第三十一話 焚き火の夜
この作品はとある配信者さん達をモデルにした二次創作です。
実際の人物には関係の無い話なのでもしモデルの配信者を見つけてもその方の配信などで話題に出すのはお控えください。
自分で読む用ですので読みずらかったらすいません。
夜だった。
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森の中。
小さな焚き火が揺れている。
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ぱち。
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ぱちぱち。
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地下街を出てから半日。
三人は近くの森で野営していた。
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マッキーは地面へ寝転がっている。
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「やっぱ外の空気うめぇ……」
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「大袈裟ですね」
マリーが苦笑する。
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「いや地下街の後だぞ!?」
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「空! 風! 太陽!」
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「素晴らしい!」
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「騒がしいな」
雪猫が魚を焼きながら言った。
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「お前が平然とし過ぎなんだよ」
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ぱちり。
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焚き火が揺れる。
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魚の焼ける匂いが広がった。
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マリーが少し目を輝かせる。
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「……美味しそうです」
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「もう少し待て」
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「はい」
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素直に頷く。
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マッキーがその様子を見て吹き出した。
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「何か完全に餌付けされてね?」
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「ち、違います!」
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「でも雪猫さん料理上手ですよね」
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「否定し切れてねぇ!」
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雪猫は普通に魚をひっくり返す。
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慣れた手つきだった。
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マッキーがじっと見る。
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「……お前ほんと何者なんだよ」
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「猫だ」
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「雑ぅ!」
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マリーが小さく笑った。
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そのまま少し静かになる。
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焚き火の音だけが響く。
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そして。
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マッキーがふと思い出したように言った。
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「……そういやさ」
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「ん?」
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「俺ら、お互いのこと全然知らなくね?」
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マリーが瞬きをした。
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確かにそうだった。
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名前は知っている。
一緒に旅もしている。
命も預けた。
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なのに。
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過去も。
種族も。
何も知らない。
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雪猫は静かに焚き火を見ていた。
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マッキーが続ける。
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「いや今さらだけどさ」
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「普通もうちょい自己紹介とかするだろ」
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「確かに……」
マリーも頷いた。
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「旅の目的とかも聞いてませんでした」
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「だろ?」
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マッキーは身体を起こした。
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「ってことで」
「まずマリーから」
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「わ、私ですか!?」
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「こういうのは言い出しっぺ以外から行くんだよ」
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「初耳なんですが!?」
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マッキーが笑う。
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マリーは少し困ったように視線を泳がせた後。
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小さく息を吐いた。
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「……私は、本を探して旅しています」
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「本?」
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「はい」
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マリーは頷く。
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焚き火の光が金色の瞳へ映っていた。
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「失われた魔法や歴史を記した本です」
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「へぇ」
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「昔から本が好きで……」
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少し恥ずかしそうに笑う。
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「気付いたら、ずっと読んでました」
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「マリーらしいな」
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「そうですか?」
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「何か分かる」
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マッキーが頷く。
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「あとお前ちょっと世間知らずだろ」
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「うっ」
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図星だった。
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マリーが視線を逸らす。
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「……否定出来ません」
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「やっぱり」
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雪猫が小さく笑った。
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マリーがむっとする。
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「雪猫さんも笑わないでください」
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「笑っていない」
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「今ちょっと笑いました!」
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「気のせいだ」
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「絶対違います!」
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マッキーが爆笑した。
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焚き火の夜は、まだ長かった。




