第二十七話 止め方
この作品はとある配信者さん達をモデルにした二次創作です。
実際の人物には関係の無い話なのでもしモデルの配信者を見つけてもその方の配信などで話題に出すのはお控えください。
自分で読む用ですので読みずらかったらすいません。
「止めればいい」
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雪猫の言葉に。
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マッキーが真顔になった。
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「いや簡単に言うな?」
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「出来るのか?」
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「分からん」
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「分からんで言ったのかよ!!」
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マリーも困ったように雪猫を見る。
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「……大丈夫なんでしょうか」
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「多分」
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「その返事が一番不安なんですけど……!」
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ルナだけは静かだった。
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赤い瞳で雪猫を見る。
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「止められるの?」
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雪猫は鐘を見上げる。
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亀裂の入った巨大な鐘。
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そこから漏れ出す無数の声。
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泣き声。
笑い声。
悲鳴。
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街の記憶。
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「完全には無理だろうな」
雪猫が言う。
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「この街そのものと繋がっている」
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「じゃあどうすんだよ!」
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「静かにする」
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「ふわっとしてんなぁ!?」
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鐘守が動く。
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巨大な身体。
重い足音。
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だが。
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先ほどまでの殺気が少し薄れていた。
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まるで。
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迷っているみたいに。
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ルナが小さく呟く。
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「鐘守も、壊したい訳じゃないんだと思う」
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「……あぁ」
雪猫が頷く。
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「守ろうとしているだけだ」
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マリーは鐘守を見る。
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巨大な鎧。
恐ろしい姿。
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なのに。
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どこか寂しそうだった。
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その時。
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ごぉぉぉん。
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また鐘が鳴る。
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地下街が震える。
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影達が再びざわめき始めた。
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「長くは持ちません!」
マリーが叫ぶ。
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「影がまた動き出してます!」
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マッキーが剣を構える。
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「つまり時間稼ぎすりゃいいんだな!?」
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雪猫は頷いた。
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「出来るか」
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「誰に言ってんだよ」
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マッキーは笑う。
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少しだけ。
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怖がりながら。
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それでも前へ出た。
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「後でちゃんと説明しろよ!?」
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「善処する」
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「信用出来ねぇ!!」
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影達が押し寄せる。
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マッキーが飛び込む。
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剣閃。
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影を薙ぎ払う。
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マリーも魔力を展開した。
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銀光が広場を照らす。
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「近付けさせません……!」
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影達が光に押し返される。
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その中央で。
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雪猫は再び鐘へ触れた。
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静かに目を閉じる。
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耳を澄ませる。
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鐘の音。
街の声。
無数の記憶。
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騒がしい。
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泣いている。
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叫んでいる。
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だから。
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「……うるさい」
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雪猫が小さく呟いた。
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次の瞬間。
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空気が変わる。
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マリーがはっと顔を上げた。
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「雪猫さん……?」
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鐘の音が揺らいでいた。
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ごぉ……
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ごぉん……
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音が乱れる。
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重なっていた声が少しずつ離れていく。
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鐘守が止まる。
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影達も動きを鈍らせる。
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ルナが目を見開いた。
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「静かになってる……」
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雪猫は鐘へ触れたまま動かない。
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ただ。
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何かを“聞いて”いた。
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そして。
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小さく呟く。
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「泣くな」
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その声は。
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まるで誰かを宥めるみたいに優しかった。




