第十三話 朝食三人前
この作品はとある配信者さん達をモデルにした二次創作です。
実際の人物には関係の無い話なのでもしモデルの配信者を見つけてもその方の配信などで話題に出すのはお控えください。
自分で読む用ですので読みずらかったらすいません。
宿屋の食堂は朝から賑やかだった。
焼きたてのパンの匂い。
スープの湯気。
食器の音。
旅人達の話し声。
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その隅。
窓際の席で。
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「……多くないか?」
マッキーが言った。
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テーブルの上には大量の料理が並んでいる。
パン。
スープ。
卵料理。
肉。
サラダ。
さらに追加のパン。
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雪猫は真顔だった。
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「成長期かもしれん」
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「誰が」
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「マリー」
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マリーは困ったように目を瞬かせる。
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「そんなに食べませんよ?」
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「遠慮するな」
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「お前が食わせたいだけだろ」
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雪猫は否定しなかった。
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マッキーはじとっとした目を向ける。
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「お前さ」
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「何だ」
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「昨日のガキにも飯やってたよな」
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「やったな」
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「今もやってるよな」
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「そうだな」
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「お前、案外世話焼きだろ」
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「違う」
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「じゃあ何なんだよ」
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雪猫は少し考えた。
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「腹が減っていると死ぬ」
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「まぁ正論だけど!」
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「だから食わせる」
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「言い方が雑なんだよなぁ……」
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マリーは静かに二人を見ていた。
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こんな食卓は初めてだった。
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誰かと一緒に食事をすること。
誰かが笑うこと。
誰かが自分を気に掛けること。
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知らなかった。
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こんなに温かいものだとは。
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「……美味しいです」
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小さく呟く。
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雪猫は頷いた。
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「そうか」
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「感想薄っ!」
マッキーが突っ込む。
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「もっとあるだろ!?」
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「良かったな、とか!」
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雪猫は少し黙った。
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そして。
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「良かったな」
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「言えるじゃねぇか!」
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「うるさい」
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マリーは吹き出した。
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その笑顔を見て。
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宿屋の女将も笑っていた。
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「仲良いねぇ」
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「違う」
雪猫が即答する。
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「違わねぇだろ」
マッキーも即答する。
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「まだ知り合って数日だぞ?」
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「数日は十分だろ」
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「早い」
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「お前が距離感遠過ぎるんだよ」
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雪猫は少し考え込む。
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本当に分かっていない顔だった。
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マッキーは呆れたように笑う。
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その時。
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ぐぅぅぅぅ。
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静かな食堂に音が響いた。
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三人が止まる。
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マリーが顔を赤くした。
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「……すみません」
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「まだ食うのか!?」
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「成長期だな」
雪猫が真顔で頷く。
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「お前ちょっと楽しんでないか?」
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「少し」
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「認めた!?」
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女将が笑いながら追加のパンを持ってくる。
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「はい、おかわり」
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「ありがとうございます……」
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マリーは恥ずかしそうだった。
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だが。
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どこか嬉しそうでもあった。
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窓の外では朝日が昇っている。
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長い夜は終わった。
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「で、これからどうする?」
マッキーが聞く。
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雪猫はスープを飲む。
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そして。
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「旅を続ける」
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「ざっくりしてんなぁ」
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「細かいことは気にするな」
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「お前がそれ言うの!?」
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マリーはまた小さく笑った。
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鈴の音が、朝の風に静かに溶けていった。
――続く




