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二人目の治療者

 

 リーン様の枝をもらい。治療を望む私達でしたが枝は二本しかなく、一組目の治療希望者は人間の方でした。セレスタッドと言う貴族の護衛を務めているラクトと言う青年が反発したことにより、彼らと交渉することは叶いませんでした。


 しかし姫様の望みを叶えるためには諦めるわけにはいきません。その為未だ到着していない二人目の治療希望者を待つことになりました。



 セレスタッドさんは枝を貰い無事に治った後新大陸に帰っていきました。


「このご恩は忘れません。今はまだいがみ合っている人間と魔族ですが、いつか時が来たら僕はこの恩をもって両種族の和平に尽力いたします」


 セレスタッドさんは古代精霊であるリーン様に感謝の意を伝え馬車に乗り込みましたが、ラクトは最後まで魔族を敵視したまま去っていきました。


「今回は雇い主の意向だから見逃すが俺は魔族を許しはしない。次に会ったときが命の終わりだと思え」


 ラクトのあんまりな言い方に、上位精霊の間では森から出さずに仕留める話も上がったそうですがリーン様が止めたので無事に出ていったようです。


「妾達の10分の1も生きていない者の言うことじゃ。あまり目くじらを立てても仕方ないじゃろ?」


 私に遊んでほしいとねだっていた時と同一人物とは思えない器の広さですが、これが本来の彼女の性格なのでしょう。今はまだ子供らしさが出ているだけで。




 二人目のがやってきたのはセレスタッドさん達が去ってから更に2日後の事でした。


「あれ?レイラさん?」


「これはルイさま。もしかして精霊の枝を貰いにいらしたのですか?」


「あぁ、弟が体調を崩してまして、今まで原因がわからなかったんだけど、獣王様の所の医者にかかったら古代精霊の枝が必要だと言われて」


 まさかルイ様の弟御も姫様と同じ時期にかかっているとは思いませんでしたが、これはもしかしたら順番を譲ってもらえるかも知れません。


「実は姫様も同じ病気にかかっていまして、ただリーン様、古代精霊様の枝の在庫が一本しか無いそうなのです。次の枝が準備出来るまで半年程待たなくてはならず、そうなれば姫様は当主会議に間に合いません。もしお急ぎでなければ姫様に順番を譲ってはいただけませんか?」


「そうかルーも…わかった、ただ順番を譲る見返りを用意してほしい。俺達だって家族の事だから出来れば優先して治してやりたい。でもルーが当主になるため努力してきたのも知ってるからな。だから取引ってことで、それなら親父も納得させられるはずだ」


 ルイ様は自分の弟よりも姫様の都合を優先させてくれました。


「わかりました。では何をお望みになりますか?私のできる範囲で叶えることをお約束いたします」


「それは…」


 ルイ様のお願いは父親から当主の座を引き継ぐときに、私の後ろ楯がほしいと言うものでした。今回姫様が当主会議でユリウス様から当主の座を奪おうとしているように、当主任命の際、それに不服を申し立てることが可能です。五大家長の場合には他の家長の後押しが必要なため中々複雑ですが、それ以外の家であれば簡単に申し立てることができます。だから私の協力を取り付けたいと。


 当然そんなことであればお安いご用です。ルイ様との取引は成立し、リーン様にルイ様を連れてお話していただき精霊の枝を貰うことが出来ました。


 姫様の体調も快復に向かい後残すのはリーン様の協力を取り付ける事だけです。


 ここでリーン様の協力を得られれば五大家長の内の過半数を越えるので姫様の当主の座は揺るぎないものになるはずです。


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