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修行の終わりと獣王様の誓い

 修行は順調に進み今日が最終日。修行自体は今までと変わらず手合わせを行うシンプルなものです。


 イールフさんから始まり、テオ様、イールフさんとテオ様の同時、ライネン様。と手合わせをこなしてきた姫様。


 今日は最終日という事で私が手合わせをつとめることになっています。


「二人とも準備はいいか?」


 審判をつとめるイールフさんが聞いてきたので私は頷きを返します。


「はい。私は問題有りません」


「私も大丈夫よ。レイラ、今日はよろしくお願いね」


 笑顔で仰る姫様に私の心は既にノックアウトされております。が、姫様の修行に手を抜くわけにはいきません。あ、勿論怪我をさせるつもりも有りませんが。


 私としては姫様に攻めていただき、修正点を指摘すべきと考えていますので。


「それじゃ…始め!」


 イールフさんの合図と同時に攻めてくる姫様。魔力による身体強化+今まで勉強していた色々な武術の型を混ぜ、今までの修行で最適化したものを身に付けたのです。


 イールフさんは2日目に、見たことのない型を姫様に出されたため負けて不機嫌だったようです。


 最初に来たのは肘鉄、ムエン流拳闘術の基本技ですね。それをしゃがんでかわすと姫様は宙を切った腕の遠心力で一回転。そのまま回し蹴りに移行しました。それを腕で防ぐと、膝を曲げ私の腕を取り接近。腕を足で挟まれている為、距離をとることが出来ず姫様の接近を許してしまいました。


 その体勢のまま私の目を狙って手刀を打ってくる姫様。横への振りといい目潰しを狙っているのでしょう。首をそらして避けますが姫様が腕にくっついているのもあり、体勢を崩してしまいます。腕から離れた姫様が私に踵落としを決めようとして…私はその足を掴んで空中に放り投げました。


 とっさのことで飛翔魔法を発動しそこねた姫様をキャッチして笑いかけます。


「今回は私の勝ちでございますね?」


「追い詰めたと思ったのに…次は負けないんだからね!」





 これで獣王様の所での修行は終わりました。帰りも領境まではテオ様とイールフさんが付いてきてくれるらしく、ライネン様に見送られて馬車に乗り込みます。


「今の強さなら一対一なら簡単には遅れを取らねぇだろ!」


 頑張れよ!と姫様を激励するライネン様。


「強さはまだまだだがその努力は評価してるぜ!お前の兄貴がよっぽど強いとかでもない限りは俺は嬢ちゃんを支持するぜ!」


 その言葉に私に負けて落ち込んでいた姫様が顔を上げます。


「いいの?ライネン様が出した条件をクリアしてないのに…」


 ライネン様が出した条件、それは私に一撃を入れること。残念ながら手心を加えるわけにはいきませんでしたので、結局姫様は条件の達成は出来ませんでした。


「あれだけ戦えりゃ上等だ!なんなら誓ったっていいぜ!この俺ライネンはルージェの嬢ちゃんを支持する!」


 その言葉に姫様は涙ぐみながらもお礼を言っています。本当はもう少し落ち着いてから出発したいところですが、影蜘蛛隊も待っているでしょうしこれ以上は伸ばせません。


 こうしてライネン様の協力を取り付け、私たちはヴァンプロード領へと帰路につくのでした。

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