第十四話 月蝕の地下街
この作品はとある配信者さん達をモデルにした二次創作です。
実際の人物には関係の無い話なのでもしモデルの配信者を見つけてもその方の配信などで話題に出すのはお控えください。
自分で読む用ですので読みずらかったらすいません。
「地下街?」
マッキーが顔を上げた。
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昼時の食堂。
旅人達の話し声で賑わっている。
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その隅。
雪猫達は昼食を取っていた。
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「知らねぇのか?」
近くの旅人が笑う。
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「この辺じゃ有名だぞ」
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「月蝕の地下街」
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名前だけで少し不気味だった。
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マリーが静かに聞き返す。
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「どんな場所なんですか?」
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旅人は声を潜めた。
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「森の奥に現れる地下都市だ」
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「月に一度だけ入口が開く」
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「入った奴は二度と戻れない、とかな」
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「うわ胡散臭ぇ」
マッキーが即答する。
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「怪談じゃねぇか」
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「でも実際、消えた冒険者もいる」
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「ほら来た」
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「しかもな」
旅人はさらに声を低くした。
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「誰もいない街なのに、明かりが点いてるらしい」
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「……」
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「食堂には温かい飯が並んでて」
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「時計も動いてる」
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「なのに人だけがいない」
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少しだけ空気が静かになる。
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マッキーは腕をさすった。
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「やめろよそういうの」
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「怖いの苦手か?」
雪猫が聞く。
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「嫌いじゃねぇけど!?」
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「でもこれは嫌なタイプ!」
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「そうか」
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雪猫はスープを飲む。
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そして。
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少しだけ口元を緩めた。
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「嫌いじゃない」
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マッキーが嫌そうな顔をする。
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「うわ」
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「何だ」
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「今絶対面白がっただろ」
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「気のせいだ」
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「その顔で言うな!」
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マリーが小さく吹き出す。
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雪猫は窓の外を見る。
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青空。
流れる雲。
穏やかな昼。
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なのに。
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なぜか少し気になった。
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「場所は」
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旅人が森の方角を指差す。
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「あっちだ」
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「ただし」
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「今日はやめとけ」
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「今夜、月が欠ける」
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「入口が開く日だからな」
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沈黙。
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そして。
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マッキーがゆっくり雪猫を見る。
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雪猫もマッキーを見る。
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嫌な予感しかしない。
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「……お前」
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「何だ」
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「絶対行く気だろ」
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雪猫は少し黙った。
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それから。
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悪戯っぽく笑う。
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「もちろん」
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「うわ出たぁ!!」
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「絶対面倒事楽しんでる!!」
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「今さらだろう」
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「開き直るな!」
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マリーが困ったように笑う。
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「でも、少し興味はあります」
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「マリーまで!?」
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「だって不思議です」
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「いやそうだけど!」
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「絶対何かあるって!」
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雪猫は立ち上がった。
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「なら行くか」
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「軽っ!?」
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「準備とか!」
「覚悟とか!」
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「必要か?」
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「俺には必要なんだよ!!」
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旅人達が笑う。
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その横で。
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マリーが小さく首を傾げた。
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「……でも」
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「本当に危険だったらどうするんですか?」
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雪猫は振り返る。
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そしてまた少しだけ笑った。
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「その時は逃げればいい」
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「絶対適当ですよね!?」
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マリーが珍しく少し慌てた声を出す。
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マッキーが深く頷く。
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「分かる」
「今の顔、絶対何も考えてねぇ」
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「失礼だな」
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「違うのか?」
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雪猫は少し考えた。
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「……半分くらいは」
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「あるんじゃねぇか!!」
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食堂に笑い声が響く。
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窓から風が吹き込んだ。
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遠く。
森の奥。
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誰も知らない地下都市が、静かに眠っていた。




