第三十九話 揺れる荷馬車
この作品はとある配信者さん達をモデルにした二次創作です。
実際の人物には関係の無い話なのでもしモデルの配信者を見つけてもその方の配信などで話題に出すのはお控えください。
自分で読む用ですので読みずらかったらすいません。
荷馬車はゆっくり街道を進んでいた。
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がたん。
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ごとごと。
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積まれた木箱が揺れる。
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マリーは荷台へ座りながら、少しそわそわしていた。
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「……何か落ち着きませんね」
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「荷馬車初めてか?」
ガレスが聞く。
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「はい」
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「揺れるだろ」
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「思ったより揺れます……」
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その瞬間。
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ごとんっ!!
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大きく揺れた。
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「きゃっ!?」
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マリーがぐらつく。
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落ちそうになる身体。
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そこへ。
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ひょい。
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雪猫が後ろから普通に支えた。
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「気を付けろ」
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「す、すみません……」
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マリーが慌てて座り直す。
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その様子を見ていたマッキーがニヤニヤし始めた。
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「おー?」
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「何だその顔」
雪猫が言う。
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「いや別にぃ?」
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「気持ち悪いな」
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「言い方!!」
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マリーは状況を理解していない。
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「?」
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ガレスが吹き出した。
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「仲良いなぁお前ら」
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「違ぇよ」
マッキーが即答する。
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「雪猫が妙に世話焼いてるだけだ」
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「別に焼いていない」
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「地下街でも助けてただろ」
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「近くにいたからだ」
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「猫って気まぐれなんですねぇ」
ガレスが笑う。
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雪猫は少しだけ眉を寄せた。
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「本当に猫扱いするんだな」
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「だって化け猫なんだろ?」
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「それはそうだが」
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マリーが小さく笑う。
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その時。
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前を歩いていた少年が振り返った。
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「ねぇねぇ!」
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「お兄ちゃん達って強いの!?」
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マッキーが肩を竦める。
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「まぁそれなり?」
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「地下街帰りなんだろ!?」
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「おぉ、よく知ってんな」
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少年は目を輝かせた。
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「地下街って魔物いっぱい出るんでしょ!?」
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「出るな」
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「すげぇ!!」
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完全に目がキラキラしている。
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マッキーが少し困った顔になる。
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「いやまぁ、危ないからあんま憧れんなよ?」
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「えー!」
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少年が不満そうにする。
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すると。
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雪猫がぽつりと言った。
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「憧れるくらいが丁度いい」
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全員がそちらを見る。
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雪猫は街道の先を見ていた。
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「実際に行くと、大体痛い目を見る」
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妙に実感のある言い方だった。
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マッキーが半目になる。
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「経験者は語るってやつか?」
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「語っている」
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「認めんのかよ」
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その時。
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がたん。
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荷馬車がまた揺れた。
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そして。
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ぴし。
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小さな音。
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ガレスの顔色が変わる。
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「……あ?」
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次の瞬間。
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ばきっ。
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荷台の片輪が派手に砕けた。
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「うおおおおっ!?」
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荷馬車が大きく傾く。
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木箱が崩れ。
荷物が滑り。
少年が悲鳴を上げた。
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マリーが目を見開く。
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「わ、わわっ!?」
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その横で。
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雪猫だけが静かに立ち上がった。




