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私と決闘の行方

一章の最後にもう1話差し込んでます。よろしければそちらもご覧下さい。

結局ライネン様からの決闘を断りきることは出来ず、今日も私はライネン様と二人で向き合っております。


「はぁ、今日負けたら諦めていただけますね?」


「あぁ、男に二言は無いぜ!これが最期の決闘だ!」


今日のライネン様は昨日までとはやる気が違いますね。装備も代表戦争の時に使っているものを出してきているようです。


胸と頭、後は肘や膝等の間接部のみを防ぐ軽鎧ですが獣人は身体能力を駆使して戦うのでこれくらいでちょうどいいそうです。

武器自体は無いものの、各指に指輪をつけています。あの指輪には魔法を記述化したものが刻まれており、魔力を込めることにより魔法の発動が出来るものですね。

あの指輪は使い捨てな上に指輪程の大きさの物に術式を刻むのが難しく高価な品物なのですが、それだけライネン様も本気と言うことでしょう。

それでも、それでも私に届くことはないでしょうけれど。


「今日は俺も本気だからな!間違っても死なないでくれよ?」


私を気遣う台詞を言いながらも、その顔に浮かぶのは笑顔。獣人の本能が本気で戦うことを喜んでいるのでしょう。

普段は気にならない尖った歯も、その笑みを狂暴なものだと引き立たせます。


瞬間ライネン様の立っていた場所に土埃を残して彼の姿がかき消えました。気がつくと目の前へ迫っていた彼は私にアッパーを打ち込みに来ていました。

私が昨日最初にしたことと同じ動き、掌底か拳の違いくらいでしょうか。とはいえ狙いがわかっていれば避けるのも容易いと言うものです。下から上へ突き上がる拳を上半身を反らすことによってかわし、そのままバク転をしながら足でライネン様を蹴り上ようとして…その足を突き上げた拳の反対の腕、左手で捕まれ横に振るように投げられました。


近くの岩場にぶつかり、その衝撃で岩が砕けました。私の体には支障はありませんが、これはまぁ。思ったよりもやれるようですね。


「この程度でくたばっちゃいねぇだろ?早く出てこいよ」


土煙が立っていて視認は出来ないようですが、私を促すライネン様。しかしそのときには既に土煙に紛れて側面まで回り込んでいた私は、接近の勢いのまま膝蹴りを頭に打ち込みました。


吹き飛ぶライネン様。その体は痙攣しており首がおかしな方向に…やり過ぎました!むしろ殺ってしまいましたか!?とりあえず蘇生を!



なんとか一命をとりとめたライネン様は負けを認め、私に求婚することはしないと誓ってくださいました。


「俺も強くなったと思ったんだがなぁ…結局勝てなかったか…あぁ、もう今後レイラには言わねぇよ。当主がいつまでも正妻が居ないのはまずいって突っつかれてるしな。元々今回がラストチャンスだったのさ」


そういって笑っているライネン様でしたが、それが強がりなのは明らかでした。まぁ、慰めることなんてしないんですけどね。

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