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罪人

 とある国では、高額な物価と税金、低い収入によって国民の生活が困窮、その影響で犯罪が横行し、治安が悪化していた、そんな国に住む一人の男が貧しい生活に耐えかね、窃盗を繰り返していたが警察に取り押さえられてしまった。

「こんな国のせいで、未来ある若者が中年まで獄中生活かよ」

 男が国に対する不満を漏らすと

「今日から可決された新法案によって、重罪以外の犯罪には少額の罰金と再犯防止プログラムに参加すれば、服役が免除になることが決まった」

 政府は増えすぎた犯罪者の収容にかかる税金の削減と高い再犯率の改善を目的に、新たな法律を制定した。この新たな法律は現在服役中の者も対象であった。

 男は少額の罰金を払った後、決まった日程で行われる再犯防止プログラムの会場に足を運んだ。


 会場には大勢の人が集まっていた、会場には配備されている警察の案内により、参加者達は持ち物を回収され、大きな部屋の中に案内された。

 男は部屋の周囲を見渡しながら

「集められた部屋にはモニターも無いし人も居ない、持ち物一つも渡されてないのに警察の奴らは一体何がしたいんだ?」

 他の参加者達も警察の意図が分からずに落ち着かない様子だった、ざわつく会場には静かに異音が鳴っていた、周りの参加者達が徐々に倒れていき、異変に気付いた参加者達は慌てふためいたが、結局全員が倒れてしまった。

 

 男は自分の家のベッドで目を覚ました、プログラムに参加した記憶は残っていたが、何があったのかは忘れていた。

「よく覚えてないが、これで服役が免除になるんだから楽なものだ」

 男が外に出かけると、後ろから足音が聞こえてきた。

「再犯防止プログラムはGPSか何かを仕掛けて、見張りに追跡させるのか」

 男は見張りの顔を見てやろうと一本道で後ろを振り返ったが、見張りは見えなかった、気味が悪くなった男は早めに帰宅したが、外出するたびに足音が聞こえてきて、ノイローゼになってしまい、自宅に引きこもって外出をほとんどしなくなった。

 

 政府は足に埋め込んだ機器から足音を集め、耳の後ろに埋め込んだスピーカーから出すことで、追跡と錯覚させる再犯防止プログラムによって、刑務所で使用する税金の削減と再犯率の低下に成功した。

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