第四十話 崩れる荷台
この作品はとある配信者さん達をモデルにした二次創作です。
実際の人物には関係の無い話なのでもしモデルの配信者を見つけてもその方の配信などで話題に出すのはお控えください。
自分で読む用ですので読みずらかったらすいません。
荷馬車が傾く。
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木箱が滑る。
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「うわぁぁぁっ!?」
少年が悲鳴を上げた。
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次の瞬間。
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どんっ!!
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マッキーが荷崩れへ突っ込んだ。
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滑り落ちる木箱を肩で受け止める。
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「っ……重っ!?」
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だが止まらない。
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木箱は次々と崩れてくる。
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その横を。
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影みたいな速さで雪猫が走った。
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「マリー」
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「は、はい!」
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短い声。
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マリーは反射的に杖を構える。
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淡い光。
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浮遊魔法。
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滑り落ちかけた荷物が空中で止まった。
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「助かった!」
ガレスが叫ぶ。
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しかし。
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まだ終わらない。
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砕けた車輪側へ荷台が大きく傾いていく。
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このままでは横転する。
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少年が青ざめた。
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「親方!!」
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ガレスが歯を食いしばる。
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「ちっ……!」
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その時。
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マッキーが木箱を押さえたまま叫んだ。
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「雪猫ぉぉぉ!!」
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雪猫は既に動いていた。
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荷馬車の横。
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砕けた車輪。
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その下へ潜り込む。
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「おい待て!?」
ガレスが叫ぶ。
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直後。
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ぎしっ。
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荷台が止まった。
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全員が固まる。
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雪猫が。
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片手で荷台を支えていた。
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沈黙。
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マッキーが真顔になる。
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「……お前時々そういうのサラッとやるよな」
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「落ちると困る」
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「理由が軽いんだよ!」
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雪猫は荷台を支えたまま言う。
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「マッキー」
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「おう!」
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マッキーがすぐ動く。
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木箱をどかし。
ロープを引き。
荷重を戻す。
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マリーも魔法で荷物を支える。
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数分後。
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どさっ。
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最後の荷物が地面へ降ろされた。
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荷馬車が元の角度へ戻る。
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静寂。
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ガレスが呆然と雪猫を見る。
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「……お前」
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「片手で支えたのか?」
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雪猫は普通に荷台の下から出てきた。
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「まぁ」
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「“まぁ”じゃねぇだろ!?」
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少年は完全に目を輝かせていた。
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「すげぇぇぇ!!」
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「お兄ちゃん英雄じゃん!!」
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「違う」
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「猫だ」
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「そこ否定しねぇの!?」
マッキーが叫ぶ。
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マリーが思わず吹き出した。
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その時。
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ガレスが砕けた車輪を見て顔をしかめる。
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「……こりゃ修理必要だな」
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「どれくらい掛かる?」
マッキーが聞く。
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「上手くいって半日」
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「うわぁ」
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「近くに休める場所とかあるんですか?」
マリーが尋ねる。
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ガレスは少し考えて。
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街道の先を指差した。
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「少し進んだ先に、古い休憩小屋がある」
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「今夜はそこ使うしかねぇな」
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風が吹く。
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街道の向こう。
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遠くの森が、静かに揺れていた。




