機嫌に台座から剣を引き抜いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ